超酸性水って、アトピーにいいの?

この前、あとぴナビ読者の方から、とある相談があったんじゃ。
内容は「超酸性水がアトピー性皮膚炎に良いって、聞いたんですけど本当ですか?」というものじゃった。

みんなは、どう思う?

答えは、全体的には間違っているが、部分的には正しい、というのが正解じゃ。

まず、超酸性水とは何かと言うのを簡単に説明すると、水を電気分解することで作られるPH値が2前後の酸性側に傾いた水のことじゃ。強酸性水と呼ばれることもある。
たいがいは、酸化還元電位(ORP)も高いため、殺菌力が非常に強い。これが、アトピー性皮膚炎に良い、と言われたことが、昔、あるのじゃ。

アトピー性皮膚炎の人は、掻き壊しや汗をかきにくい状況などによって、皮膚のバリア機能の低下から、多かれ少なかれ、ヘルペスや黄色ぶどう球菌などの感染症に罹っている。
この感染症は、菌やウィルスが繁殖することで炎症自体が増えるため、アトピー性皮膚炎そのものを悪化させる要因の一つになる。

そこで、超酸性水を患部に塗布、もしくは吹きかけることで、患部に繁殖した感染症の原因となる菌を死滅させることで、悪化要因を排除し、アトピー性皮膚炎を良くしようというのが目的なのじゃが、ここには、正しい部分と誤解を招く部分が混在しているのじゃ。

まず正しい部分じゃが、超酸性水が感染症の菌を死滅することで、症状は一時的に改善に向かうことになる。つまり、本人にとっては、アトピー性皮膚炎が良くなった、と感じるのじゃな。

ただ、ここに一つ大きな落とし穴がある。

つまり、感染症とはアトピー性皮膚炎を悪化させる要因であって、アトピー性皮膚炎を発症させた原因ではないということじゃ。
アトピー性皮膚炎の原因を大きく二つに分けると、免疫機能の異常状態と、皮膚そのものの機能的な原因がある。詳しくは、「知識ナビ」を見てくれ。

そして、感染症は、それらの原因でアトピー性皮膚炎が発症し、皮膚バリア機能が低下した状態になった人が併発する「新たな疾患」とでもいうべきものなのじゃ。
体内の免疫機能の異常を、皮膚に塗布した超酸性水が改善できるわけでもないし、皮膚そのものの乾燥しやすいという器質的な原因も超酸性水で改善することはできん。
超酸性水の役割は、あくまで殺菌にあると考えた方が良い。
つまり、超酸性水は、感染症に良いのであって、アトピー性皮膚炎に良いのではないとういうことじゃ。

もちろん、超酸性水そのものに意味がないというわけではない。
少なくとも、感染症を併発している人にとっては、悪化要因の対処にはなる。

しかし、感染症の対策は超酸性水のみが有効と言うわけではないし、感染症を一時的に治しても、元のアトピー性皮膚炎が治らなければ、一時的に皮膚が改善されたように見えても、原因が解消されない限り、しばらくすると症状は再燃することになる。
さらに、感染症が一時的に解消された後でも、超酸性水を使い続けると、本来、皮膚の表面に生息するはずの無害な菌までもいつまでも一掃することになりかねん。
人間の皮膚を守るバリア機能の一つは、無害な菌が繁殖(フローラを形成)することで、有害な菌が繁殖するスペースを作らないことにもあるから、超酸性水を使い続けることで、やがては皮膚のバリア機能を損なうこともあり得るのじゃ。

実際、あとぴナビでも、十年以上前に、一時、超酸性水を取り入れたことがあるのじゃが、やがて、短期間使用の感染症対策の目的以外には使用しなくなったし、今では、感染症対策は、他の手段もあるため使用しなくなったしの。

超酸性水を使う場合には、その役割をしっかり認識した上で、一時的な感染症対策として使うのが良いじゃろう。
アトピー性皮膚炎を治すためのものではないということ、長期間使い続けた場合のリスクもあることを承知しておいた方がよいじゃろう。

 
おまけ★★★★ショウゴのつぶやき


みんな、セミの寿命ってどれくらいか知ってる?
僕が子どもの頃は、幼虫の状態では7年と長いけど、成虫になってから1週間しか生きられない、というように思ってた。
でも、実際には、セミの成虫は、野生の状態では3週間前後は生きるんだって。
飼育カゴでは、あまり長生きできないようだから、そういうイメージで世間に伝わったらしいんだけど・・・
伝聞で聞いたことと、実際の事実が異なることってあるから、正しい情報を知るためには、気をつけないといけないね。