腸内の菌を考える

少し前の記事なのじゃが、日経新聞に「菌」に関する記事が掲載されておったので、今日は、これを紹介したいと思う。

 

 

 

 

 

 

 
●菌とつきあう
胎児期の免疫、影響
(日経新聞 2009年5月31日より)

 

母親のおなかの中で胎児の状態でいる時には、体内はもちろん、体の表面にも全く細菌は着いていない。出産で母体から離れると同時に、様々な細菌が産道や空気、母乳、手指などを通して体の中に入ってくる。
産道を通る時についた細菌はそのまま腸管で増殖する。はじめは大腸菌などの悪玉菌といわれる菌が多いが、すぐにビフィズス菌などの善玉菌が多くなる。母乳で育てた場合、腸内細菌のうちビフィズス菌の割合が95~99%、人工乳の場合には90~95%となる。母乳で育てた方が病気にかかりにくいというのは、このちょっとした腸内細菌の分布の差からきている。
乳児期の腸内にあるのは90%以上がビフィズス菌で悪玉菌はごくわずかだ。離乳期になり大人と同様のものを食べ始めると、とたんに悪玉菌が増えてくる。この状態は離乳期から成年期まで続く。
成年期から老年期にかけて変化を見せる。たくさんいてほしいビフィズス菌の数が減少し、老年期の10人に3人には全くビフィズス菌がみられなくなる。代わりにウェルシュ菌など、悪玉菌と呼ばれる細菌が急増する。
この傾向はあくまでも一般的なものにすぎない。老年期の人でも腸内細菌から見れば、若者とほとんど変わらない人もいるし、逆に二十代の若者でも腸内細菌からみれば、老年期の人と思えることがしばしばみうけられる。
ある二十代の女性の便には、腸内細菌の10~15%を占めているはずのビフィズス菌が0.01%以下しか認められなかった。彼女は食事を作ったことがなく、菓子が主食になっていた。
今、生まれてくる子どもの約40%がアトピー性皮膚炎や気管支ぜんそくになるようになった。母親の腸内細菌が貧弱で、老年期と同じようになっていたため、胎児期に十分な免疫力を付与することができなかったからといわれる。
問題は若者の腸が老化していることだ。腸内細菌の餌となる穀類や野菜類、豆類の手作り食品をバランス良く摂ることがとても大切だ。

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この記事と関連する事柄あるのじゃが、それが乳幼児のアトピーとビフィズス菌の関係じゃ。

ある研究では、アトピー性皮膚炎でない乳幼児の便を調べると、今回の記事中にあるように、90%以上がビフィズス菌で占められておるのがわかったそうじゃ。
ところが、アトピー性皮膚炎の乳幼児の便は、ビフィズス菌の量が80%ぐらいしかなかった。
そして、アトピー性皮膚炎の乳幼児が、便のビフィズス菌の量が90%以上になるように工夫したところ、90%を超えると、アトピー性皮膚炎の症状が減少した、という結果が出ていた。

とはいえ、では単にビフィズス菌を摂取すれば良いのか?、というと、それほど単純な問題ではない。
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なぜなら、「菌」は生きておるので、いくら生きた菌を摂取しても、その菌が生育できる環境が整っていないと、腸内に定着せず、意味がないからじゃ。
この研究も、どちらかというとビフィズス菌より、ビフィズス菌を腸内で育てることを目的とした研究じゃった。

まあ、いずれにせよ、腸内における菌の分布(フローラ)は、アトピー性皮膚炎に限らず、さまざまな生体への関わりを示すことは確かじゃから、食生活には十分に気をつけたいところじゃ。

腸管免疫がアトピー性皮膚炎に関わることは、以前から知られておったが、人間の体は「菌」によって守られておる部分もある、ということじゃな。

 
おまけ★★★★東のつぶやき

腸管の菌群(フローラ)を「良い状態」にするためには、良い菌が群生を作れるような環境作りが大切です。
よく言われている食物繊維をしっかり摂る、などもこの一つにあたるでしょう。
腸管免疫については、あとぴナビでも特集したことがありますので、興味のある人は読んでみてください。

●腸内環境とアトピー
http://www.atopinavi.com/navicontent/list?c1=health&c2=1&c3=7