ステロイドホルモンは、促進させる?

北です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 
久しぶりにブログを担当します。

先日、あとぴナビの8月号特集で掲載を予定している「アトピーと化学物質(仮称)」の取材で、東海大学医学部の専門の教授をお尋ねしてお話をお伺いしてきました。

化学物質の話を中心にお聞きしていたのですが、いろいろ興味深い話も多くありました。

その話の中に、ステロイド剤を長期連用すると、なぜ悪化することがあるのか?ということに対する一つの知見がありました。

ホルモン(内分泌)は、大きく分けると、その基本構造により「ステロイドホルモン」「ペプチドホルモン」に分かれます。
アトピー性皮膚炎の治療で使われる「副腎皮質ホルモン」は、ステロイド骨格を持つ「ステロイドホルモン」の種類に入るため、「ステロイド剤」という名称が定着していますが、ステロイドホルモンは副腎皮質ホルモン以外にも、いくつもあります。

そして、このステロイドホルモンの一つの特徴として「促進させる」という働きがあります。

例えば、交通事故で脊髄を損傷、下肢に対する神経に重大な影響を受けているような時には、その損傷した脊髄にステロイドホルモンを注射することがあります。
これは、ステロイドホルモンが影響を受けた神経線維を「成長させる」働きがあり、損傷した神経線維の回復を目的として行われ、実際に一定の効果が認められる、とのことでした。

そして、この働きはアトピー性皮膚炎の人が使用しているステロイド剤の塗り薬も有しています。
通常、ヒトの皮膚には、痒み、痛みなどを知覚する神経線維があります。
ステロイド剤を連用していると、これらの神経繊維が少しずつ角質層内に伸びていくことがあります。

皮膚の表面近くまで伸びた神経線維は、外部からのちょっとした刺激も脳に伝えやすくなるため、結果的に、皮膚下の真皮において、炎症反応を引き起こしやすくなる、ということがあるそうです。

詳しくは、8月号の特集で紹介したいと思いますが、このように、アトピー性皮膚炎の人がステロイド剤を連用していくと、かえって、痒みを増強させてしまうことが考えられるわけです。

先生のお話では「薬と毒は、わずかな違いしかない(量が多ければ毒になるものも、微量であれば薬として利用されているものも多い)」ということでしたが、薬剤の使用は、常にメリットとデメリットを生体に対して与えていることを忘れない方が良いですね。

 
おまけ★★★★東のつぶやき

今回の取材は、私も立ち会いましたが、放射能の問題と似ていて、化学物質も単独の物質を単独で考えるのではなく、いろいろな化学物質の総和で影響を考える必要がある、ということでした。
化学物質の定義とは、簡単に言うと、「産業革命後、ヒトの手により人工的に作られた物質」となるそうですが、私たちの身の回りではいろいろな種類の化学物質があふれており、その情報はしっかり把握しておいた方が良いでしょう。
詳しくは8月の特集でご覧ください。