昨日は、汗腺のことについて書いたのじゃが、ときどきご質問をいただくブログ読者の「学生さん」から、コメント欄で、汗に関する質問をいただいたので、今日は、そのことについてお答えしたいと思う。
●学生さんからのご質問
いつも拝見させて頂いています。いきなりですが、質問をさせてもらいたいと思いました。汗についてなのですがアトピーの人にとって汗をかくという行為はスキンケアの一種として認識しています。しかし、汗をかいたあとの処理に困っています。汗をかきっぱなしだとかゆくなってしまって掻いてしまう時があり、かといって汗をかかないというのはダメだと思います。なので汗をかいたあとの対策・処理の方法を教えてもらえるとありがたいと思い投稿させてもらいました。よろしくお願いします。
学生さん、こんにちは。
汗の対処の仕方について、今日は述べたいと思う。
学生さんが書いているように、「汗」とは、ヒトが行っているスキンケアの一つであることは昨日のブログで述べた通りじゃ。
「汗」をかきづらい=自らの体でスキンケアが行いづらい、という状況でもあり、これがアトピー性皮膚炎の方が皮膚の乾燥を招いている要因の一つになっておることは間違いないじゃろう。
じゃが、本来、汗とは体温調節機能、スキンケア機能の他に、排泄機能として行われている側面もある。
したがって、かいた汗をそのまま放置しておくことは、ダメージを抱えた皮膚の場合、その老廃物や皮膚の表面の異物を含んだ汗が刺激になることがあり、望ましくない。
今の時期、その代表的な例が「あせも」じゃろう。
汗に皮膚がかぶれることがある代表的な例じゃな。
そこで大切なのは、汗の処理じゃ。
ヒトの体表は、常に体温調節を行っておる関係で、暑い時期は、自覚せずとも汗をかいておることがある。
そういった汗は、すぐに気化するため、皮膚に残留して影響を与えることは少ないのじゃが、大量の汗や、膝や肘の裏、衣類との間にかいた汗は、すぐに気化することが難しく、汗に含まれる老廃物や皮膚表面に付着していた異物の影響を受けることがある。
そこで、できれば「自覚できる汗」は、なるべくスムーズに拭きとることが最初の段階での対処となるじゃろう。
今の季節を考えると、理想的なのは、冷やしたおしぼりなどを持ち歩き、それで汗を拭きとるのが望ましい。
冷やしたおしぼりを使用すれば、皮膚表面の熱も取るため、汗の量を「調節する」ことにもなるからの。
しかし、常にかいたそばからふき取ることは難しいかもしれんので、そういった場合は別の対処が必要じゃ。
長くなるので続きは明日じゃ。
おまけ★★★★東のつぶやき
汗がアトピー性皮膚炎の方に、なぜ大切なのかは、あとぴナビの過去の特集でも取り上げておりますので、興味のある人はご覧ください。
●アトピーと汗
http://www.atopinavi.com/navicontent/list?c1=health&c2=1&c3=3