被曝の実態とアレルギー(2)

西だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
今日は、昨日の続きについて書きたいと思う。

まず、先日報道されていたニュースを見て欲しい。

 
●内部被曝900人検査、ほぼ0.1ミリ・シーベルト以下
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110815-00000302-yomidr-soci
 
福島県南相馬市は13日、市民約900人の内部被曝(ひばく)検査の結果を公表した。

体内に取り込まれた放射性セシウムによる被曝線量が今後50年間(小中学生は70歳まで)の換算で1ミリ・シーベルトを超えた男性が1人いたが、ほとんどの人が0・1ミリ・シーベルト以下で、市は「全体的に被曝量は少なく問題ない」としている。

治療が必要とされる線量(20ミリ・シーベルト以上)は、全員が大きく下回った。

調査は、空間放射線量が高い特定避難勧奨地点に住む16~91歳の569人と市内の小中学生330人(6~15歳)が対象。最大値は60歳代の男性で1・02ミリ・シーベルトだった。市は、男性が原発事故後に山中を長時間歩き回ったのが原因とみている。小中学生では2人から0・5ミリ・シーベルト以下のセシウムが検出されたが、残る全員が検出限界以下だった。

市立総合病院の金沢幸夫院長は「被曝はしているがかなり少ない量だ」と話している。

検査の順番待ち市民が約8000人おり、市は今後、1日の検査人数を現在の40人から、秋にも100人程度まで増やす。

 
この記事だけ見ると、被曝量は問題ない、と読み取れるかもしれないが、書かれていない問題として、「累積被曝」がある。

これから問題になってくるのは、特に内部被曝の問題である。
文中で、「今後50年間」とあるが、これは今後50年間、それ以上の被曝はしない、ということを現わしているのではない。
あくまで、今まで受けた内部被曝により、今後50年間にわたり与える影響を示しているにすぎない。
これから、被曝する分は計算に全く入っていないのだ。
この地に居住するのであれば、当然ながら、これから被曝は続くことになる。
内部被曝で考えた場合、福島原発の周辺地域に限らず、食品などを通して、知らず知らずのうちに放射性物質を取り入れてしまうこともあるだろう。
さらに、その数値は、毎年、リセットされ更新されるのではなく、累積され積み重なっていくのだ。
被曝のやっかいな一つには、その影響が累積されていくことにあるが、十年後、二十年後に検査して累積被曝量が増えた場合にどうなるのか?、疫学的に現在の量で問題ないことがエビデンスで証明されていないという事実があるにも関わらず、今の段階で問題ないと結論づけることは、今後、万一、影響が現れた場合に、誰がその責任を取るのだろうか?
少なくとも、危険視する声が多く出ている以上、「予見できなかった」では済まないはずである。

今年も、昨年同様に、猛暑の状況となっている。
しかし、比較的昨年は、暑さによって、汗をしっかりかいていたのが良かったのか、症状が安定している方が多かったのが、今年は、同じような暑さで同じように汗をかいても、症状が悪くなる人が多い。

もちろん、その影響が放射線によるもの、ということでは全くないが、広島や長崎の原爆投下による低量性被曝をした方のブラブラ病などの問題があったように、自律神経や内分泌系に影響を受ける免疫機能の働きを考えた場合、全く無関係ともいいきれない。
また、原発事故の放射能の問題が社会問題となりつつある今、ストレスを受けることで、間接的に影響を受けるケースもあるかもしれない。

いずれにせよ、アトピー性皮膚炎だけではなく、生体そのものへの低量性被曝の影響については、

 
1.良いも悪いも明確なエビデンスは示されていない
2.チェルノブイリの原発事故の際、影響がみられた、とする研究や論文は発表されている
3.影響を受けた場合、その被害を受けるのは「被爆者」である

 
ということを考えた場合、何度も言うように、今後受けるであろう低量性の被曝は、「避けることが可能なリスク」である以上、10年先、20年先を見据えて考えていくことは大切ではないだろうか?

 
おまけ★★★★博士のつぶやき

放射線、そして放射性物質は直接目に見えない分、その影響の現れ方を明確にさせることは、非常に困難だと言えよう。
特に、低量性被曝のように、安全性を強調されている中ではなおさらじゃ。
これまで、何度かブログで、アトピー性皮膚炎に直接関わると明確になっていない放射線に関する話題を取り上げておるが、これは、影響がみられてからでは遅いこと、そして被曝自体は個人の努力で極力軽減することが可能であるからじゃ。
社会の維持、という観点からみれば、個人レベルでの対応が批判されることが今後、出てくるかもしれん。
例えば、除染した場合に、除染した「モノ」をどのように処分するのか、という問題もあるの。
先日の、京都の送り火(大文字)の問題もそうじゃ。
難しい問題じゃが、内部被曝、という問題を考えた場合、日本全国どこにいても、関わる可能性があるのじゃから、個人個人で考えていく必要がある問題でもあるじゃろうの。