アトピーはなぜ増加したのか?(2)

今日は、昨日の続きで、アトピー性皮膚炎が増加してきた背景が、どこに問題があるのかを考察してみたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

まず、アトピー性皮膚炎という疾患自体は、太古の昔から存在したという記録があるのを見てもわかるように、免疫機能を有する以上は、誰しもがいつでも発症する可能性は秘めていると考えられる。
もちろん、広く現在、アトピー性皮膚炎として認識されている疾患の状況をみる限りにおいて、必ずしも免疫機能だけが関わっておるわけではないじゃろう。
中には、免疫機能のような体内の要因だけではなく、皮膚の機能(セラミドが少ない=保水機能が失われている)の異常状態も報告されておることを見てもわかるように、からだ全体の要因が関わっておると考えてよい。

じゃが、アトピー性皮膚炎患者の多くは、IgEの異常が関わっておることもわかっておるわけじゃから、免疫機能の異常、という要因は最重要の要因と考えてよい。
同時に、免疫機能の異常であるからこそ、免疫機能を有する種族には、アトピー性皮膚炎が発症しても不思議ではないといえるわけじゃ。
最近は、犬や猫のアトピー性皮膚炎も問題になっておるようじゃが、犬や猫も免疫機能があるからこそ、アトピー性皮膚炎が発生しておるわけじゃ。
免疫機能が関わる以上、免疫機能を有しない種族には、当たり前のことじゃが、アトピー性皮膚炎は発症しない。

そして、この当たり前のところに、実は、増加の背景が潜んでおる。

人間の体を動かし、生命を維持させている根幹は、「内分泌」と「自律神経」にある。
内分泌とはホルモンのことで、自律神経とは副交感神経と交感神経の総称のことじゃ。

ホルモンとは、成長ホルモン、性ホルモン、副腎皮質ホルモンなど、生命の維持と成長に不可欠の要素といえる。
内分泌機能を完全に失えば、ヒトは生存することはできん。
そして、自律神経とは「不随意神経」ともいわれる神経で、自分の意識で動かすことのできない神経のことじゃ。
たとえば、筋肉は意識すれば動かすことができるが、心臓を意識して止めたり動かしたりはできないじゃろう。
心臓を動かしているのは、この自律神経の働きによるものじゃ。
ホルモンと同様に自律神経が失われれば、ヒトの生命は維持することはできないことになる。

なぜ、内分泌と自律神経の話をしたかということ、免疫機能とは、この内分泌と自律神経に支配されておるからじゃ。
もちろん、内分泌機能とは、独立した働きじゃから、全て内分泌機能と自律神経機能に支配されておるわけではない。
じゃが、この二つの機能から強い影響を受けることで、バランスを保っておることは確かじゃ。

つまり、免疫機能を左右するのは、内分泌機能と自律神経機能が深く関わっておるということをまず覚えてほしいと思う。
逆から考えると、内分泌機能や自律神経機能に異常が見られた場合には、免疫機能にも影響を受けることがあるということじゃな。
そして、このことこそが、アトピー性皮膚炎増加の背景に深く関わっておるのじゃ。

長くなるので、続きは明日じゃ。

 
おまけ★★★★ショウゴのつぶやき

久しぶり。ショウゴです。
今日の博士のブログで、犬猫のアトピーの話があったけど、犬猫のアトピーも人間のアトピー以上に増加の傾向があるみたい。
特徴は、野生の犬猫に自然発生することは少なく、そのほとんどが飼い犬、飼い猫であることらしいんだ。
人間と一緒に暮らす動物だからこそ、人間の生活内の負荷を受けることが影響しているということなんだけど、考えさせられるよね。