一瞬の天国、後の地獄

西だ。

 

 

 

 

 

 

今、あとぴナビでは、2007年以降のアトピー克服体験談に登場いただいた方、約50名のアトピー克服者の方に、アトピー性皮膚炎克服のポイントや、現在、生活の中で気をつけていること、ステロイド剤治療について思うこと、アトピー性皮膚炎で一番つらかったことなどを、アンケート形式で聞いて、一部取材を加えて、あとぴナビ誌面で特集を組む予定でいる。

そのアンケートを返送いただいた方の中で、ステロイド剤治療についての質問で、印象深い答えをされた方がいた。

 
Q.ステロイド剤の治療について、どのように感じますか(考えていますか)?

●Iさんのお答え

絶対使用したくないと思う。医師の方も、使用する時はもっと、説明をきちんとし、副作用を伝えるべき。一瞬の天国が後の地獄を見る。

 
ステロイド剤治療は、使用された方全てが、深刻な副作用を受ける、というわけではない。
しかし、今の皮膚科医が言うように「専門医の指導の元、使用することで副作用が出なく長期間使用できる」ということも「事実」ではない。

どうしても、一定割合で、使用者の中から深刻なダメージを受ける人が出てくることは避けられない。
これは、「皮膚科の専門医」「大学病院での治療」など、現在の皮膚科のガイドライン作成に携わった先生方の患者ですら、影響を受けている人がいるのが現状だ。

そして、影響を受けた人にとってみると、Iさんが最後に書いた部分の「一瞬の天国が、後の地獄を見る」という言葉がまさに的を得た表現であると言えるだろう。
もちろん、「一瞬の天国」と「後の地獄」のどちらが、結果的に見て、選択肢として正解だったのかはいうまでもない。

後の地獄を見るぐらいなら、一瞬の天国など、全く意味がなかった、というのが、ステロイド剤の影響を受けた人が思う「真実」だ。
しかし、これは「地獄」を経験して、初めて分かることだ。
「専門医の指導のもとであれば、安全に使える」と、大学病院で皮膚科の教授が時間をかけてステロイド剤の使用を「説得」すれば、その「教授」という権威もあり、ほとんどの患者は、納得してしまうことになる。

だが、結果的に「地獄」を見てしまえば、その「説得」は「悪魔のささやき」となる。
もちろん、全ての患者にとって、その「説得」が「悪魔のささやき」となるわけではない。
しかし、「一部」の患者にとっては、必ず「悪魔のささやき」となっているのだ。

ステロイド剤が、アトピー性皮膚炎に対してどのような役割を果たしているのかを、十分に理解して、その上で、「治療の選択」を行って欲しいところだ。

最後に、同じ質問にUさんが答えた内容を紹介しておきたい。

 
●Uさんのお答え

医師へ望むことは、薬の副作用のこと、治し方にいくつか方法があり患者が選択できるなど、しっかり説明して欲しいです。

 
専門医は、ステロイド剤のリスクもメリットも患者にしっかり説明している「つもり」なのかもしれないが、少なくとも、ステロイド剤の影響を「受けたしまった患者」は、医師から説明がなされていない、と感じていることを忘れて欲しくないものだ。

 
おまけ★★★★大田のつぶやき

ステロイド剤のリバウンドは、まさしく「地獄」と表現する人が多いようです。
今の医師は、それを「ステロイド剤を中断したからだ」と言いますが、そのままステロイド剤を使い続けていれば、もっと「ひどい地獄」が待つケースもあります。
今、大相撲が「八百長」問題で揺れていますが、アトピー性皮膚炎に対するステロイド剤の問題も良く似ています。
相撲協会が「過去に八百長はない」と言い続けても、新聞に掲載されていたアンケート結果では90%以上の人が、「過去に八百長はあった」と言っています。
つまり、一般の人にとっては、相撲=八百長が存在する、というのは常識だということです。
同じように、いくら医師が「ステロイド剤は専門医の指導のもと使用すれば安全に使える」と言い続けても、実際の患者が「安全に使えない」と言っていることは、最終的に、一般の人にどう伝わっていくのかを、医師側も考えて欲しいところです。
最終的に、医療は「患者」のために存在してこそ、意義があることを忘れて欲しくないものです。