言葉と思いやり

こんにちは。南です。

 

 

 

 

 

 

 

 
今、CMで流れている「魔法の言葉」ですが、かなり話題になっています。
でも、このCMで苦痛を受ける人もいます。

 
●仲間増える『あいさつの魔法』CM 仲間消えた被災者には苦痛
http://www.news-postseven.com/archives/20110419_17870.html

 
繰り返されるメッセージCMのなかでも、お母さん層を中心に好評なのが『あいさつの魔法1 件』だ。

犬やウサギ、ワニ、ライオンなど、アニメのゆるキャラが歌に合わせて登場し、「こんにちワン!」「ありがとウサギ」などの言葉とともに、楽しい仲間が増えていくという内容である。

しかし、避難所生活を送る人には辛い歌だという。

「テレビであの歌が流れたらすぐに消す。あのCMを見ると、俺の目の前で津波に巻き込まれて行った家族の姿が蘇るんだ。こっちは周りの人間がどんどんいなくなったんだから」――40代男性はそういうと、目から涙があふれ出した。

首都圏の計画停電が中止になるなど、被災地以外の地域が日常を取り戻しつつある中、被災者とそうでない人たちとの意識が乖離しつつあるのかもしれない。

(以下、省略)

 
普通の状況でこのCMを見る限り、微笑ましく思う人が多いのでしょうが、被災された方々にとっては「遠い言葉」に見えるのでしょう。

アトピー性皮膚炎の場合でも、良く似たケースがあります。

Aさんは、アトピー性皮膚炎の症状が一進一退しているときに、母親から「頑張れ」「大丈夫」という言葉を受け続けることがストレスになり、ある時、家の中で暴れてしまう、という行動に出てしまいました。

「自分は頑張っているのに、これ以上、何を頑張れと言うのか」「この痒みの辛さを分かってるのか、何が大丈夫なのか」などそれまでの不満が一気にあふれ出してしまったのでしょう。
Aさんは、自分のふがいなさも辛く感じていました。
仕事もできない、外にでも出れない、そんな自分に対するもどかしさもあったのでしょう。

そこで、Aさんと、Aさんのお母様とそれぞれ話をして、お互いの「思い」を本音で話し合ってもらいました。
お母様はAさんの辛さにもう一度思いを寄せ、そしてAさんはお母様も辛かったことを知り、その後は、「思いやり」という部分をお互いが考えることで、うまくいくようになりました。

「言葉」は、人と人をつなぐ、最も大きな日常のコミュニケーションツールです。
言葉が相手を救うこともあれば、相手を傷つけることもあります。
でも、その言葉を自分に伝えている「思い」をお互いが考えることで、同じ言葉でも伝わり方は変わってきます。

アトピー性皮膚炎の人の辛さは、本人しか分かりません。
でも、家族の人は違う「辛さ」を感じていることがあります。

「言葉の魔法」は、受ける人の立場で、「良い魔法」にもなり「悪い魔法」にもなることを知って、そして「良い魔法の言葉」を伝えてあげるようにしましょう。

 
おまけ★★★★博士のつぶやき

家族の言葉は、間違いなく「魔法の言葉」としての役割がある。
家族の励ましがあるのとないのとでは、明らかに回復の速度にも違いを感じることが多いからじゃ。
ただ、今日、南君が書いたように、相手の状況によって、言葉の受け取られ方が異なることを発する側も考えると、より効果的な「魔法」となるじゃろう。