放射能のエコチル調査

東です。

 

 

 

 

 

 

 

 
さて、福島原発事故の報道が少しずつ減ってきて、代わりに放射能に関する話題が増えてきています。
アトピー性皮膚炎と放射線の関係は、過去に研究がなされていませんが、今回の事故に対して、エコチル調査の中に、放射能の調査が含まれることが発表されました。

 
●東日本大震災:放射線影響、妊娠初期から追跡 環境省が県民も調査 /福島
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110814-00000008-mailo-l07
 
東京電力福島第1原発事故を受け、環境省は、既に開始している疫学調査を活用し、放射線が子どもの健康に与える影響を調べる方針を固めた。全県民の健康調査を進める県から一部妊婦のデータ提供を受け、長期的な追跡を目指す。
疫学調査は「エコチル調査」と呼ばれる。全国15地区から母子約10万組を募り、血液や毛髪を分析。アレルギーやぜんそくといった疾患、化学物質との関連を妊娠初期から13歳まで追跡する。福島市や伊達市など福島地区(14市町村)も対象で、約7000組を予定している。
一方、県は約200万人の全県民の健康調査に着手、行動記録などから被ばく線量を推計する作業を進めている。
当初、エコチル調査では放射線影響を調べる計画はなかった。しかし、環境省は住民の不安を踏まえ、県のデータを活用すれば、子どもへの影響の解明に役立つと判断し、追跡することにした。
福島地区でエコチル調査を進める安村誠司・県立医科大教授(公衆衛生学)は「現在の線量では、健康影響は出ないと思われるが、長期に及ぶ研究で評価し、不安解消に役立てたい」と話す。

 
疫学的な調査により、影響の有無が解明されることは喜ばしいことですが、ここで行われる調査は、文中にあるように、エコチル調査の一貫として行われるため、血液や毛髪の分析を中心に検査が行われます。
しかし、内部被曝の影響は、毛髪や血液の分析だけでは正しい被曝の数値は分かりませんから、できれば、ホールボディーカウンター(WBC)などの、放射線の測定機器も用いて、しっかりとした追跡調査を行って欲しいと思います。

特に、アトピー性皮膚炎などの疾患に放射線が影響を与えると仮定した場合、それが晩発性の状況が関与するのであればなおさら、微量な化学物質がアレルギー疾患を引き起こし、量が増えると中毒症状に変化するのと同じく、低量性被曝だからこそ現れる影響、ということも考えられなくはありません。

あまり報道では触れられてはいませんが、残念ながら、現在、影響が心配されているセシウム137の場合は、半減期まで30年、1000分の1以下になるまでには300年という途方もない時間が必要であり、画期的な除染、除去の方法が見つからない限り、自然崩壊を待つ以外に「減らす」方法はありません。
福島原発事故そのものの報道が減ってきている今、放射線の問題は、食品など生活に直結する部分のみ報道されていますが、放射性物質の本来の性質、そして10年後、20年後の状況を見据えた上での研究が行われることを望みたいと思います。

文中の最後にあるような「現在の線量では、健康影響は出ないと思われるが・・・」という、不確かな視点から調査を行うのではなく、子どもたちのリスクが最大限に減らせるよう、「現在の線量で、健康に影響が出るとすれば、どのような問題点が・・・・」という視点を持って欲しいと思います。

低量性放射線を長期にわたり浴びることになるのは、私たちであり、そしてまた低量性放射線の影響は、これから明らかになるのであって、過去に低量性被曝が安全だ、とするエビデンスは、存在していないのですから。

 
おまけ★★★★博士のつぶやき

低量性の被曝における身体への影響は、基本的に確率論的に現れるといわれておることから、直接のアトピー性皮膚炎などへの影響は、考えづらいとは思う。
じゃが、低量性被曝が、身体に軽微な影響を「与え続けた」場合に、自律神経や内分泌の乱れが生じれば、これは後に、影響がみられても不思議ではない。
いずれにせよ、低量性被曝における「リスク」は、回避不能なリスク、ではないことは忘れない方が良いじゃろう。