豆講座11・アトピー克服の条件(3)

今日は前回からの続きで、改善すべき生活面の中から「睡眠」について考えてみたいと思う。

 

 

 

 

まず、「睡眠」の役割を考えてみると、「回復」と「準備」という二つの要素が考えられる。

「回復」というのは、その日、一日に受けた肉体的疲労、精神的疲労からの回復、ということじゃ。
睡眠不足が続くと、疲労感や倦怠感が溜まってくると思うが、これは、この「回復」という働きが十分に行えていないからじゃ。
特に、睡眠自体は、「リセット」の働きも持っているといわれておる。
嫌なことがあっても、睡眠を十分に取ると、翌朝は、意外とスッキリしていた経験は誰しもが持っているじゃろうが、これも、精神的な疲労(ストレス)を解消させるために睡眠が行っている働きの一つなのじゃ。

そして、もう一つの働きである「準備」とは、翌日の行動を支えるために行っている働きじゃ。
特に、アトピー性皮膚炎に深く関わっている副腎皮質ホルモン(ステロイド剤は、この副腎皮質ホルモンを合成した薬剤)は、夜の睡眠をしっかり取ることで、午前4時~7時にかけて産生される。
もし、睡眠不足が続けば、この内分泌を活性化させる働きが低下し、体内の内分泌バランスが崩れることにもなるのじゃ。
その他、成長ホルモンなども、睡眠が深く関わっておるし、また日中、交感神経優位の状態が続いた自律神経を、副交感優位にすることでバランスを保ち、翌日、起床後の交感神経優位の状態へとスムーズに移行させるための働きも睡眠は持っておるといわれておる。

アトピー性皮膚炎は、免疫機能の異常が関わっておることは、これまで述べてきたが、この免疫機能は、自律神経と内分泌の影響を強く受けておる。
つまり、自律神経と内分泌に多大な影響を与える睡眠とは、アトピー性皮膚炎克服に対して、相当、重要な要素を占めておるといえるじゃろう。

◆睡眠がアトピー性皮膚炎に関わる理由
1.睡眠を怠ると自律神経に対して悪影響を与えたり、内分泌機能を低下させることで、免疫機能に悪影響を与える
2.睡眠不足は、アトピー性皮膚炎に対して直接関わる、副腎皮質ホルモンの産生を低下させるため、炎症を自らの力で抑えることができない
3.睡眠が十分に取れないと、肉体と精神の疲労が蓄積したり、十分な回復が行えないため、アトピー性皮膚炎克服に必要な運動などの代謝行動に対しても支障を与えることがある

次回は、どのような睡眠を取ることがアトピー性皮膚炎に対して良いのかについて述べたみたい。

 

おまけ★★★★東のつぶやき

アトピー性皮膚炎の研究を行っておられる先生方に、過去、取材を行っている中で、良く聞く話が「アトピー性皮膚炎は寝ないと治らない」と言う言葉です。

それぐらい、睡眠を重要視する先生方は多かったですね。