医療関係者が受ける治療!?

月一ブログを書かしてもらっている西だ。


今日は、アトピー性皮膚炎の標準治療として使われてきたステロイド剤の裏側について、少しだけ触れておきたいと思う。
なお、今回も一部伏字で申し訳ないが、事情を考慮して欲しい。

アトピー性皮膚炎に対するステロイド剤の治療については、今でこそ、その副作用についても、医師など治療する側が言明するようにはなってきている。

だが、この状況も、実はここ数年のことで、二十年ほど前は、ステロイド剤の中断によるリバウンド症状自体が、ステロイド剤の副作用によるものではなく、痒みや炎症を抑えていた薬剤(ステロイド剤)を中断したことで、アトピー性皮膚炎そのものが悪化した状態に過ぎない、ステロイド剤には深刻な副作用はない、というのがその当時の医師たちの見解だった。

しかし、患者側が、ステロイド剤でアトピー性皮膚炎が治るどころか、少しずつランクの強いものへと変わって行き、皮膚の状態も悪化し続けることなど、自らの体験から、ステロイド剤への不信感がつのるにあたって、医師側もようやく、ステロイド剤には長期連用による副作用はあるとした。
だが、それでも専門医の指導の元、使用すれば、長期間安全に使えるという主張だった。

そして、ここ数年は、ステロイド剤に変わる新しい薬剤が出たこともあって、今度は手の平を返したかのように、「ステロイド剤は長期使用すると副作用が心配」ということを明言、その代わりに「新しい薬剤(プロ●ピック)は、安全だから、これに変えましょう」という医師が増えてきているようだ。

この新しい薬剤の問題点は、以前のブログでも書いたので省略するが、今回は、十五年ほど前、まだ医師たちがステロイド剤を安全な薬であると主張していた時期に、ある会員の方から聞いた話をしたい。

その会員の方は当時、20代の女性で、ある製薬会社に務めていた。
幼少の頃から、アトピー性皮膚炎で、ステロイド剤を中心に使ってきたが、季節の変わり目になると症状が悪化することを繰り返していた。
そして、大学を卒業後、大手の製薬会社の事務として勤務することになったのだが、その会社で毎年行われていた健康診断で、アトピー性皮膚炎であることを告げたところ、衝撃的な一言を言われたそうだ。

それは、
「長年、ステロイド剤を使ってきたようだから、もう、ステロイド剤以外の治療法を探した方がいい」
ということだったのだ。

その製薬会社では、●●●●という割と有名なステロイド剤も出している。
それなのに、自分の会社で出しているステロイド剤も、今の状況では使わない方が良い、と言われたのだ。

そこで、その会員の方は、健康診断の医師に「なぜ、ステロイド剤の治療ではダメなのか」と聞いたそうだ。
「今、治療を受けている病院でも、先生はステロイド剤は副作用は心配いらないから、まず、炎症と痒みを抑える治療があなたには必要、と言われた」
ということも伝えると、健康診断の医師はこういったそうだ。
「ステロイド剤は、強い薬剤だから、それに見合う副作用はある。信じられないなら、わが社の『資料室』に行って、プロパー(製薬会社の営業の人)が病院から吸い上げている副作用の情報を見てみると分かるよ」

これをきっかけに、その会員の人は、その健康診断の医師の勧めで漢方治療へと切替え、それでも思わしくなかったため、あとぴナビの方に相談に来られたのだ。

製薬会社も医師も、ステロイド剤が「アトピー性皮膚炎を治す薬剤ではない」ことは十分承知しているはずだ。
あくまでステロイド剤は「アトピー性皮膚炎の症状を抑える薬剤」なのだ。
しかし、実際の治療の現場においては、患者自身は、ステロイド剤を使用するとき「アトピー性皮膚炎を治す薬剤」という認識で使用することが多い。
もちろん、治るという確信を持つのと持たないのでは、継続する治療への不信感が生じると、治療に対する効果そのものも下げることにもなるだろうから、医師が「患者が善意の誤解」をしている状況を放置しておくこともやむを得ない部分はあるだろう。

しかし、その薬剤を連用することで、副作用が深刻な状況で現れる可能性が高い場合に、それすらも伝えずに治療を続けさせることは、患者側は絶対に望んでいないだろう。
ステロイド剤が、アトピー性皮膚炎治療に使われることは否定しているわけではない。
しかし、患者の声、つまり現場の声に耳を傾けず、治療を施す側の論理のみを押し続けてはいけない。
某番組の言葉ではないが、「事件は会議室で起きているのではない」のだ。

 
おまけ★★★★博士のつぶやき

野菜に使われる農薬が一時期、話題になったとき、「農家は自分で食べる分の野菜には農薬は使わない」という話があった。
実際、そういう傾向は少なくからずあるようじゃが、アトピー性皮膚炎も同じく、医師自身がアトピー性皮膚炎患者の場合、ステロイド剤の治療を極力行わないようにするという意見も良く耳にする。
ここでのポイントは「極力」という部分じゃろう。
その効果も副作用も知っているからこそ、ステロイド剤の治療は「極力」避けて、他の方法を治療の中心に持っていくんじゃ。
果たして、一般の患者が受ける医療の現場において、ステロイド剤の治療を「極力」避ける治療が行われているのかどうか・・・
難しい問題じゃ。