豆講座5・アトピーの「悪化要因」(1)

前回の豆講座までで、アトピー性皮膚炎の発症要因が、生活環境と生活習慣内に潜んでいることを述べたんじゃが、今回からは、アトピー性皮膚炎の悪化要因について述べてみたいと思う。

悪化要因=症状の悪化の原因ということじゃ。
そして、アトピー性皮膚炎の「症状」とは、まず「痒み」ということが挙げられる。
そこで、今日は、なぜアトピー性皮膚炎で「痒み」が生じるのかを考えたい。

 

アトピー性皮膚炎と診断される「疾患」で「痒み」が生じる原因は主に二つあることが分かっておる。
まず一つ目が、免疫系の異常から生じる「痒み」じゃ。
難しい話は、はしおらせてもらうが、IgEという免疫が関わって、細胞に炎症を引き起こす化学伝達物質が放出され、それが皮膚下において炎症を生じさせる。
この炎症が「痒み」をヒトに知覚させることになるんじゃ。
大まかにこの経路が「アレルギー」が関わるとされておる部分じゃ。

じゃが、免疫学上、正確に表現するならば、細胞に炎症を引き起こす化学伝達物質を放出させるIgEの受容体を持つ物質は、実は「アレルギー」には分類されない物質であることが分かっておる。
これについては、少しややこしい話なので、後日、詳しく述べたい。

とりあえず、痒みを生じさせる原因の一つは「免疫」にあるということじゃ。

そしてもう一つの原因が、痒みを知覚させる神経線維の問題じゃ。
簡単に言うと、皮膚には痒みを知覚させる神経線維が、通常、真皮と表皮の境目まで伸びてきておる。
この状態は、正常な状態なのじゃが、表皮、すなわち角質層の水分が減少すると、この痒みを知覚する神経線維が、表皮内に伸びてくるのじゃ。
すると、皮膚のちょっとした刺激にも敏感に「痒み」を感じるようになる。
つまり、肌が乾燥することで、痒みを感じることになるわけじゃ。
ちなみに、角質層内に伸びてきた痒みを知覚する神経線維は、角質層が潤うことで、再び真皮と表皮の境目まで戻ってくれる。
これが、アトピー性皮膚炎の人が、スキンケアが大切とされる所以じゃ。

大まかにいうと、この二つが「痒み」を知覚する原因といえるんじゃ。
そして、悪化要因は、この二つの原因に共通する要因と、それぞれに異なる要因が関わっておる。

次回は、まず免疫に関わる悪化要因について考えてみたい。

 
おまけ★★★★東のつぶやき

 

今回、博士が書いた、二つ「痒み」を知覚する原因については、以前、順天堂大学医学部教授・高森先生にお聞きして、知識ナビの下記の特集で詳しく書かれていますから、興味のある人は読んでみてください。

 

◆かゆみのメカニズムとアトピー
http://www.atopinavi.com/navicontent/list?c1=chishiki&c2=2&c3=1

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