アトピーと放射能

震災から3週間経過したが、爪痕は相当に大きい。

 

 

 

 

 

 

 
復興に向けての取り組みも少しずつ始まってはおるが、被害の全容がまだ掴めておらず、避難所で生活されておられる方々、ライフラインが切断された方々の生活は、辛い状況が続いておる。
また、東日本においては、原発の問題も深刻じゃ。
その解決に至る道筋は、政府と関係の方々が懸命に尽力されておられるから、少しでも早く決着されることを祈っておる。

最近、問い合わせで多いのが、放射能の問題じゃ。
放射能に触れると、アトピー性皮膚炎が悪化するのかどうか、どう対応すればよいのか、という問い合わせがある。

そこで今日は、アトピー性皮膚炎と放射能について考えてみたい。

まず、放射能がアトピー性皮膚炎にどのように影響を与えるのかについてじゃが、残念ながら、そういったエビデンスがないため、影響については不明じゃ。
しかし、化学物質がアトピー性皮膚炎に対して発症要因、悪化要因になっていることを考えると、放射能も何らかの影響を与えていても不思議ではないじゃろう。

ただ、化学物質がアトピー性皮膚炎に影響を与える原因の一つは、化学物質自体が「内分泌かく乱物質」でもあるため、内分泌を乱すことで、免疫機能などにも影響を与えていることが考えられておる。
放射能が体に対して影響を与えるのは、放射能(放射性物質)から出る「放射線」による。
放射線自体に内分泌撹乱の働きがあるのかは不明じゃが、細胞レベルで影響を与えることを考えると、またその量が多いとリンパ球への影響がみられることも分かっておるから、いずれにせよ、放射能に対する注意はしておいた方が無難じゃろう。

そして、現在の原発騒動を見て注意したいのはストレスの問題じゃ。

 
●<東日本大震災>首都圏でもストレス 余震、悲惨な映像で

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110329-00000031-mai-soci
 
東日本大震災で、直接大きな被害を受けていない東京近郊でも、高血圧やうつ、不眠症などの持病を持つ患者の症状が悪化する傾向があることが、病院検索サイトを運営する「QLife」(東京都、山内善行社長)の調査で明らかになった。傾向は子供よりも成人の患者に多くみられ、成人では女性や高齢者に多いという特徴もあった。

今月24~25日、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川の1都5県で無作為に抽出した開業医と勤務医計252人を対象にインターネットで調査を実施した。「過去10日間で震災に関連すると思われる『心因的な病状悪化』が見られる患者」の有無を尋ねたところ、55%が「ある」と回答。このうち、症状が悪化した成人患者の性差に言及した医師(83件)の回答では、73%が「女性が多い」と指摘し、22%が「男女差なし」と答えた。年代別では高齢者ほど傾向が高かった。一方、小児患者に顕著な特徴はみられなかった。

また、症例別では不眠32%▽めまい22%▽血圧上昇14%▽うつ症状の悪化7%--の順に多く、「定期受診している人全員が普段より血圧が20~30ほど高かった」(群馬・病院)、「阪神大震災の被災者で、今回の地震で当時のことを思い出しパニック発作を発症」(東京・病院)などの報告もあった。

さらに、34%の医療機関で「強い不安の訴え」があり、向精神薬の処方が増えた。不安の原因として「余震」(19.8%)や「悲惨な映像が繰り返される」(13.5%)などが挙がった。

東日本大震災を巡っては、人気ロックバンド「スピッツ」のボーカル、草野マサムネさんが、震災や原発事故報道などに起因した急性ストレス障害と診断され、ツアー公演の延期が公表されている。

 
今回の記事は、震災そのものに対するストレスじゃが、原発の問題も情報が正確に伝わっていない状況では人々の不安感は相当なものじゃろう。
直接、放射能に触れずとも、こういった報道に接することで不安感が増大し、ストレスが増えると、内分泌の乱れにつながるため、アトピー性皮膚炎の悪化要因には十分なりうる。

こういったストレスの対応はなかなか難しいのじゃが、しいていえば、睡眠を十分にとることが、対応の一つとはなるじゃろう。

結論としては、アトピーと放射能の直接の関係は不明じゃが、一応、生体への影響を考えると十分注意して欲しいということ、そして放射能に関連する報道によるストレスを受けすぎないようにすることを、気をつけて欲しいと思う。

 
おまけ★★★★南のつぶやき

今回の原発の報道に接して、実際、症状が悪化した方もおられます。
原発の情報そのものを遮断することは、今後の原発の動向をみる限りにおいては、あまりよくないのですが、なるべく情報から受けるストレスを減らすような心がけは行うようにして欲しいと思います。
睡眠の他にも、ぬるめのお湯でゆっくり入浴することを繰り返して、少し楽になった、という報告もありますので、自分なりの工夫で対処するようにしましょう。