豆知識3・アトピーの発症要因(2)

今日は、昨日の続きじゃ。

化学物質の摂取が増えていること、そして、その化学物質を処理するために必要な体の代謝が減っていることを昨日は述べたが、では、どのような生活が代謝を減らしているのじゃろうか?

まず、子どもたちでみると、昔の子どもたちは夜暗くなるまで外で遊んでおったものじゃ。
じゃが、今の子どもたちは、外で遊ぶことは少なくなった。
TVゲームなど遊び方の変化もあるし、また、外で思う存分遊べる場所も少なくなった。
それに、子どもを巻き込む犯罪など、社会環境の悪化も関係しとるじゃろう。
実際に、昨年、小学生の体力調査では、昔と比べて、低下したことが報告されておったが、このような幼少の頃からの生活環境が、「体を動かす」環境ではなくなってきておるのじゃ。
特に、人間以外の動物を見れば分かるように、幼体は、ひっきりなしに動いておるが、これは、小さい頃から代謝量を挙げることが大切だからじゃ。
人間も同じで、「健康に成長していく」ためには、それに見合う代謝量が必要じゃが、今の子どもたちは、それを得られておらん。
子どものアトピー性皮膚炎が治りにくくなったのは、この「子どもを取り巻く生活環境の変化」にあることは間違いないじゃろう。
最近では、子どもの「生活習慣病」が少しずつ問題になり始めておるほどじゃ。

次は、大人を見てみたい。
じゃが、これは言わんでも分かることかもしれん。

交通機関の発達により、「歩く」という行為が激減し、「作業」という行為が室内に限られることが多く、運動はせいぜい週1だけ。
さらに、その生活様式の中で、交通機関の発達、OA機器の普及などにより、体が受ける化学物質などの影響は増加しておる。

化学物質を受ける量は増えているのに、排除するための代謝量が減っているのでは、なにをかいわんや、じゃ。

昨日のブログで書いたが、アトピー性皮膚炎が発展途上国と言われる国々では少なく、先進諸国では多いのは、寄生虫が一番の原因ではないんじゃ。
もちろん、公衆衛生が免疫機能の正常化を妨げている部分はあるのじゃが、それ以上に関わっているのが「代謝」なのじゃ。

アメリカで、ワニを調査すると雌が異常に増えていて、その原因が環境ホルモンにある、という報道は聞いたことがあるじゃろう。
この原因物質も化学物質なのじゃが、化学物質には、体内において何らかのホルモン(内分泌)様作用をもたらしたりすることもある。
アトピー性皮膚炎に関わるIgEも免疫じゃが、免疫は内分泌と自律神経に大きく影響を受けておる。
このように体内に蓄積された化学物質は、内分泌撹乱物質として影響を与えることで、免疫機能への異常を引き起こし、それが、アトピー性皮膚炎に関わるIgEの異常に少なからず関わっていると考えられるのじゃ。

このように、アトピー性皮膚炎の「発症要因」の一つには「化学物質」と「代謝」という要因が深く関わっているといえるじゃろう。
他にも、細かな「発症要因」はいくつもあるのじゃが、次回は、「発症要因」の最後のまとめとして、その他の代表的な要因について述べてみたいと思う。

 
おまけ★★★★博士のつぶやき

少し難しい話かもしれんが、アトピー性皮膚炎に対しては基本的なところで関わる話じゃから、この「豆知識」の連載は、興味のある人は頑張って読んでみてくれ。
多少は役に立つはずじゃからの。