豆知識・「発症要因」と「悪化要因」

この前、携帯からブログを見た読者の方からメールをいただいたんじゃ。


内容はアトピー性皮膚炎の基本的なところも教えて欲しいということじゃった。
パソコンの情報Webには「知識ナビ」というコーナーがあるのじゃが、パソコンを見れる環境にない人もおるようじゃから、週1~2回ぐらいのペースで、「豆知識」ということで基本的な内容も書いていきたいと思う。

今回から数回にわたって、アトピー性皮膚炎を発症させる要因と、アトピー性皮膚炎の症状を悪化させる要因について述べてみたい。
これを知ることで、なぜアトピー性皮膚炎という「病気」が増加しているのかも、おぼろげな姿が見えてくるはずじゃ。

昔、といっても約30年前ぐらいの話じゃが、アトピー性皮膚炎とは一般的に、「子どもの病気」「大きくなれば自然と治る病気」として捉えられておった。
つまり、子どもが罹る一過性の疾患、ということじゃな。
おそらく、当時は同じアレルギー性疾患で言えば「アトピー性皮膚炎」よりも「小児ぜんそく」の方が知られておったじゃろう。
しかし、最近では厚生労働省の発表によると、乳児の数人に一人、小学生でも10人に一人がアトピー性皮膚炎、もしくはアトピー性皮膚炎と診断されたことがある、という結果が出ておる。
実際、30年前は「アトピー」という言葉を知らない人も多かったが、今では誰もが知っている疾患として定着したようじゃ。
さらに、以前は、子どもの疾患で成長とともに治っていく、というイメージがあったのが、今では、成長とともに悪化していくパターンや、成人になってからアトピー性皮膚炎になる人も多い。

では、なぜアトピー性皮膚炎は増加してきたのじゃろうか。

最も大きな原因として挙げられるのは、社会環境及び生活環境の変化、ということがあるのじゃが、その前の話として、今日は、「発症要因」と「悪化要因」の違いについて説明したい。

一般的には、アトピー性皮膚炎が発症する要因である「発症要因」と、アトピー性皮膚炎の症状が悪化する「悪化要因」、というのは、いずれもアトピー性皮膚炎の症状が現れる、あるいは悪化するということで、同義語に捉えられる傾向にあるようじゃが、実は、イコールではない。

「発症要因」とは、アトピー性皮膚炎という「病気」が引き起こされた原因となる要因のことを指し、「悪化要因」とは、アトピー性皮膚炎という病気により生じる「痒み」「炎症」という「症状」を悪化させる要因のことじゃ。

意外とこの「病気」と「症状」の違いを知らない人が多い。
例えば風邪で考えれば、風邪のウィルスに感染することが「病気」であり、熱や咳、くしゃみといった生体の反応が「症状」にあたる。
風邪のウィルスに感染せずとも、熱や咳が出ることはあるじゃろう。
じゃが、風邪の病気とは「風邪のウィルス」に感染しなければ、あるいは体内で増殖させることがなければ、発病することはないんじゃ。

このように、「病気」と「症状」は全く違うものなんじゃ。

この「病気」そのものに関わる要因が「発症要因」で、「症状」に関わる要因が「悪化要因」なのじゃ。

もちろん、発症要因と悪化要因が同じこともあるが、重ならない要因も多く存在し、その見極めが出来ていないことが、アトピー性皮膚炎が治りづらい、とされる一つの原因にもなっておる。

なぜなら、違う要因であれば、その解決のためのアプローチは異なるはずなのじゃが、一つの要因に固執することで、他の要因に対するアプローチができておらず、症状が一進一退を繰り返す、ということも起こりうる。

したがって、アトピー性皮膚炎という病気を発症する要因と、アトピー性皮膚炎という病気によって生じる痒みという症状を悪化させていく要因が異なることを、まずは頭の中に入れておいて欲しい。

次回の豆知識では、まず「発症要因」について考えてみたいと思う。

 
おまけ★★★★博士のつぶやき

これから、基礎的な知識のブログを書くときは、タイトルに「豆知識」という文字を必ずいれるようにするから、読みたい人は、それを目印にして欲しい。
また、パソコンの情報Webにも、書いていない内容もあるから、パソコンで見ている人にも役立つはずじゃ。
質問などがあれば、コメント欄に書いてもらえれば、なるべく返信するようにはするから、何かあればコメント欄を利用して欲しい。
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