歯とアトピーの関係を考える(2)

今日は昨日の続きで「進化と食性」について考えていきたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

●歯から見たヒトの食べるべきもの
「アレルギーっ子の生活百科(角田和彦著・近代出版)」より
  

・進化と食性
ヒトはもともと草食の生き物だという証拠がもう一つあります。ツパイなど下等な霊長類は昆虫や小動物など肉食中心ですが、ヒヒやチンパンジーなど高等な霊長類になるほど植物中心の草食になっていきます。つまり、進化した霊長類は草食になる道筋を歩んでいるわけです。ヒトの次に高等な霊長類であるゴリラは100%草食の動物です。森のヒト、ゴリラのあの巨体は植物を食べてできあがっています。森の中で森の植物たちと共存し平和に暮らしているのです。
ヒトは自らの生活場所を寒い高緯度の地域に広げるにつれ、生存のエネルギーを得るために、火を利用した肉食を拡大し、他種の動物の乳までも利用しなければなりませんでした。その分が肉食になっているのではないでしょうか?(例えば、ヨーロッパやモンゴルなど狩猟や牧畜を中心に生活してきた人たち)。ゴリラよりさらに高等なヒトは動物学的に考えると、本来なら100%草食のはずですが…。
動物は進化することによって植物を食べられるように、さまざまな仕組みを体の中に作ります。自分では消化できない草を腸内細菌の助けによって消化・吸収する牛や馬の仲間、小石を飲み込み胃の中で草をすりつぶすために使う鳥の仲間(恐竜でもみつかっています)など。食物連鎖を飛び越えて、直接植物を食べられる生物は獲物の多少に頼ることなく、植物の存在だけで生き延びるすべを獲得し、生存の可能性を広げています。ヒトの植物食は生存に優位のはずですが…。
さらには、肉食ではえさを確保するために大量の穀物、つまり広大な農地が必要なことや、飼育する過程での屎尿による汚染などによって地球環境を悪化させますが、大地から芽生えた植物を直接食べることは、地球環境を守ることにつながります。

   

人間の体が、食物を摂取した場合、当たり前のことじゃが、「消化」→「吸収」というプロセスをたどることになる。
「消化」という働きに関わるのも複数あって、「歯で噛み砕く」「唾液を加える」「胃酸で消化する」「腸内細菌がさらに細かく分解する」と、いくつもある。
こういったプロセスを考えてみると、その目的は「いかに小さく吸収しやすくするか?」ということが第一の目的ともいえるじゃろう。
ここで問題なのは、食べ物の分子の結合状況じゃ。
同じたんぱく質を考えてみると、植物性のタンパク質と魚のタンパク質、そして動物性のタンパク質の分子の結合状況は、高分子の状態から並べると、動物性→魚→植物性、となる(一般的に)。
つまり、動物性のタンパク質と植物性のタンパク質を比べると、体に優しい消化・吸収を行うためには、動物性よりも植物性の方が、たやすいということじゃ。

なぜ、高分子状況よりも低分子状況の方が、アレルギーを引き起こしにくいのかは、長くなるからここでは省略するが、簡単にいえば、高分子だと血中で体が異物と認識しやすいため、ということが言えるじゃろう。

さらに、消化・吸収、そして体内の免疫活動のバランス、という点を考えると、もっと良いのは「発酵食品」じゃな。
味噌、納豆、漬物といったものが発酵食品にあたる。
つまり、「和食」が良い、ということなのじゃが、いずれにせよ、ヒトの食性は「雑食」ではあるが、体への負担、そしてアレルギーを考えた場合、消化・吸収をいかによい状態で摂取できるかがカギになる、ということじゃの。

 
おまけ★★★★南のつぶやき

実際の食生活習慣や栄養のバランス、という観点からみれば、肉類を摂取することが良くない、ということではありません。
ヒトは本来、雑食の動物です。
でも、ことアトピー性皮膚炎だけを考えて食事を考えるのであれば、肉類よりも植物性のものを中心に考えると良い、ということでしょう。
「和食」はぜひ心がけてくださいね。