熱中症とアトピーとスキンケア

ここ数日は、全国各地で「猛暑」が起きておるの。

 

 

 

 

 

 

 
今年は、例年より暑いようじゃ。
昨日のメルマガでも書いたのじゃが、昨年の神奈川県横浜市のデータをみると、実は「猛暑日(35度以上の日)」は、7~8月ともに1日もなく、1年の最高気温も、7/16に観測された33.6度じゃった。
(2009年「神奈川県の気象・地震概況」より)

なんとなく、温暖化も騒がれておるせいで、毎年暑くなっておる、というイメージがあって、去年も暑かったイメージを多くの人が抱いておるようじゃが、暑いと思っておった昨年より、今年の方がはるかに「暑い」と言えるじゃろう。

そして、猛暑で問題になるのが「熱中症」の話題じゃ。
実際、最近のニュースでは良くみかけるの。

「熱中症」とは、Ⅰ~Ⅲの段階があり、Ⅲまでいくと命に関わる状態になる。
少し前の言葉で言うと「熱射病」というやつじゃな。
なぜ、このような症状が起きるのかというと、気温や湿度の関係などで、体温の放熱がうまくいかずに、「熱を体にためる」ことから、いろいろな異常状態が起きるのじゃが、耐熱の放射には、皮膚にある「汗腺」が深く関わっておる。
暑いと人は汗をかくのじゃが、なぜ汗をかくのかというと、汗をかくことで、その汗が気化する際に皮膚表面の熱を取り去ってくれるからじゃ。

一般的に「汗腺の数」は生後3年までの環境に左右される、と言われておる。
乳児期に汗をかく環境になければ、皮膚表面に作られる汗腺の数が少なくなるようじゃ。

ところが気をつけなければならないのは、汗腺は全てが機能しておるわけではない、ということじゃ。
一般的に体表面に存在する汗腺の数は300万~400万個じゃが、その中で、実際に機能している「能動汗腺」の数は約半数の150万~200万個じゃ。
残りの汗腺は活動を停止した状態なんじゃ。
そして、汗をかかないエアコンが効いた環境などで生活していくと、この機能しているはずの能動汗腺が、どんどんその活動を休止していくことが分かっておる。
つまり、「汗をかかない環境にいると、汗をかくための汗腺の数が少なくなる」というわけじゃな。

そして、この能動汗腺の数の問題は、実はアトピー性皮膚炎にも深く関わることになる。

なぜなら、自分の体が自ら行う「スキンケア」とは、汗と皮脂が混じり合ってできる「皮脂膜」によるからじゃ。
つまり、能動汗腺が少ない=自ら行うスキンケアが弱い、ということにつながるわけじゃな。

実際、入浴療法を行っているアトピー性皮膚炎の人が、症状が良くなるきっかけを体感するのは、「汗をかきはじめた」ときからというのを良く聞くしの。

逆に考えると、皮膚が乾燥しやすく汗をかきづらいアトピー性皮膚炎の人は、能動汗腺の数が少ない、ということも考えられるから、今の時期、熱中症には最大の注意を払った方が良いかもしれんの。

エアコンを利用すると、能動汗腺を休止させ、さらに体温調節ができずに暑さに弱くなって、エアコンが手放せなくなる、そしてさらに能動汗腺が休止して・・・という悪循環に陥らないよう、その上で、熱中症にも気をつけることが大切じゃな。

 
おまけ★★★★博士のつぶやき

「汗」は、アトピー性皮膚炎に、さまざまに関わっておるヒトが持つ働きじゃ。
ブログ内で述べたように、皮脂膜を形成するための「材料」でもあり、皮膚の熱をとることで、皮膚を乾燥させる影響も与えやすい。
両面を持っておる「汗」じゃが、老廃物の排泄など、他にも内分泌や自律神経に関わる要素が多く、「汗をかかない」状態は気をつけた方が良いじゃろう。
「上手に汗をかく」そして「上手に汗の始末をする」ことが大切じゃな。