アレルゲンは、検査で確かめる

東です。
さて、先日、Webである記事を見つけました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

●1/27 特定の食物に対するアレルギー、実は単なる思い込み!?
(JAPAN JOURNALS)

 
多くの人が、実際はアレルギーがないにもかかわらず、自分は特定の食物に対してアレルギー疾患を発症すると思い込んでいることが研究調査で明らかになった。

小麦粉推奨団体「Flour Advisory Bureau」の委託により、ポーツマス大学が行った研究によると、5人に1人の成人が、小麦粉など特定の食べ物にアレルギーがあると考えているが、アレルギーテストをした結果、本当にその食べ物に対するアレルギーや食物不耐性をもっていたのは、2%に過ぎなかったという。

食物アレルギーを訴えるのは、男性よりも女性に多く、ダイエット人気により、その『勘違い』はさらに顕著になっており、本当は普通に食べられる食物をわざわざ避けているケースが少なくないと研究チームは指摘している。

研究を率いた、カリーナ・ヴェンター博士は「アレルギーや不耐性があると考える人の数と実際にアレルギーや不耐性が確認された人の数には大きな相違があった」とコメント。ちなみに、小麦アレルギーの症状には、じんましん、かゆみ、喘鳴などがある。

 

この記事は、小麦粉推奨団体の研究のようなものですから、小麦粉にアレルギーがあると思いこんでいる人の多くが、誤っていることを訴えることが目的だったのでしょう。

この研究の結果は別にしても、アトピー性皮膚炎の人の場合、同じように「食べられない」と思いこんでいることは良くあります。
代表的なのが、三大アレルゲンといわれる、牛乳、卵、大豆でしょう。
これらを妊婦のときにたくさん食べると子どもがアトピーになる、乳幼児の頃に食べさせるとアトピーになる、といった迷信のような話が一人歩きして誤って信じられていることがあります。
あるいは、小児科医から検査もしていないのに「アトピーの子は三大アレルゲンは食べないように」と言われるケースもあるようです。

もちろん、中には本当に三大アレルゲンがアトピー性皮膚炎の症状を引き起こす(病気を引き起こすのではありません)原因の人もいるでしょう。
しかし、検査も行わずに除去することは、食事の幅を狭めますし、成長期の子どもにとっても、栄養補給の観点から良くないことは確かです。

さらに、逆にアレルゲンを血液検査で調べて、大丈夫だと言われたのに、特定の食べ物を食べると症状が現れる、ということもあります。

アトピー性皮膚炎の炎症に関わる免疫であるIgEは、肥満細胞と結合しやすい性質を持っています。
そして、この肥満細胞は皮膚の細胞にも多く存在します。
血液検査でアレルゲンを調べる場合、血中のIgEを調べるわけですが、仮に炎症を引き起こすIgEが体内に多く存在していたとしても、その多くが既に皮膚の肥満細胞と結合してしまっていると、血中に流れ出ているIgEの量は少なくなってしまうのです。

これが、血液検査ではアレルゲンを正しく測定することが難しい原因の一つです。

アレルゲンを特定したい場合には、血液検査ではなく皮膚のプリックテストなどで行う方が望ましいでしょう。

いずれにしろ、「正しい」方法による検査を行わずに、アレルゲンを思い込みだけで特定することは良くない、ということは知っておいて欲しいと思います。

 
おまけ★★★★東のつぶやき

通常、病院でアレルゲンの検査を行う場合、血液検査では、正しく測定できないにも関わらず、皮膚で行うよりも血液検査で行うことが多いようです。
このRAST検査がなぜ病院では血液検査で行うのかについては、博士が以前のブログで書いていますので、興味のある人は読んでください。

●アトピーとRAST法の検査(2009年10月20日のブログ)
http://blog.atopinavi.com/2009/10/20/