炎症を慢性化させるメカニズムが新発見

東です。

 

 

 

 

 

 

 
アトピー性皮膚炎に関する研究は、数多く行われており、その研究結果が時々、リリースされます。
今回は資生堂が新たな発見をした記事がリリースされていました。
 

●資生堂、慢性皮膚炎引き起こす新規メカニズム解明
http://www.chemicaldaily.co.jp/news/201102/04/02802_2123.html
 
資生堂は3日、アトピーや乾癬などの慢性皮膚炎を引き起こす新規メカニズムを解明したと発表した。同炎症に関与しているたん白複合体を岡山大学との共同研究で発見し、表皮中で同複合体が増えると角層水分蒸散量が上昇して炎症悪化につながっていることを突き止めた。今後、同複合体を低減する抗炎症の有効成分を探索し、OTC外用薬に応用していく。両者は、慢性皮膚炎を起こしている肌の表皮細胞中でたん白複合体「カルプロテクチン」(S100A8/A9)が炎症誘導因子に作用していることを発見。同複合体を培養表皮細胞内に添加したところ、炎症誘導因子のIL-1F9やTNFアルファが添加量増にともない通常の2~3倍近く発現していることを確認。またIL-1F9やTNFアルファを加えた実験でも同複合体発現量が2~4倍近く上昇していることがわかり、これらの相互作用が炎症の慢性化に関与していることを見いだした。
 

 
資生堂が発表していることを考えると、今後は、この炎症誘導因子などを抑制するためには、どのような成分が有効なのか、また薬剤ではなく化粧品原料でそれが可能なのか、という研究が行われていくものと思われます。
  
ただ、IL関係やTNF関係は、ステロイド剤による影響も受けるため、できるならば、ステロイド剤がこのメカニズムにどのように関わってくるのかも同時に研究を行って欲しいところです。
もちろん、メーカー側にとっては、それが何らかの利益に直接結びつくものではないかもしれません。
しかし、これだけステロイド剤やプロトピック軟膏の副作用が問題になっている今、「何が問題なのか」を明らかにしていくことは、必ず患者の利益につながります。
 
今後の研究に期待しています。
 
 
おまけ★★★★西のつぶやき

 
昨日も書いたことだが、患者の利益は、病院、あるいは製薬会社の利益と直接つながらないことは多い。
しかし、最終的に「医療」が何のために存在しているのかを考えた場合、「経済」という医師や製薬会社側の利益だけ優先していくのでは、患者側がにとって不幸な結果を生むこともある(薬害など)。
こういった研究は未来に向けて行われるものであるからこそ、「未来のアトピー性皮膚炎患者」に有益性の高い研究となって欲しいものだ。