累積被曝と自己防衛

西だ。

 

 

 

 

 

 

 

 
昨日まで、放射性物質のことに関するブログを書いたのだが、昨日、気になる報道があったので、追加で書いておきたい。

 
●NHKの報道より

福島 放射線で公園も利用制限 (4月25日 0時26分)

福島県内の5つの公園で、放射線量が国が定めた学校での屋外活動などを制限する目安を上回り、福島県は、これらの公園の利用を1日1時間以内に制限しました。公園の利用が制限されるのは初めてです。

東京電力福島第一原子力発電所の事故を受けて、国は、学校の校庭などでの活動を制限する目安として、放射線量を1時間当たり3.8マイクロシーベルトと定めています。福島県は、県内13か所の公園で放射線量を測定した結果、5つの公園で放射線量がこの目安を僅かに上回るか、同じ値になったため、これらの公園では1日の利用を1時間以内に制限しました。利用が制限されたのは、いずれも福島市の▽新浜公園と▽信夫山子供の森公園、それに▽郡山市の酒蓋公園、▽二本松市の日渉公園、▽本宮市の岩角農村公園です。福島県は、公園の利用を制限するとともに、利用したあとは手や顔を洗ってうがいをすることや、土や砂を口に入れないよう呼びかけています。この目安を基に福島県内では、避難などの対象となっていない地域の小中学校などで、すでに屋外での活動が制限されていますが、公園の利用が制限されるのは初めてです。

 
上記のニュースは、なぜかNHKのリンク先が削除されているため、ソースは朝日新聞のニュースをご覧いただきたい。

http://www.asahi.com/national/update/0425/TKY201104240187.html
昨日まで書いたように、現在、日本の放射線に関する基準は「緩く」なっている。
もちろん、必要に応じて「緩くせざるを得ない」状況にあるからではあるが、その影響を少なくとも子どもたちに与え続けることは、アトピー性皮膚炎の問題だけではなく、健康そのものに対する影響から見ても心配だ。
学校だけではなく、公園からもこのような数値が報告されたということは、その周辺一帯を細かく計測していくと、かなりの場所で高い数値が計測される恐れがある。
3.8マイクロシーベルトとは、震災前の日本では「安全」ではない数値だ。
昨日も書いたように、基準が変更されたから、今は安全とされているにすぎない。

放射線に関する基準には、もう一つ問題が指摘されている。
それが、「累積被曝」の問題だ。
放射線の影響は本来、「空間」だけではなく「水」「食物」からも考えなければならない。
例えば、野菜の場合は1kgあたり2000ベクレル(ヨウ素の基準。セシウムは200ベクレル)という基準が、3月17日に「新たに」決まったが、それまでは、チェルノブイリの事故以降、海外からの食品の輸入については、1kgあたり370ベクレル(セシウム134、137の合計値で)を超えると食品衛生法で輸入が規制されていたのだ。
ちなみに、ヨウ素については半減期が8日と短いため、チェルノブイリの事故の影響として定められたのは半減期が長いセシウムが設定されている。国内の場合、ヨウ素の半減期内で消費される可能性が高いため、こちらの基準が設定されている。

ここで、新たに設けられたヨウ素の2000ベクレルだが、食事で使用する食材の中で仮に葉物だけを見れば1年間食べ続けても安全なのかもしれない。
だが、食事で使用する他の食材、米はどうなのか、肉は?、魚は?と考えていくと、本来、放射線の許容量は総和で考える必要がある。

これが「累積被曝」だ。
上記の記事は空間の線量だけを示しているが、そこで暮らす人たちは、空間からのみ被曝しているわけではない。
空間から直接受ける被曝、呼気で体内に吸い込んだ放射性物質の内部被曝、食材から受ける内部被曝、飲料水から受ける内部被曝などを合計した「値」が本来の許容値であるべきだろう。

今、日本の食品の輸出が深刻な状況にあるという。

 
●30カ国・地域が輸入禁止や検査強化 4月15日現在
http://www.jacom.or.jp/news/2011/04/news110422-13323.php

 
それはそうだろう。
今まで日本に輸入できないとしていた数値(370ベクレル)よりも高い数値(2000ベクレル)だが日本国内では「安全基準に適しているから安全」と言っても、新たな「基準」を看過できない諸外国もあるのは当然だろう。

このように、政府がいくら「単体の数値」だけを強調して安全性を強調しても、実際、私たちが生活内で受ける影響は「実生活全体」を見て消費者は考えることになる。
また、実際、影響を受けることになるのは、「総和」においてのことであることを承知しておいた方が良いだろう。

アトピー性皮膚炎に対する放射性物質の影響は、エビデンスはないため不明だ。
しかし、全く影響がないと考える根拠もなく、昨日までのブログで書いたように影響が推測できる点もあることから、慎重な対応が必要だろう。

 
おまけ★★★★博士のつぶやき

放射線の総和においては、年間100ミリシーベルトで発ガンのリスクが0.5%上がるといわれておる。50ミリシーベルトでは0.25%じゃ。
この0.数%の上昇を「許容値」として考えるか、「リスク」として考えるかは人それぞれじゃと思うが、子どもが被曝した場合、上記の発ガンリスクは20年以内と言われておるから、20代の若者が10万人当たり250人~500人受ける計算じゃ。
被曝を避ければこのリスクが生じないことを考えると、少なくとも子どもたちはしっかりした対応を考えるべきだと思うがの。