痒みの神経線維とスキンケア

すっかり寒くなってきたの。
今年も残り40日となり、もうすぐ年の瀬じゃな。

 

 

 

 

 

 

 

さて、先日(11/18)、NHKの「ためしてガッテン」で、「解明!あなたのかゆみが治らない本当の理由」という題名で、放送があったのじゃが、見た人はおるじゃろうか?
特にアトピー性皮膚炎を取り上げていたのではなく、内臓疾患からくる痒みがあるので、注意が必要という内容じゃったのじゃが、その中で、幾度もあとぴナビで取り上げてきた「痒みの神経線維」のことが出ておった。
番組の内容については、NHKのWebでも掲載されておるので、興味のある人は見て欲しい。

 
●潤っているのに痒い?乾燥肌徹底撃退法!
http://cgi2.nhk.or.jp/gatten/archive/program.cgi?p_id=P20091118 Chopper hd
 

 

乾燥肌のかゆみに悩むBさん。ガッテンで過去にお伝えした乾燥肌改善法

(1)お風呂に入ったら体をこすって洗わない
(2)お風呂上がりにすぐに保湿クリームを塗る

を実践してもらうと、お肌の水分量が増えました。これでかゆみが治まったかと思いきや「まだかゆい」とのお答えが・・・。
実は、長期間乾燥肌に悩まされた人の肌ではかゆみを感じる神経繊維が皮膚の表面近くまで伸びていて、かゆみに対して敏感になってしまっているのです。だから、保湿をしてもすぐにはかゆみが治まりませんでした。
このかゆみを抑える物質があります。神経繊維の成長を抑えてくれる「セマフォリン3A」です。この物質は皮膚の細胞自身が作り出しています。かゆくてかいたために壊れた細胞が復活すれば、再び皮膚で作られるようになります。復活までにかかる期間は2週間以上。だから、保湿ケアは長期間続けることが大切なのです。

※症状の度合いによっては長期間かかる場合があります。
アトピー性皮膚炎など皮膚に疾患のある方は医師に相談してください。

 
ここでいう痒みは、あくまで皮膚の「機能」に関わる部分じゃから、アレルギー的要因が関わる免疫反応からくる痒みとは別物なのじゃが、アトピー性皮膚炎の方の多くは、乾燥肌に悩まされておる。
そのため、アレルギー的要因とは別に、ここで言うところの皮膚が乾燥することによる(正確には角質層の乾燥)痒みの神経線維が伸びることで関わる痒みがプラスされてしまう、ということじゃ。

以前もブログで書いたように、免疫的な要因の痒みには、ステロイド剤は「痒みを抑える」という点では有効じゃ。
(痒みを抑える=アトピー性皮膚炎を治す、ではないので、注意して欲しい)

download Donald in Mathmagic Land

じゃが、皮膚の乾燥から痒みの神経線維が伸びることで感じることになる痒みは、免疫的反応とは無関係のため、ステロイド剤の働きでは抑えることはできん。
もちろん、いったん掻いてしまえば、皮膚で炎症が生じるので、その炎症に対しては有効性を発揮してくれるが、大元の「痒みの神経線維」という部分には関わってはくれん。

そこで大切なのは、番組でも言っていたように、スキンケアじゃ。
角質層にいかに水分をとどめるのかが大切、ということじゃ。

これから空気が乾燥する季節を迎える。
毎年、冬になると症状が悪化する人の場合、この乾燥による痒みの神経線維が関わる問題が、関係している可能性があるので、今からしっかりスキンケアを行うように注意して欲しいと思う。

 

おまけ★★★★西のつぶやき

The Tracey Fragments divx

今回の放映を見たあとぴナビのスタッフが、気になることを一つ言っていた。
それは、番組で、痒みを抑えるための薬剤をいくつか挙げていたのだが、その中にステロイド剤が含まれていなかったそうだ。
今回の番組で取り上げていた痒みは、アレルギー的要因の痒みではないからだと思うのだが、その「感覚」を、アトピー性皮膚炎の治療にあたる医師はぜひ持って欲しいと思う。
アトピー性皮膚炎=免疫的要因の痒み、と断定してステロイド剤の処方だけを治療の中心と行っているのでは、今回の痒みの神経線維が関わるような場合には十分な対応ができないことになる。

なお、痒みの神経線維については、あとぴナビの特集でも掲載しているので見て欲しい。

●かゆみのメカニズムとアトピー
http://www.atopinavi.com/navicontent/list?c1=chishiki&c2=2&c3=1