【Q&A】シャワーと入浴について(2)

今日は、昨日の続きじゃ。

 

 

 

 

 

 

 

 
シャワーよりも入浴が良いことを昨日は述べたのじゃが、同じ入浴の「浴水」としては水道水よりも温泉の方が良い。
今日は、そのことについて述べたいと思う。

まず、水道水で得られる入浴の効果は、主に二つじゃ。
その一つが、物理作用で、浮力の効果、水圧の効果などじゃな。
これは、冷水でも得られる効果で、プールなどでも得られる作用じゃ。
もう一つが、温熱作用で、温浴すればこれも必然的に得られる効果と言えるじゃろう。

では、温泉の場合は、どうかというと、この二つの効果の他に、さらに二つの効果が見込めるのじゃ。
その理由は、水道水にはない、特有のイオン化した「成分」が含まれるからじゃ。

まず一つ目の効果は、「含有化学成分の作用」で、まさしく温泉の成分が生体に何らかの影響を与える作用のことじゃな。
これは、成分を含まない水道水では得られない効果じゃ。
井戸水など、成分が少ない水でも、この効果は低いと言える。

そして、温泉特有の二つ目の効果、これが最も大切な効果なのじゃが、それが「非特異的変調作用」と呼ばれる効果じゃ。
この「非特異的変調作用」も、含有化学成分があるからこそ生まれる効果と言えるじゃろう。

ヒトの体は、常に一定の状態を保とうとする「恒常性」の働きを有しておる。
その「状態」とは、安定した生命維持を目的として、ということじゃな。
例えば、運動して鼓動が激しくなれば、その後、鼓動を鎮めようとする。これは、自律神経を介して行う「恒常性」じゃ。
急激なストレスを受けると、血中の副腎皮質ホルモンを使って、そのストレスから受ける異常状態を解消しようとする。これは、内分泌を介して行う「恒常性」じゃな。
このように、自律神経や内分泌機能を介して、体の状態を一定に保とうとする働きがあるんじゃ。

温泉に入浴すると、含有化学成分の作用が体に働くわけじゃが、本来、この含有化学成分による作用とは、体にとっては何らかの影響をもたらすことになる。
つまり、日常では得ることの出ない変調を受けるのじゃが、こういった変調の影響を元に戻すために、体の「恒常性」の機能を動かすことができるのが、「非特定的変調作用」なのじゃ。

アトピー性皮膚炎に関わっている「免疫機能」は、主に自律神経と内分泌の影響を強く受けて機能しておる。
そして、温泉入浴により、恒常性機能が働く、ということは、自律神経や内分泌機能を活性化させることになる。
自律神経や内分泌が体を「安定した状態」に保とうと働くことは、正常化の働きでもあるため、活性化した自律神経や内分泌の影響を受けた免疫機能も、同様に正常化してくることになる。

そう、アトピー性皮膚炎の根本的な原因とも言える「免疫機能の異常状態」を、温泉入浴は直接解消させる働きがある、ということじゃ。
これで、あとぴナビが「温泉入浴」を重視しておるわけを、理解いただけるじゃろう。

とはいえ、正しい入浴を「継続的に」行うためには、いろいろな条件が必要じゃ。
体力がなければ、入浴の負荷は負担になるし、かといって一切体に負荷のかからない入浴は、体への影響もない=非特異的変調作用も得られにくい、ということになり意味がない。

その時々の体の状態に合わせた、温度、時間、回数を考えることが大切だということじゃな。

最後にまとめとして、昨日のSさんの質問にお答えしたいと思う。

 
・シャワーと入浴は全く「別物」であるということ。
・皮膚の洗浄効果はシャワーでも得られるが、アトピー性皮膚炎に影響を与えられるのは「入浴」でないと得られないこと。
・夏場は気温や湿度も上昇するので、「夏場の入浴」を考える必要はあること
・アトピー性皮膚炎に対しては、状況に合わせた「入浴」をしっかり行うことが大切であること
 

ということじゃな。
夏場は、確かに夏バテなどの問題はつきまとうじゃろう。
じゃが、夏バテも「対策」することは可能じゃ。
夏バテするのが嫌だから入浴しない、ではなく、夏バテもしっかり対策して入浴をしっかり行う、ということが大切じゃ。
これから暑い時期が続くが、Sさんも体調に気をつけて頑張ってほしいと思う。

  

おまけ★★★★南のつぶやき


効果的な入浴の方法、時間、温度、回数は、その時々の体調や生活状況(睡眠の取れ方、食事の内容など)にも左右されます。
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