【Q&A】食物アレルギーと薬について(1)

天気予報では、これから少しずつ春らしい陽気の日が訪れるようじゃが、今年は、やはり花粉の飛散は相当に多いようじゃの。

 

 

 

 

 

 

 
周囲でも、困っておる人が多い。
ちなみに、本当の意味での花粉症対策とは、花粉症のシーズンに入ってからでは遅い。
なぜなら、花粉症を引き起こさない「体づくり」を行うことが大切じゃからじゃ。
今からできることは、今シーズンの花粉症に対する「対処療法」と、来年のシーズンに向けた「原因療法」じゃ。
対処療法、原因療法ともに、その有効性と副作用は別にして、いろいろな方法があると思うが、大切なのは、「どのような目的でその治療を行う」のか、ということじゃ。

3月9日のブログで、東君が、「大人のアレルギーは治らない?」というテーマでブログを投稿したが、読者の方から質問がコメントに寄せられていたので、今日は、その質問にお答えしたいと思う。

  
●まゆちんさんからのご質問
いつも読んで勉強させてもらっています。

今日の記事ですが、うちの子ども(2人とも)にも食物アレルギーがあることから、興味深く読ませてもらいました。アトピーもありますが、薬に頼らず、生活習慣を見直したり、スキンケアでなんとかきれいに過ごせているところです。ですが、食物アレルギーはなかなかよくならず、悩んでいます。博士のつぶやきにもあったように、「治療」というところに疑問を持ちました。お医者さんに行く=薬剤を飲むということなので、結局は薬でコントロールするってこと?だとしたらそれは「治る」といえるの?副作用はないの?と思ってしまいます。かといって、今のところよくなる糸口もなく、模索中です。なにか、いい方法や考え方があればアドバイスください。

  
まゆちんさん、こんにちは。
お子さんの年齢、そしてどのような食物に対してどれくらいのアレルギー反応があるのかが、分からんが、一般的なアトピー性皮膚炎の子どもの食物アレルギーのケースを元に説明してみたいと思う。
まず、「アトピー性皮膚炎の症状が今は落ち着いていること」「食物アレルギーがなかなか治らないこと」を考えると、現在は、そのアレルゲンとなる食物の摂取は避けておられるのだろう。
アレルゲンのスコアがどれくらいの値なのかにもよるが、ショック状態を引き起こすようなアナフィラキシーの症状がみられる場合は、基本的に摂取は厳禁じゃ。
また、摂取すると、わりとすぐに皮膚に炎症が生じて(盛り上がった紅斑)痒みを伴う、いわゆる蕁麻疹型の場合も、摂取は避けた方が良いじゃろう。

じゃが、アトピー性皮膚炎の乳幼児の食物アレルギーのほとんどは、体の中の免疫機能が成長しきっていないために起こっておることが多い。
どういうことかというと、3月9日のブログで東君が書いていたように、本来、ヒトの体には、アレルギーを引き起こす免疫の働きと、そのアレルギーを引き起こす免疫の働きを抑える免疫の働きの両方を持っておる。
アレルギーの症状が見られないヒトの場合は、この両者の働きがうまくバランスを保っておる、ということじゃな。
そして、アレルギー症状がみられるヒトの場合は、この「アレルギーを引き起こす免疫の働きが過剰な場合」と「アレルギーを抑える免疫の働きが低下している場合」といういずれかの原因が主に考えられる。
そして、どちらかというと後者(アレルギーを抑える免疫機能の低下)の方が、多い傾向にある。

乳幼児の場合は、こういったアレルギーを出す免疫も抑える免疫も、成長していく過程の中で、その機能や働きが「育って」いくものじゃ。
じゃが、免疫機能に影響を与える「自律神経機能」そして「内分泌機能」の働きが育ち切っていない、あるいは何らかの影響を受けていると、結果的に免疫機能も「上手に育ちきらない」ということが起こってくる。

そのため、何らかのアレルゲンに対して、アレルギー反応を生じることにつながっておるというわけじゃ。

逆に考えれば、成長の過程の中で、免疫機能が「正しく成長」すれば、自然とアレルゲンに対する反応も生じなくなる。
食物アレルギーが1歳半~3歳ぐらいでは減少の傾向にあるのも、こういった免疫機能が成長した結果、反応しなくなってくることが考えられておる。
また、アトピー性皮膚炎でアレルゲンとされた食物を、少しずつ慣れさせながら食べさせることで、反応しなくなるという研究や実際の臨床も行われておる。
もちろん、アトピー性皮膚炎の原因はアレルゲンだけではないので、アレルゲンがなくなる=アトピー性皮膚炎が治る、と必ずつながるわけではない。
じゃが、アレルゲンというアトピー性皮膚炎の症状を生じさせる、あるいは悪化させる原因は、加齢とともに解消される可能性はあることを示しておるじゃろう。

では、どのような対策を行うことが良いのか、またまゆちんさんの質問にある「薬」はどのように関わってくるのじゃろう。
長くなるので、明日以降、順次書いていきたいと思う。

  
おまけ★★★★東のつぶやき

今日、博士が書いていた、食物アレルギーの加齢による推移については、厚生労働省の研究班の先生を取材した記事があとぴナビにありますので、参考ください。

●子供のアトピー性皮膚炎、発症・悪化研究最前線
http://www.atopinavi.com/navicontent/list?c1=health&c2=1&c3=15