【Q&A】なぜ入浴がアトピーに良いの?(5)

今日は、昨日の続きで「2.自律神経と内分泌機能に影響を与え、免疫機能を正常化させる要素」について考えてみたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
2.自律神経と内分泌機能に影響を与え、免疫機能を正常化させる要素

入浴による作用とは、「温熱作用」と「物理作用(水圧の影響)」の二つが、普通の水道水でも得られる。
さらに、入浴環境を温泉などを入れて工夫することで「含有化学成分の作用」という作用が受けられる。
これは、温泉などに含まれるイオン化した化学成分(化学物質、のことではない)の影響を受けることで得られる作用じゃが、アトピー性皮膚炎に対する最も大きな影響とは、この「含有化学成分の作用」、そして前述した「温熱作用」「物理作用」の三つの作用が複合することで生じる「非特異的変調作用」により生じる。

温泉医学などを見ると、温泉入浴により体に与えられる影響として「自律神経や内分泌機能を正常化する」ということが載っておる。
これは、「温熱作用」「物理作用」そして「含有化学成分の作用」を体が受けると、体の機能がいろいろと刺激され、そういった刺激から体を「元の状態に戻そう」と、誰しもが持つ「恒常性機能」という機能が働く。
この恒常性機能とは、体を常に一定の状態に保とうとする機能のことで、いわゆる外部からの刺激に対し、そこから受けた体の変調を元に戻そうとする働きのことじゃ。
ヒトの体は、こういった刺激からの回復は、主に「自律神経」と「内分泌機能」が受け持っておる。
この「自律神経」や「内分泌機能」を活性化させる働きが「非特異的変調作用」によりもたらされることが分かっておるのじゃ。
さらに、これらの活性化は、いわゆる「正常化」の働きにつながっておる。
過剰な働きは抑え、不足している機能は亢進させる。
こうして、体の機能を常に「一定の状態」に保たせよう、つまり「恒常性」の働きにつながっておる、というわけじゃ。

アトピー性皮膚炎の症状をもたらす原因の一つは、体内の免疫機能の異常状態にある。
免疫機能とは、「自律神経」と「内分泌機能」の影響を常に受けておる。
つまり、「自律神経」や「内分泌機能」の異常状態は「免疫機能」の異常状態をもたらす、ということじゃ。
こういった自律神経の異常や内分泌機能の異常は、一昨日までに述べた「睡眠」「代謝不足」「化学物質の影響」によりもたらされる、
睡眠不足により、副交感神経と交感神経のバランスを乱し、内分泌機能も低下させる。
化学物質の摂取が増えれば、化学物質は「内分泌かく乱物質」とも言われるように、内分泌機能に対して影響を与えることが分かっておる。
こういった事象により、自律神経や内分泌機能も乱れ、低下状態が生じ、その結果、免疫機能にも影響をもたらすことで、アトピー性皮膚炎の「症状」の元となる「免疫機能の異常状態」につながってくる、ということじゃ。

逆に考えれば、「自律神経」と「内分泌機能」を正常化させることができれば、その影響下にある免疫機能も、「正常化」できる、つまりアトピー性皮膚炎の「症状」をもたらす原因が解消できる、ということじゃ。
これが、入浴、特に「温泉入浴」がアトピー性皮膚炎に良いとされる最大の理由じゃろう。

ここで注意して欲しいのは、やはり「入浴環境」という部分じゃ。
「非特異的変調作用」は、水道水の入浴では、その作用がほとんど見られない。
温泉特有の作用、とも言われることがあるほどじゃ。
足りないのは、「含有化学成分」ということになる。
よく、「普通の水道水で毎日1時間以上、入浴しているのだけど、アトピー性皮膚炎の症状に変化が見られない」という方がおるが、その最も大きな原因は「水道水」にあると言ってよいじゃろう。
一番良いのは温泉入浴じゃが、その他、色素や臭素など余計なものが入っていない入浴剤や、温泉を濃縮したものなども良いじゃろう。

いずれにせよ、この自律神経と内分泌機能に良い影響をしっかり与えるためには、昨日、述べた入浴の時間や回数、温度、入浴方法だけではなく、「入浴環境」にも気を配って欲しい、ということじゃの。

明日は、最後の「3.汗など、スキンケアに関わる要素」とその他の要素について取り上げたい。

 

おまけ★★★★中田のつぶやき

あとぴナビでは、入浴に関するアイテムもいくつか扱っていますが、いずれも「源泉そのまま」「源泉を濃縮した濃縮温泉」「源泉の成分のみを再現した入浴剤」というように、キーワードは「源泉(温泉)」です。
これは、今日、博士が述べたように入浴を行いアトピー性皮膚炎にアプローチするためには、「含有化学成分」が深く関わるからです。
市販でも、同様の商品はいくつかあると思いますが、中には、「香りを楽しむ」「色を楽しむ」ために、色素や臭素が含まれていたり、あるいは「炎症を抑える」ことを目的として「グリチルリチン酸」が配合されているものもあります。
特に、赤色●●号、黄色●●号、などの成分は、それそのもが「化学物質」ですので(温泉に含まれる化学成分とは異なります)、十分に注意しましょう。