予防接種の効果と新型インフルエンザ

東です。

 

 

 

 

 

 

 

昨日は、インフルエンザのことについてブログを書きましたが、今後、患者数の増加が始まると話題になるのは、「予防接種」でしょう。
流行すると予想される新型インフルエンザの予防接種については、過去のブログでも何度か触れましたが、その効果について明らかなエビデンスが存在しないことが多いものです。
もちろん、予防接種を推進する側は、その効果を訴えますが、それはエビデンスに基づくものではなく、推進する側の「予想」にすぎません。
当然、その「予想」の根拠は、予防接種による効果が見込まれる疾患が存在することにあるのかもしれませんが、もともと予防接種を行う意味合い自体も違いますし、また、効果が見込まれる疾患はエビデンスも存在しています。

 
●すべての子どもに予防接種を-日医が市民講座
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100913-00000000-cbn-soci
 

日本医師会は9月12日、市民公開講座「大切な子どもたちの命を守るために―希望するすべての子どもに予防接種を!―」を開いた。日医で感染症対策を担当する保坂シゲリ常任理事らシンポジストは、学会、患者団体などそれぞれの立場から、ワクチンで予防できる病気(VPD)の予防接種をすべて定期接種化し、希望するすべての子どもが予防接種を受けられる体制をつくるよう訴えた。

日本の予防接種には、予防接種法に位置付けられている定期接種と、位置付けられていない任意接種があり、定期接種では、▽公費負担がある▽健康被害の救済額が高い▽保健所から連絡が来る―などの違いがある。

講演で保坂常任理事は、諸外国では公費負担で接種を進めているVPDワクチンでも、日本では任意接種で、公費負担がないものが少なくないことを問題視。代表的なものとして、細菌性髄膜炎の原因になるヒブ(インフルエンザ菌b型)や肺炎球菌、子宮頸がんの原因になるヒトパピローマウイルス(HPV)などのワクチンを挙げた。

細菌性髄膜炎から子どもたちを守る会の高畑紀一事務局長は、任意接種になっていると、ワクチン接種の必要性を理解しにくいと指摘。日本小児科学会など10の感染症関連学会でつくる予防接種推進専門協議会の神谷齊委員長は、「病気のことを知らないと、ワクチンの大事さも伝わらない」として、感染症についての教育を充実させるべきだとの考えを示した。

  

問題なのは、こういった記事から「予防接種は効果がある」という認識の中身が誤ってしまうことです。
本来なら「予防接種の効果が認められる疾患がある」と把握しなければならないのに、「予防接種は病気に効果がある」それも「全ての病気に」と考えてしまう人もいるでしょう。
インフルエンザについては、群馬県において市単位で行われた調査のように、有意差が認められないというエビデンスが存在していますが、予防接種を推進する方にとって、「不利」な論文は表舞台に立つことはあまりありません。

おそらく、今後、新型インフルエンザが流行すると、予防接種の話題は必ず出てくると思いますが、慎重に見極めたいところです。
なぜなら、多くの人は予防接種を行うことで、その予防効果に期待をすると、本来気をつけるべきポイントを無視しがちになるからです。
早寝早起き、暴飲暴食をしない、マスクやうがいをする、といった生活内での予防行為がおろそかになり、さらに予防接種そのものが効果が認められなければ、罹患率は結局のところ高まることになります。

また、副作用のリスクも常につきまとうわけですから、新型インフルエンザの予防接種については、しっかり情報をあつめるようにしたいところですね。

 
おまけ★★★★西のつぶやき

予防接種を行うことで、本来、気をつけるべき生活行動がおろそかになる、というのは、アトピー性皮膚炎におけるステロイド剤治療も同じことが言えよう。
本当は、生活内の負荷、睡眠不足、運動不足、食事の内容やバランス、ストレスなどが原因でアトピー性皮膚炎が発症しているのに、ステロイド剤で痒みを抑えると、症状がなくなる=病気が治った、と思うことで、改善すべき生活行動を変えれなくなる。
当然、アトピー性皮膚炎の原因を解消していないので、ステロイド剤の効果が切れれば、再び痒みが現れ、再度、ステロイド剤を使用し・・・気がつくと、長期連用をしていた、というのは、アトピー性皮膚炎が重症化するパターンの一つと言えるだろう。
何が大切で何を目的にしているのか、しっかり見極める必要がある、ということだ。