アトピーは親からの贈り物

こんにちは。南です。

 

 

 

 

先日、ある20代の女性の方からお電話をいただきました。

その方は、幼少の頃からのアトピー性皮膚炎が7年程前に、かなりひどく悪化、外用のステロイド剤も最強ランクですら効かなくなって、服用をはじめたころに相談にこられて、オムバスの自宅温泉湯治をはじめられた方です。
5年ほどかかりましたが、アトピー性皮膚炎の症状はすっかりなくなり、色素沈着もほぼ気にならない状態になって、1年半ほど前にご結婚されました。
そして、今年の夏前に男の子を出産され、子どもにアトピー性皮膚炎の症状が出てきたことで相談のお電話をいただいたのです。

いろいろなお話をさせていただきましたが、その中で、印象に残るお話がありました。
概略を紹介したいと思います。

「私は、自分がアトピーだったことについて、学生の頃は親のせいだとずっと思っていました。
しかも、望んでもいないステロイド治療を十年以上続けることで症状が悪化したと、親を恨んでもいました。
でも、自分が親の立場になって、子どものアトピーを考えたとき、ようやくいろんなことが分かってきました。
自分のアトピーは、親の遺伝が関係してはいると思います。
そして、私の子どものアトピーも私から遺伝されているのでしょう。
でも、今はアトピーだったからこそ、生活にも気をつけられるし、健康という言葉も私なりに正しく認識できるようになったと思います。
昔は、私がアトピーでいじめられ、苦しんでいたのは全部親が悪いと思っていました。
でも、当時の治療でできる限りのことを親は行ってくれていたんですよね。
例え、それが正しくない治療であっても、ステロイド剤を使う治療しか医者が与えてくれない中で、今思えば、食事にも気をつけてくれたし、衣類や布団も考えてくれていました。
そして、薬を止めて、アトピーと向き合い、治るまでの5年間は苦しく辛いものでしたが、その5年間があったからこそ、今の私があるんだと思っています。
今は、親には感謝しています。
アトピーは、ある意味、『親からの贈り物』だったんですよね。
私も、自分の子どもにアトピーを通して本当の意味での『健康』ということを教えてあげたいと思っています」

アレルギー体質は、決して体にとって不要な体質ではありません。
アトピー性皮膚炎で悩む若い人の中には、親を恨んでいる方も多いかもしれません。
でも、アトピー性皮膚炎だからこそ、積み上げて作っていける「健康」な生活もあるのです。
今、アトピー性皮膚炎と正面から取り組んでいる皆さん、頑張ってくださいね。

 
おまけ★★★★南のつぶやき

スペシャルナビに、今年の夏、東京で行ったアトピー座談会の模様が掲載されていますが、その座談会のときに、親に対してどう思っていますか、という質問が出たのですが、ほとんどの方が、昔は恨んだこともあったけど今はそう思っていない、とおっしゃっていました。
残りの方は親を恨んだことはなかったそうです。
アトピーを治していくのは、自分自身です。
でも、その中で家族の協力と理解はとても大切です。
だって、生活空間、生活環境をともにする家族の影響は、大きいものですから。
アトピー性皮膚炎の患者自身は、とてもつらいと思います。
同じくらい、ご家族も辛い思いをしていることがあります。
代わってあげられるものなら代わりたい、というご家族もいらっしゃいます。
でも、必ずアトピー性皮膚炎は治ります。
そして、その過程の中で、家族の絆もきっと深まっていくと思いますよ。