【Q&A】入浴の効果的な方法について(1)

ここ数日は、比較的、涼しい日が続いておるの。

 

 

 

 

 

 

 

 
天候自体は、急変しやすく、このあとまた気温が高い日が続くようじゃから、気温の変動に伴う体調管理には十分、気をつけて欲しいと思う。

さて、最近、数件の入浴に関する質問をいただいたので、その中の一つを紹介したい。

 
●Tさんからのご質問

博士に入浴について、質問があります。
私(35歳・男性)と、息子(3歳)がアトピーで、先日から、濃縮温泉をお風呂に入れて湯治をはじめました。
はこねの湯を、半分ずつ入れて、毎日、子どもと一緒に10分程度入浴しています。
水道水での入浴より、汗もかくように感じますが、入浴方法はこれで良いのでしょうか?
もっと温泉は入れた方が良いのでしょうか?
また、どのような点に注意して入浴を行えばよいのでしょうか?
教えてください。

 
Tさん、こんにちは。
まず、効果的な入浴法について述べる前に、「なぜアトピー性皮膚炎に対して温泉入浴なのか?」ということから説明したいと思う。

アトピー性皮膚炎の原因は、今のところ分かっているだけで二つのことが考えられておる。
これまで何度もブログで書いてきたとおり、「免疫機能の異常状態」と「皮膚機能の異常状態」の二つじゃ。
詳しく書くとかなり長くなるので、過去のブログを検索してみて欲しいが、簡単にまとめると次の通りじゃ。

アトピー性皮膚炎の痒みの一つは、免疫反応により生じておる。
IgE(免疫グロブリンE)がアレルゲンと反応し、抗原抗体反応により生じるヒスタミンなどの化学伝達物質が炎症を生じさせ、その炎症が痒みを生じることになる。
本来、人体に無害なアレルゲンに対して、IgEが反応することはないのじゃが、免疫反応が異常状態に陥っていることでアトピー性皮膚炎の人は抗原抗体反応が起きておるわけじゃ。
これが免疫反応の異常状態じゃ。
体を防衛する働きを有しておる「免疫」じゃが、この免疫機能は、自律神経と内分泌系の影響を強く受けておる。
逆にいうと、免疫機能の異常状態とは、自律神経や内分泌系の異常状態により引き起こされているとも言えるわけじゃ。
実際、アトピー性皮膚炎の人には冷えや便秘など、自律神経の異常や、睡眠不足やステロイド剤の多用による内分泌系の異常状態がみられることが多い。
アトピー性皮膚炎だから冷えや便秘が現れている、というより、冷えや便秘など自律神経の異常状態がアトピー性皮膚炎を生みだしていると考えた方が良いじゃろう。

そこで大切なのは、これらの自律神経や内分泌機能の異常状態を改善することになるのじゃが、そのために必要なのは、それらの異常状態を引き起こした原因の解除じゃ。

そして自律神経や内分泌機能は、毎日の生活そのものに影響を受けておる。
あとぴナビで、アトピー性皮膚炎克服に最も必要なのは、生活と生活環境の改善、と言っておるのは、この根本的な部分の改善がないと、表面的に痒みだけ抑えても、原因そのものが残っている以上、いつでも痒みが現れることになるからじゃ。
ステロイド剤の問題点も、ステロイド剤が炎症を抑えることで痒みを緩和することが効果として挙げられるのじゃが、本来、痒みという症状は、そういった生活内の改善が必要であることを教えてくれるサインのような存在じゃ。
睡眠不足、栄養の過不足、運動不足など、体に影響を与えている状態が継続し、異常状態が生じてくると、その状況を自覚させるために、「痒み」という症状を現わしておる側面が、アトピー性皮膚炎にはある。
じゃが、ステロイド剤で痒みがなくなれば、それらの生活の改善には目がいかなくなる。
なぜなら、今まで何らかの理由で継続してきた生活習慣じゃから、それらの理由を自分で解消しない限り、生活習慣そのものを変えることは難しいからの。

例えば、仕事が忙しい、勉強が忙しいということで睡眠不足だったり、運動する時間が取れない、ということで運動不足だった場合、寝る、運動する、という能動的に自覚して行動しなければならんのじゃが、時間が取れないという理由がある限り、よほどのことがないと時間を取るという行動に移ることは難しいじゃろう。

症状を抑える治療の問題点は、このように本来、アトピー性皮膚炎を改善するために必要な生活の改善に目を行かせにくくする、ということがあるのじゃ。

このように、生活を改善し、自律神経や内分泌機能の異常状態を改善することが、免疫機能の異常状態を改善する、つまりアトピー性皮膚炎克服につながるのじゃが、生活を改善した効果がかなり、長い期間を要することになる。
そこで、「攻めの改善」ということが大切になり、その攻めの改善の一つとして、あとぴナビでは「温泉入浴」という方法を勧めておるわけじゃ。
では、なぜ温泉入浴が「攻めの改善」となるのじゃろうか?

長くなったので、続きは明日じゃ。

 
おまけ★★★★大田のつぶやき

ステロイド剤の「効果的な使い方」というのを考えた場合、その一つは、ステロイド剤で痒みを抑えている間に、いかに生活の改善を行えるのか?ということにあるでしょう。
もちろん、ステロイド剤を長期に連用すると、リスクの方が高まるため、積極的にお勧めできる方法ではありませんが、少なくとも現在、ステロイド剤を使用している方の場合、ただステロイド剤を皮膚に塗ることで治療が行われている、と考えるのではなく、博士のブログに書いてあったように、アトピー性皮膚炎の原因とも考えられる生活の改善も同時に行うように考えて欲しいと思います。