牛乳の話(3)

東です。
今日も昨日の続きです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

●アレルギーっ子と牛乳
「アレルギーっ子の生活百科(角田和彦著・近代出版)」より

 
牛乳中の女性ホルモン

 

環境ホルモン物質に加えて、本来は出生以後から小児期の間、つまり、性ホルモンの分泌が始まる前の時期には存在しないはずの女性ホルモンを、現在の日本の子どもたちは多量に口にしています。牛乳に含まれている女性ホルモンです。現在、日本で販売されている牛乳の一部は、妊娠中の雌牛から搾乳されます。雌牛は生後14か月になると人工授精で妊娠し、仔牛に5日間授乳したあとは、人用の牛乳生産のため搾乳されます。出産後3か月で人工授精させられ、出産する2か月前まで妊娠中も搾乳されます。妊娠中は卵胞ホルモンや黄体ホルモンが多量に分泌されるため、妊娠中に尾搾乳された牛乳中にもこれらのホルモンが多量に分泌されます。
実際に販売されている牛乳を調査した結果では、卵黄ホルモンは妊娠していない牛から搾乳された牛乳に比べて1.5~2倍、黄体ホルモンは6~8倍も含まれています。牛乳加工品や調整粉乳にも含まれていると思われます。日本人は植物中の植物エストロゲン(植物の女性ホルモン作用を持つ物質)を処理する能力は持っていて抵抗力がありますが、過剰な動物由来の女性ホルモンを処理する能力は少ないと思われます。女性ホルモンは細胞性免疫を抑制して感染症に対する抵抗力を落とし、IgEの産生を亢進させてアレルギーを起こしやすくさせる作用があるため、牛乳に含まれる過剰な女性ホルモンが発達過程にある小児の免疫・神経・生殖(とくに男児)に影響する可能性は大きいと思われます。妊娠牛からの搾乳は70年ほど前からおこなわれてきているため、70年前から世界的に子どもたちは女性ホルモンの多い牛乳を飲んでいると考えられます。アナフィラキシー発病者は1975年以降に生まれた人で多いことがわかっていますが、1975年は牛乳の飲用が一般的になり、現代の摂取量に近づきつつある時期です。

2000~2001年にアレルギー精査の目的で検査した5342件のIgE値を年齢ごとに調べました。本来男性は、思春期以後には分泌された男性ホルモンによってIgE産生が抑制されるはずですが、男性のアレルギー患者は、思春期以後になってもIgE値が高いことがわかりました。男性の免疫が女性化している可能性があります。この原因は、さまざまな女性ホルモン様の作用を持つ環境ホルモン物質や牛乳・牛乳加工品に含まれる女性ホルモンの影響が考えられます。女性ホルモンは卵や肉などにも含まれるため、これらの食品からの摂取によっても影響を受けているはずです。
現在、牛乳類の摂取は、思春期前の子どもたちで一番多く、とくに男児での摂取が多くなっています(2001年の7~14歳男児の乳類摂取量は367g/日、1950年では日本人はわずか6.8g/日しか摂取していなかったことと比べると50倍以上の増加です)。本来は女性ホルモンの影響を受けることがない年齢に女性ホルモンが多量に含まれる乳製品を摂取することで、免疫の発達に異常を起こす可能性があります。

 

 

アレルギー全般に対して、女性ホルモンが影響を与えることは、アトピー性皮膚炎に限らず、他の免疫性の疾患でも傾向が見られます。
こういった影響が、牛乳からもたらされている部分があるのは、確かに考えさせられます。
特に、食物アレルゲンを抱える子どもの場合には、より注意が必要かもしれません。
気になる人は、こういった情報も、気に留めておいてください。

 
おまけ★★★★東のつぶやき

牛乳に関する話は、角田先生の著書には、他にもいろいろ掲載されています。
気になる人は、角田先生の著書「アレルギーっ子の生活百科(近代出版)」をぜひ、ご覧ください。
また、いずれブログでも紹介したいと思います。