アトピーと黄砂

大田です。

 

 

 

 

 
2月14日に、博士がブログで黄砂のことを書いていましたが、先週から、黄砂の問い合わせや、黄砂が原因と思われる症状の相談が増えてきました。
そこで今日は、黄砂について、少し詳しく書いておこうと思います。

まず、黄砂とは、どのような現象なのでしょうか?

日本列島において、上空を流れるジェット気流が強くなる2月から、大陸のタクラマカン砂漠やゴビ砂漠などの、乾燥地帯から舞い上げられた物質が飛来することが増えてきます。
この物質が「黄砂」です。

1988年以降、黄砂の観測日数が年間300日を越えるようになったそうです。
これは、黄砂が舞い上がっている地域において、乾燥地域の拡大(過放牧や農地転換など)などが、見られることが原因と考えられています。

また、黄砂を分析すると、石英や長石などの鉱物や雲母、カオリナイト、緑泥石などの、粘土鉱物が多く含まれていることがわかります。
また、昔は西日本中心だった黄砂の影響も、札幌や東京などの北日本、東日本などにも広がりをみせつつあるようです。
これは、世界的な温暖化や異常気象などの影響で、上空の偏西風も蛇行したりすることが原因と考えられています。

こうしてジェット気流に乗って、日本上空まで到達する黄砂ですが、その大きさは、直径4ミクロンぐらいだそうです。
ここで問題なのは、黄砂に「余計なもの」くっついていることです。
黄砂粒子を分析した結果では、黄砂が舞い上がった地域の土壌にはないとされるアンモニウムイオン、硫酸イオン、硝酸イオンなどが検出されています。

これは、黄砂が空中を漂っている間に、大気中の「大気汚染物質」を取り込んでいる可能性が高いことを示しています。
大気汚染物質と花粉などが、重った状態で人の身体に接触、あるいは吸入されると、「アレルギー反応」を、より強くすることが、マウスの実験で見られます。
このことから、黄砂の飛散が、花粉症をより悪化させると言われています。
あるいは、粒子が小さいために、呼吸で吸い込んで肺に到達しやすく、喘息を悪化させる可能性も指摘されています。

アトピー性皮膚炎の方にとって、「汚染された黄砂」が、春先から梅雨までの期間の、アトピー性皮膚炎の症状に、何らかの影響を与えている可能性は高く、日常生活においての対策は必要です。

 

○黄砂の飛散予測
http://www.jma.go.jp/jp/kosafcst/ (気象庁黄砂情報)
http://www-cfors.nies.go.jp/~cfors/index-j.html (東アジア域の黄砂・大気汚染物質分布予測)

現在では、黄砂の飛散予測がHPなどで確認できますので、これらの情報を先取りして、対策を打つように心がけましょう。

 

○対策
1.黄砂の飛散が予想される日や、特に影響を受けそうな日の、外出を控える
2.同じく、影響が強そうな日の洗濯物は、部屋干しにする
3.やむを得ず外出した際には、帰宅後にシャワーを浴びたり入浴をする
4.外出時から帰宅した際には、服や体を、部屋に入る前に良くはたいておく
5.肌が露出した部分は、ぬるま湯で洗浄し、その後でスキンケアを改めて行う
6.外出の際には、マスクなどをして影響を少なくする
7.黄砂が飛散するシーズンは、乳製品や卵、油ものや砂糖などを控えたり、寝不足にならないように気をつける

 

以上が、主な対策となります。
日々の入浴や、規則正しい生活を継続することで、体の機能全体が高まれば、これらのアレルゲンの影響も少なくなっていきます。
逆に、生活が乱れたり、夜更かしやストレスなどの影響を受けると、より敏感に反応することもあります。
できるだけ、得られる情報などをいかして、自分自身の体調管理をしっかりと行うようにしましょう。

昨年も、2月から、黄砂が原因と思われる症状の悪化の相談は、かなり増えていました。
まだ、黄砂のシーズンは始まったばかりです。
昨年、影響が少なかった人でも、体調が悪化した状態があるならば、その影響を受け始める可能性もありますので、十分に注意するようにしてください。

 
おまけ★★★★博士のつぶやき

10年前は、アトピー性皮膚炎に対する黄砂の影響は、あまり騒がれてはおらんかった。
じゃが、ここ数年は、少しずつ話題に上ることが多くなってきたようじゃ。
おそらく、今後は、アトピー性皮膚炎だけではなく、花粉症に対しても、その悪化要因として対策の必要性がいろいろと言われ始めるようになるじゃろう。
そのような警告が、世間で高まる前から、しっかり対策は行うようにしたいものじゃ。