5月は要注意!(2)

今日は、昨日の続きじゃ。

 

 

 

 

 
昨日は、5月にアトピー性皮膚炎が悪化しやすい要因の一つとして「紫外線」を取り上げたのじゃが、今日は「感染症」について書きたいと思う。

アトピー性皮膚炎と感染症は、かなり密接な関係がある。
特に、ステロイド剤を中断後に訪れる「リバウンド症状」とは、一般的にアトピー性皮膚炎の悪化と医師はいうのじゃが、実は、その症状の何割かは感染症によるものであることが分かっておる。

しかも、その感染症とは、何か特別な細菌やウィルスにより生じているのではなく、日和見菌と言われる、どこにでも存在する菌によるものが多いんじゃ。
ヘルペスや黄色ブドウ球菌など、皮膚のバリア機能と、体の抵抗力そのものが、健常であれば感染症を発症するには至らないような菌やウィルスに感染しやすくなっておる。

では、なぜ5月に感染症が起きやすいのじゃろうか?

その一つは、昨日書いた「紫外線」に関わっておる。

まず、バリア機能を低下させることが挙げられるの。
そしてもう一つが、免疫力の低下を招くことじゃ。
これは、アレルギーを抑制する方向に働いてくれるのじゃが、外敵に対する免疫力も低下することになる。
このように、紫外線が強くなり始める時期に、皮膚がまだ紫外線に対する準備ができていない状況だと、感染症を併発しやすくなる、というわけじゃ。

次に、ストレスや体調の変化なども関係する。
詳しくは、後日書く内容にも関わってくるのじゃが、4月に環境の変化があった場合(引っ越しや就職、進学など)、ちょうどその変化に体が慣れ始めた時期でもあるため、体の変調作用が一段落し、その結果、変調作用がもたらしていた恒常性の機能も落ち着くため、どうしてもストレスを受けやすくなることがある。
これは、肉体面、精神面の両方が挙げられるのじゃが、世間でよく言われる「五月病」も、この影響が関わっておるといえるじゃろう。

そして、最後が温暖化の影響じゃ。

因果関係は、はっきりしたところの解明はされておらんのじゃが、特に、ヘルペスウィルスは、ここ数年で増加している傾向にある。
この増加しているヘルペスウィルスは、何も人間だけに関与したものではない。
2年ほど前に「鯉ヘルペス」が話題になったのを記憶している人もおるじゃろうが、その報道がなくなってから久しいが、「鯉ヘルペス」自体がなくなったわけではない。
最終的に、ほとんどの都道府県で発生が報告されたことが分かっておるが、範囲は拡大したんじゃ。
もちろん、影響そのものは、いろいろ対策を行ったことで、下火にはなったのじゃが、完全に収束したわけではないんじゃ。

このヘルペスウィルスが、昨今、増加している原因が、温暖化と関係性が疑われていることを、ある先生が話されておった。

そして、ここで問題になるのはヘルペスウィルスだけではない。
先週から「豚インフルエンザ」が、大きな問題になっておるが、インフルエンザも「ウィルス」じゃ。
もちろん、インフルエンザの増加が温暖化と明確な関係性が証明されておるわけではないが、本来、冬のような乾燥時期に流行しやすいインフルエンザウィルスが、気温が上昇して湿度が上がり始めたこの時期に流行しているのは、異常な状態でもあるんじゃ。

いずれにしろ、これらの要因が複合的に重なり、これから初夏に向けての季節、感染症がアトピー性皮膚炎の悪化因子となりやすいことは確かじゃから、十分な注意が必要じゃろう。

明日は、「ストレス」について考えてみたい。

 
おまけ★★★★博士のつぶやき

今の時期、炎症部位に、水泡状のブツブツなど、ヘルペスの感染症を疑う所見が見られる皮膚症状がある場合には、要注意じゃ。
特に、ステロイド剤を使用中の場合、ステロイド剤は免疫を抑制する薬剤じゃから、基本的に感染症は悪化させてしまうから、余計に注意が必要じゃ。
あと、これからの時期、注意してほしいのは「とびひ」かの。
特に、小さなお子さんの場合は気を付けて欲しい。