| 2008 年 11 月 20 日 記者:東 |
東です。

「ストレス社会」という言葉を聞いたことがある人は多いでしょう。
今の、私たちの日常生活が多くのストレスにさらされている、ということですが、実際に、ストレスによる様々な病気や、何らかの症状を抱える人も増えています。
そして、アトピー性皮膚炎もストレスで、症状が悪くなったりすることがあります。
では、なぜストレスでアトピーが悪化するのでしょうか?
以前、取材でお聞きした内容を元に、今日は書いてみたいと思います。
まず、脱ステロイドをされた後のリバウンド状態であれば、過剰な副腎皮質ホルモン状態(ステロイドが外から供給されている状態)に置かれたことで、体内でフィードバックという生体反応が起こることがあります。
さらに、CRF(副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン:視床下部からの指令)→ACTH(副腎皮質刺激ホルモン:下垂体からの指令)という副腎皮質を刺激しホルモンを放出させるための内分泌の仕組みに影響を受けているような場合、ステロイド剤を中断すると、外から副腎皮質ホルモンを供給しなくなったということでもあるため、一時的に体内の副腎皮質ホルモンの不足状態が起こっていると考えられます。
もちろん、この影響は微量ではあるのですが(副腎皮質ホルモンが全く作られなくなる、ということはありません)、しかし、ナノグラム単位という極々微量で作用する副腎皮質ホルモンの場合、わずかな量の減少も、何らかの影響を体に与えることになります。
副腎皮質ホルモンは、抗炎症作用をはじめ、生理現象にかかわる様々な働きを担っている物質です。
中でもストレスに対しては、私たちがストレスを浴びた際に副腎皮質ホルモンの分泌が促進されることがわかっています。
このように副腎皮質ホルモンは、抗ストレスホルモンでもあるわけです。
余談ですが、この抗ストレス、そして体内での糖類代謝が、副腎皮質ホルモンの主たる働きである「生理作用」であり、アトピー性皮膚炎に対して影響を与える抗炎症作用は「薬理作用」と言われる副次的な作用になります。
さて、一時的にホルモン産生能力が落ちた状態では、このような抗ストレスホルモンの分泌も抑制されているために、生体が受けるストレスを緩和することができず、ダメージとして身体に影響することが考えられます。
ストレスの影響を大きく受けると免疫低下が起こりますから、感染症にかかりやすくなったり、皮膚症状の悪化に繋がることも十分に考えられます。
リバウンドの時期にはちょっとしたストレスも大きなダメージになりやすいといえます。
実際、そのような経験をされたことのある方は多いことでしょう。
また、脱ステ後に、内分泌の機能が回復しても、ストレス過多の生活が続いていれば、副腎皮質ホルモンが抗ストレス作用に使われてしまうことで、炎症を抑制するために使う量が不足してしまい、皮膚状態が悪化することもあります。
その人の感じるストレスというのは、それぞれ個人差があり、非常に感受性が強い人など、性格や物の考え方などに影響されます。
ですから、ストレスを強く感じやすい人であれば、ストレスマネジメントを心がけることは必要でしょう。
このことは、社会に順応するための「強さ」にも繋がりますから、アトピー性皮膚炎の状態が回復して、いよいよ社会復帰という場面でも大切なことです。
このようにストレスと副腎皮質ホルモンとは深い関わりがあり、アトピー性皮膚炎の症状の悪化にも、大きく関係していると言えます。
アトピー性皮膚炎を克服するためには、湯治や入浴療法でアプローチを行い、身体の血流や代謝を促進して、体内の機能を正常化させるという、体の機能を回復を行うことも大切ですが、同時に、ストレスの影響を受けやすい人の場合には、意識してストレスに強くなるようなアプローチも考えるべきでしょう。
おまけ★★★★ジョシュアのつぶやき
明日は、僕が登場するよ!!
お楽しみに!




