温泉入浴とアトピー(3)

今日は、昨日の残りで、水道水がアトピー性皮膚炎の人の浴水としてダメなのに、温泉だと、なぜアトピー性皮膚炎に良いのかを考えていきたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
3.なぜ、温泉での入浴が必要なのか?(後編)

 
今回のテーマの初日に述べたように、温泉入浴は、自律神経と内分泌機能に働きかける力が強いことが分かっておる。
普通の水道水と違う、これらの効果を得られる原因が温泉に含まれる成分と、温泉そのものの水の質にあると言えるじゃろう。

つまり、温泉は人間の手を経て加工された水ではないため、溶媒となる水そのものの質は、水道水のように汚染された河川から「作られた水」とは格段に違う。
また、体に有効なさまざまな含有化学成分を含んでおり、これも、水道水には見られない特徴じゃ。

さらに、温泉入浴には、次のような作用があることが分かっておる。

・物理的な作用

お湯や水につかると、体が浮くが、これは浮力によるものじゃ。
こういった浮力がついた状況下においては、一部の体の機能の負担は軽減されることが分かっておる。
よくリハビリなどで水泳が取り入れられるのも、こういった水が持つ浮力の作用が関わっておる。
この物理的な作用は、水道水も温泉も、あまり多くの差はない。
ただ、含有化学成分が含まれる分、温泉の方が若干有利とはいえよう。

 
・温熱作用

温泉に入浴すると、温泉の温度を体が受け入れることで、温熱作用を受けれる。
温熱作用は、体の代謝を上げ、内分泌機能を高めることにつながっていく。
この作用は、水道水にも見られるが、圧倒的に温泉の方が強い作用と言えよう。

 
・含有化学成分の作用

温泉と水道水の最大の差は、この含有化学成分の差にある。
温泉には、さまざまな成分が含有されておるが、その成分ごとに、体に対する影響も差がみられる。
水道水には、残念ながらこの含有化学成分の作用は、ほとんど見られない。
その含有化学成分がもたらす作用が、次に述べる非特異的変調作用、という部分じゃ。
 

・非特異的変調作用

含有化学成分の作用と、そして物理的な作用・温熱作用が、それぞれ絡み合って体に何らかの変調を与える。
人間の体は、それらの刺激で変調を起すと、元に戻ろうとする力が働くことになる。
いわゆる恒常性の機能を高めるわけじゃ。
そういった体を元に戻そうとする働きは、自律神経や内分泌機能に強く働く。
そして、自律神経や内分泌機能が正常化することで、その影響を受けている免疫機能も正常に働くことになる、というわけじゃ。
このように、温泉には水道水にはない、さまざまな作用があり、それが俗に言う「温泉の効果」につながってくるわけじゃ。

明日は「どのような温泉がアトピー性皮膚炎に良いのか?」について見ていきたい。

 
おまけ★★★★博士のつぶやき

温泉は、含まれる含有成分によって、「泉質」が違ってくる。
重曹泉、放射能泉、硫黄泉、酸性泉、単純泉など、さまざまな種類の温泉があるんじゃ。
もちろん、泉質の違いによって、アトピー性皮膚炎に適した温泉かどうかもわかれてくるのじゃ。
明日は、その辺りを詳しく述べてみたいと思う。