温泉入浴とアトピー(4)

今日も続きで「どのような温泉がアトピー性皮膚炎に良いのか?」を考えたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

4.どのような温泉がアトピー性皮膚炎に良いのか?

 
温泉という定義は「温泉法」によって定められており、泉源での水温が25℃以上か、定められた特定の成分が一定量以上含まれれていなければならない。
例えば、水温が25℃を越えていなくても、成分が一定量以上含まれておれば、種類的には「温泉」となり、一般的には冷鉱泉と言われておる。
また、水温は地下深くなればなるほど温度が圧力により上昇するため、東京都内でも3000mも掘れば、水温が25℃以上の「地下水」が湧き出てくることになり、もし特に成分が含まれていなくても、法律上は「温泉」と定義されることになる。

では、どのような温泉は「アトピー性皮膚炎に適していない」のじゃろうか?

まず、水温が25℃以上だけの条件しかクリアしていない温泉は、含有化学成分の作用が弱く、昨日述べたような温泉入浴による影響はあまり強く受けれない。
さらに、硫黄泉や酸性泉など刺激が強い温泉は、アトピー性皮膚炎の人が併発しやすい感染症に対しては効果を有するじゃろうが、肌のバリア機能は逆に損なうため、長期間の湯治として用いるには適しておらんといえるじゃろう。

このように、温泉であれば何でも良い、というわけではなく、その泉質に左右されることは多い、ということじゃ。

では、逆に「アトピー性皮膚炎に適している」のは、どのような温泉じゃろうか?

第一に考えていかなければならないのは、入浴自体は、皮膚に対する刺激ともなりうるのじゃから、刺激が少ない、という条件が必要じゃ。
特に、詳しくは明日述べるつもりじゃが、一定時間、そして一定期間の入浴が必要とされる「湯治」の場合、入浴を行う時間が長い=刺激が強いと皮膚がダメージを受けやすい、ということでもある。
したがって、アトピー性皮膚炎に適している温泉の第一条件は、刺激が少ない、ということになる。
これは、含まれる成分の種類も、皮膚に対して穏やかな傾向にある必要があることはもちろんじゃ。

もう一つは、温度が高すぎないことも大切じゃな。
理由は明日述べるが、入浴環境という面から考えると、温度も大切な要因じゃからの。

具体的にいえば、単純泉が、アトピー性皮膚炎に最も適している温泉と言えるじゃろう。
単純泉の他では、成分の量が多くなければ重曹泉なども良いじゃろう。
ただし、強い重曹泉は皮膚を乾燥させやすい傾向がみられるから注意が必要じゃ。
その他では、モール温泉は肌に優しいし、弱いラジウム泉は非特異的変調作用が強く見込める。

このように、温泉に入浴する際には、ただ単に「温泉」というだけで選ぶのではなく、最適な泉質を探すことも大切なのじゃ。

明日は、今回の温泉入浴の最後として「どのような入浴法がアトピー性皮膚炎に良いのか?」について述べたいと思う。

 
おまけ★★★★東のつぶやき

アトピー性皮膚炎に温泉が良い、ということで温泉入浴を行う人は多いようですが、自分の体と肌の状況に合わせた泉質を選ばすに、失敗するケースも良く耳にします。
例えば、草津の温泉が皮膚にいいから、と聞いて行ってみたら、最初の1週間は良かったけど、その後、どんどん悪くなった、というケースの場合、感染症を併発しているアトピー性皮膚炎の場合には、草津のような強い酸性泉が、感染症に対しては効果を発揮したため、当初は感染症によって悪化させていた部分が取り除かれて症状が良くなっても、その後は、酸性泉が皮膚にダメージを与える部分の方が多くなり、悪化していったと考えられます。
また、入浴の時間や回数なども、泉質により異なりますので、長く普遍的に利用できる温泉といえば、やはり単純泉が最適だといえるでしょう。
なお、○○温泉村のような、大衆温泉施設は、多くの人が入浴する分、他の人が持っている感染症には注意して欲しいと思います。