アトピーとスキンケア(3)

南です。

 

 

 

 

 
今日も昨日の続きで、具体的なスキンケアの仕方について見ていきたいと思います。
まず、「水分保持を高める」ためのスキンケアについてです。

角質層内の水分は、角質層内の水分を保持するための状況が正常に保たれているか、そして皮膚の水分蒸散が一定に保たれているか、という二つが関わってきます。
大まかなイメージとしては、乾いた砂を潤わせ、さらに維持するためにはどうすればよいのかをイメージしてもらうとよいでしょう。

まず、最初に必要なのは、砂に水分を与えることです。
でも、それだけでは水分が蒸発してしまいますので、その上からシートなどで覆って上げることが必要です。

皮膚にも同じような状況が必要だといえます。
乾燥した角質層に、まず水分を与えます。
そして、その上から水分の蒸散を防ぐために、皮膜で覆うための保湿を行うわけです。
さらに、角質層内は通常、セラミドなど水分を保持する物質が水分保持を行ってくれていますので、角質層内を「正しいバランスに保つ」ことが必要になってきます。

つまり水分保持を高めるために大切なのは、「保水」と「保湿」だといえます。
具体的に見ていきます。

 
●保水を考える

「角質層内での水分保持」とは、角質層自体が持っている水分保持機能を維持、高めることを指し、これを高めるには「保水」を考えたスキンケアが必要です。
「保水」を目的としたスキンケアアイテムの多くは、ヒアルロン酸やリピジュア(ポリクオタニウム―51)、セラミドなどの成分を含むことが多いのですが、これらの成分が水分を保持させる力があるためです。
実際、アトピー性皮膚炎の方の肌を調べると「セラミドが不足していた」というデータがありますが、セラミドは、角質層内で水分を保持させる力を持っており、このセラミドが不足した状態だと、角質層内の「潤い」が低下することになります。
こういった角質層内の潤いを上げるための工夫も、状況によっては必要でしょう。

 
●保湿を考える

次に「角質層からの水分蒸発を防ぐ」という観点からは、皮脂膜の代わりとなって皮膚を覆うケアが必要で、これが「保湿」です。
もちろん、「保湿」には本来の意味合いにおいて考えても「保水」という部分を含んでいるのですが、アトピー性皮膚炎の方の肌の場合、ダメージを受けていることが多く、お肌の状況によっては、保水と保湿を切り分けて考える必要があるでしょう。
具体的には、油脂性のアイテムにより、皮膚を覆うケアが基本になります。

油脂性のアイテムとは、大まかに、鉱物系(ワセリンなど)、動物性(ラノリン、馬油など)、魚類性(スクワランなど)、そして植物性(ホホバなど)のものに分かれます。
一般的には、保湿力の強い順番に、鉱物系→動物性→魚類性→植物性となりますが、鉱物系のワセリンなどは長期間使用することで、皮膚に一定の影響を与えやすいといわれているので、肌への刺激を考えた場合には避けた方が良いでしょう。
また、油には、多かれ少なかれ抗炎症作用がありますので、各油が持つ特徴をあらかじめ考えておくようにしましょう。
それと同時に、どのような油であっても、万人に合う油、というのは存在しません。
もちろん、誰でも合いやすい油、というのはありますが、それでも個人差が生じます。
一般的には、合いやすい油の順番は、植物系→魚類系→動物系と言われています。
自分の肌に合ったものを選ぶように考えていきましょう。

このように、「保水」と「保湿」を上手に組み合わせて、水分保持を高めるスキンケア、を行うと良いでしょう。

明日は、「バリア機能を高めるスキンケア」について見ていきたいと思います。

 
おまけ★★★★東のつぶやき

今月のあとぴナビの特集では、「アトピー教室」と題して、お肌の状態別のスキンケアについて取材しています。
ぜひご覧ください。

●アトピー改善のためのスキンケア教室(前編)
http://www.atopinavi.com/navicontent/list?c1=care&c2=2&c3=9

●アトピー改善のためのスキンケア教室(後編)
http://www.atopinavi.com/navicontent/list?c1=care&c2=2&c3=9&n=5