寒さ対策(続き)

今日も昨日の続きじゃ。

 

 

 

 

 

 

 
2.寒さ対策

気温の低下による影響は、大気の乾燥から来る皮膚の乾燥以外にも影響が多い。
まず、寒い=体熱の放散を抑える、という働きを体が求めるため、血流を抑えようとする(体熱の放散は、血管を拡張させ、汗をかくことで気化熱により体の熱を下げるため、その逆の働きが行われる)
もっとも、大気中の乾燥の影響は、昨日述べたように、こういった汗以外の角質層の水分を蒸発させてしまうことによる皮膚の乾燥を招きやすいため、今の時期、体熱の放散を抑えることが、肌の乾燥を抑えることは難しいのじゃがな。
血流を抑えると、末梢部位に血液が十分にいきわたらなくなり、手足の「冷え」が生じることになる。
こういった、末梢部位の血流の「滞り」は、血液の流れが体内では「ループ」することで維持されていることを見ても分かるように、末梢部位だけではなく、内臓など体の中心部位にも影響を与えてしまうことが分かっておる。
また、寒い=代謝を低下させる、ということにもつながるため(エネルギーの損失を抑えようと働くため)、アトピー性皮膚炎の人にとって大切な「化学物質の排泄」という機能も低下した状態になってしまう。
このように、体感する寒さを放置しておくことは、体のさまざまな部位に影響を与えるのでしっかりとした対策を施しておきたいところじゃ。

具体的には、とにかく末梢部位を温める、ということが基本じゃな。
就寝時は副交感神経が優位になるので別じゃが、起きている日中においては、足が冷える人の場合は靴下、手の異常な冷えを感じる人の場合は手袋など、直接保温できる方法を取った方が良いじゃろう。
ただし、こういった対策は「その場」の対策になる。
体が冷えの傾向にある本質的な部分の改善を促すのではなく「冷え」た状態そのものを一時的に解消するだけじゃ。
そこで大切なのは、日ごろから「冷え」を解消できるような対策を行うことじゃな。
この対策は、いろいろとあるのじゃが、あとぴナビでは毎日の生活習慣として行えることから「入浴」を勧めておる。
この冷え対策の「入浴」で大切なのは、1日数回に分けて行うこと、決して高温の入浴は行わないこと、の二つじゃ。
1日数回に分けるのは、入浴を行い末梢部位まで血流を良くしても、外気が冷えた状態では、その効果の維持時間は一定時間に過ぎん。
おおよそ数時間、といったところじゃろうか。
じゃが、その効果が切れるころに、再度入浴を行えば、途切れなく血流を良くした状態を保つことができる。
理想的には、朝、昼、夜と一日3回が良いのじゃが、仕事をしている人など日中の入浴が難しい場合は、せめて朝と夜の2回は最低でも入浴して欲しいの。
高温での入浴が良くないのは、過去のブログでも述べた通り、本来、ヒトの深部温度(体内の温度)は37~38度のため、40~43度といった湯温の温度を受けいることは生命維持にも危険が及ぶことになる。
そこで、高温で入浴すると、体表での温度上昇を下げるため、汗をかき水分蒸散量を増やして皮膚の表面温度を下げようと働く。
これは、皮膚の乾燥に直接つながるので、アトピー性皮膚炎の人にとっては禁忌とも言えるじゃろう。
さらに、体内においては、皮膚のそういった高温の温度を受け入れないように働くため、内部では血管がかえって収縮してしまう。
つまり、体が冷えていると思って、高温に入浴すると、皮膚の表面は熱くなっても、体内は逆に「冷え」た状態を維持しようとしてしまう、ということじゃ。
簡単に体験できる方法としては、湯冷めが良い例じゃろう。
高温で入浴すると、入浴直後は熱く感じても、冷めるのも早い。
じゃが、低温で入浴すると、入浴直後は肌寒さを感じるかもしれんが、その後、服を手早く着ることで、なかなか冷めないことが実感できるはずじゃ。
さっき書いたように、一日の中で「保温」された状態を維持することが大切であることを考えても、高温での入浴は避けるようにしたいところじゃの。

 
明日は、最後の「飛散対策」について述べたいと思う。

 
おまけ★★★★東のつぶやき

今年はとにかく寒さが例年より厳しい状況になりそうです。
寒さ=冷え、ではありませんが、寒さは冷えを招きやすい「状況」の一つです。
アトピー性皮膚炎のヒトにとって、寒さが招く体内の冷えた状態は、内分泌、自律神経への影響も心配され、結果的に免疫機能にも影響がみられることになります。
アトピー性皮膚炎の方にアンケートを行うと、冷えを感じる方は、非常に多くおられ、そういった方がアトピー性皮膚炎を改善したあとでは、冷えの状況が改善されていることからも、冷えとアトピーは無関係ではないと言えるでしょう。
しっかりとした対策を行いましょう。