洗わない入浴法って?

東です。

 

 

 

 

 

 

 

 
先日、東京新聞で、面白い記事を見つけましたので、紹介したいと思います。

 
●肌もツヤツヤ? タモリ式入浴法
せっけんで洗わず / 湯船に10分以上
(東京新聞:2010年10月26日)

 
肌荒れが気になる秋、ネット上で「タモリ式入浴法」が話題になっている。タレントのタモリさんがテレビ番組で紹介した、本人も実践している入浴法という。御年65歳ながら、肌はツヤツヤで、髪の毛もカツラ疑惑があるほどのフサフサ。それをうらやんだ共演者が「何か秘密でも?」と聞いたところ、その答えが入浴法だった。いったい、どんな秘密があるのか。                         (鈴木伸幸)

 
タモリ式は、いたって簡単。ポイントは「湯船に十分以上つかる」「身体をせっけんやボディーソープで洗わない」の二点だけだ。それだけでは、身体の汚れや体臭が気になりそうなものだが、タモリさんは「お湯につかるだけで、80%の汚れは落ちる」と答えたという。
もちろん、タモリさんが、その言葉通りに入浴し、それ以外にスキンケアをしていないかを、確認するすべはない。だが、タモリ式について、東京医科歯科大学の藤田紘一郎名誉教授は「私は20年も前から、そう主張している。全くもって、その通り」と、太鼓判を押した。
「皮膚の表面には、十種類程度の常在菌がいて、酸性の膜を作っている。いわば、それは皮膚を守るバリアーなのだが、せっけんで洗うことで常在菌の九割が取れてしまう。若い人でも、常在菌が元に戻るまで12時間かかる。ゴシゴシ洗うことは皮膚にとってはとても危険だ」
殺菌効果のある薬を使ってのうがいも問題視する。「塩水やお茶でのうがいは問題ない。だが、薬は喉を守っている菌を殺し、かぜをひきやすくなってしまう」
「清潔はビョーキだ」などの著書がある医師の藤田氏には、コンビニに殺菌、抗菌グッズが並び、小、中学生までが体臭を気にする日本の現状を奇異に感じている。
「加齢臭も気にしすぎ。インドネシアでは『ホッとするニオイ』とされ、いわばいいニオイ。最近、年齢差のあるタレント同士の結婚で、女性が『(男性の加齢臭がないと)落ち着かない』と話していたが、本質を突いているかもしれない。タモリさんも、経験的にそうしているだけかもしれないが、医学的な根拠もある」
愛知県安城市の「いそべクリニック」の磯辺善成院長もタモリ式を絶賛した。「もともと、日本人には全身をゴシゴシと洗う習慣はなかった。それが、高度経済成長期を経て、過剰に洗うようになった。アトピー性皮膚炎の患者数が急増した時期と一致する」
入浴時に油脂を洗い流し、保湿クリームを塗る一般的なスキンケアがある。だが、そもそも油脂を残せば、保湿クリームも不要。
洗いすぎは皮膚の細胞を破壊することになり、それが肌荒れなどのトラブルにつながることもある、という。
「皮膚の常在菌は、長い時間をかけて育てられた、皮膚を守るための共生システム。それを壊していいはずがない」と磯辺院長。アトピー性皮膚炎の患者に、合成洗剤の使用をやめさせることで、劇的に症状を改善させた実例もある。
前出の藤田氏は「日本には、広告などを通じて、過剰な清潔志向ができあがっている。それが問題の根源。タモリさんを見るたびに、『洗わない入浴法』をイメージできるようになれば、日本の常識も変わるのでは」と期待感を示した。

  

「体を石鹸やソープで洗わないと落ち着かない」という人は多いようです。
しかし、人についた汚れのほとんどは、「水洗い」で落ちることが分かっています。
落ちづらいのは、油脂性の汚れや血液の汚れなど、一部の汚れのみです。
したがって、タモリさんがおっしゃっていることは、その通りだと言えるでしょう。
これは、衣類の洗濯も同じで、洗剤を一切いれずに、水だけで洗濯するだけで、汚れの70%は落ちます。
この場合も、落ちづらいのはたんぱく汚れや油脂性の汚れなど一部の汚れです。
こういった点で考えれば、単に汗を流すだけで済むような場合は、湯船に入浴するだけでも十分であることは言えるでしょう。

ただ、お風呂の入浴そのもので、一定の油脂分は失われますので、記事中にある「油脂を残せばスキンケアが不要」というのは、アトピー性皮膚炎など皮膚機能に何らかの異常(掻き壊しによる炎症や乾燥)が伴う人の場合は難しいと言えます。
これは、水温が上昇することで、界面活性力が高まるためです。
高温での入浴は、過去のブログでも良くないことを述べてきましたが、界面活性力の観点からも、高温での入浴が良くないことが分かります。
また、皮膚表面を温めることで、体温調節の関係から皮膚の水分蒸散量が上がりますので、入浴後の乾燥とアトピーの関係から考えると、「体を洗う方法」だけで解決できる問題ではないと言えます。
39℃ぐらいの温度で入浴し、入浴後は、適切なスキンケアを行うことは、肌トラブルを抱える方にとっては基本となります。

とはいえ、入浴後の乾燥が気になる方は、「体の洗い方」にも注目すると良いかもしれませんね。

  
おまけ★★★★東のつぶやき

皮膚の常在菌のことは、過去のあとぴナビでも特集していますので、気になる方は、ご覧ください。

●アトピーを改善する育菌のススメ
http://www.atopinavi.com/navicontent/list?c1=health&c2=1&c3=49