アトピーはなぜ増加したのか?(3)

今日も昨日の続きじゃ。

 

 

 

 

 

 

 

 
アトピー性皮膚炎には、免疫機能が関わっておること、そして免疫機能に深い影響を与えているのが内分泌機能と自律神経機能であること、したがって内分泌機能や自律神経機能の異常は、免疫機能にも影響を与え、アトピー性皮膚炎発症の要因になることを昨日は述べた。
今日は、内分泌機能や自律神経機能の異常がなぜ引き起こされるのかを見ていきたい。
最初に内分泌機能じゃ。

内分泌機能とは、昨日述べたのように、ホルモンのことじゃ。
ホルモンとは、常に体内で一定量で産生されるわけではない。
日内変動や月内変動、あるいは加齢による変動などがつきまとう。

例えば、アトピー性皮膚炎にも関わる副腎皮質ホルモンの中の糖質コルチコイドは、日内変動がみられる。
最も産生されるのは明け方頃で、日中はあまり産生されずに夜が最も低くなる。
皮膚の修復に関わる成長ホルモンも、就寝後に産生されることが分かっておる。
女性の生理に関わる黄体ホルモンは月内変動の周期を持っておる。
黄体ホルモンは、アレルギーを悪化させやすい要因を持っておるのじゃが、女性のアトピー性皮膚炎の人で、生理が近くなると症状が悪化しやすくなるのはこのためじゃな。

このように内分泌機能は、生活の状況に応じて、産生の量に変動がみられるわけじゃ。
したがって、内分泌機能を正常に保つためには「生活」という要素が不可欠になってくるのじゃ。

特に、大きな要因が「睡眠」じゃな。
先に述べたように、アトピー性皮膚炎と皮膚の状況に直接関わる副腎皮質ホルモンや成長ホルモンは、十分な量とリズムが必要じゃ。
現在のような、夜型の生活が定着することで、就寝時間が遅くなることは睡眠のリズムを乱す。
また、受験勉強や多忙な仕事で睡眠時間が減ると、十分な量が確保できない。

こういった「生活」内の要因が、内分泌機能を少しずつ正常ではない状態、つまり異常状態に陥らせることになるわけじゃ。
また、ホルモンとは体内で作られる以上、ホルモンの原料となる食事も大切な要因の一つじゃ。
例えば副腎皮質ホルモンはコレステロール基を持つホルモンじゃが(このために「ステロイド」と呼ばれておる)、その産生にはビタミン類が必要になることが分かっておる。
特にビタミンCじゃな。
野菜の摂取が不足することもよくないということじゃ。

他に、腸管内の状況も食事の内容が関わってくる。
腸管内は、人間の体内の7割の免疫活動が行われておる。
ここで異常な状態、つまり便秘や下痢が起こるような状況が作られると、免疫全体への影響も避けられない、というわけじゃ。
このように、生活面のから内分泌機能に影響を与えると、結果的に免疫機能にも影響を与え、それがアトピー性皮膚炎発症の要因にもつながってくるわけじゃ。
明日は、自律神経について見ていきたい。

 
おまけ★★★★東のつぶやき

ホルモンとは、その分子量の大きさにより「ステロイドホルモン」と「ペプチドホルモン」に大別されます。
よく、海外のスポーツ選手で筋肉増強剤を使用する問題が報じられることがあります。
このとき使われるのはステロイド剤ですが、これは、アトピー性皮膚炎の炎症を抑えるのに使用される「ステロイド剤」とはホルモンの種類が違いますが、分子量の大きさで「ステロイドホルモン群」に分類されるホルモンだということです。
医学的な用語は、混在させると、理解が難しいことがあるので注意した方が良いかもしれませんね。