2020年3月30日

ショウゴです。

 

 

 

 

 

 

 

                      
テレビのニュースは、9割以上が、新型コロナウイルス関係になっているね。
楽観視できない状況だから仕方ないけど、各国でもいろいろな動きがあるみたい。
今日は、最近の新型コロナウイルス関係のニュースから、参考になりそうな記事を紹介するね。
            
             
●焦点:新型コロナが物流寸断、世界の陸海空でモノが大渋滞
https://jp.reuters.com/article/covid-supply-idJPKBN21B0IR?rpc=122
        
物流の停滞は、気がつくと世界中に広がっていた、ということもあり得るみたい。
そこから派生する影響を考えると、注目しておきたいよね。
          
          
●中国で小児コロナ患者「2000人超」の深刻度
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200325-00339414-toyo-bus_all
         
若い人は感染しても無症状が多いから、と軽視する傾向があるけど、決してそうではない、ということだよね。
特に、これからどう「変異」するかもわからないわけだから、若い人も油断しないようにして欲しいよね。
         
        
●「嗅覚や味覚を失ったら新型コロナ感染の可能性高い」
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200324-00036107-hankyoreh-kr
         
●阪神の藤浪投手がPCR検査へ 数日前から「におい感じない」 選手や球団職員は自宅待機
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200326-00000049-mai-base
         
この記事は、ぜひ覚えておいて欲しいと思うんだ。
もし、こうした味覚異常、嗅覚異常が見られたら、ためらわずに保健所の方に電話して確認すると良いかもね。
         
          
●食欲不振、下痢、嘔吐で見過ごされる“隠れコロナ”リスク…中国で衝撃の論文発表
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200325-00000022-nkgendai-hlth
          
胃腸症状も、一部の患者には特徴的に見られるみたい。
こうした「症状」は、体がサインを出している、ということだから見逃さないように気をつけたいよね。
          
        
●命を救うため「家から出ないで」 イギリスの医師ら、動画で呼びかけ
https://www.bbc.com/japanese/video-52014161
         
感染拡大の「基本」は、「移さない」ことにあるから、接触を防ぐことは大原則と言えるんだけど、医療の現場は「最前線」でもあるから、こうした医師の呼びかけにはしっかり耳を傾けないといけないね。

                        
おまけ★★★★博士のつぶやき

医療ソースはハードがあれば良い、というものでもない。
新型コロナウイルスの患者がICUにかかれば、通常のICU患者とは比較にならない「人手」が必要となる。
医療崩壊とは、ハードとソフトのどこかにエラーが生じて始まるわけじゃ。
まずは個々人が、そうしたエラーを起こさない「努力」を行うのはとても大切じゃろうの。

2020年3月29日

東です。

 

 

 

 

 

 

 

 

                      
今日は今回のテーマの最後です。
        
      
▼心がけておきたいこと
        
これらのシナリオとは別のシナリオもネットではいろいろと言われています。
日本で感染拡大が防げている理由の一つに「日本ならではの何か?」が関係しているのでは、という話もあるようです。例えば、食習慣で大豆の発酵食品(納豆、味噌、醤油など)を摂取する機会が多いのは日本人ならではでしょう。他にも、「湯船につかる」という習慣なども外国には少なく日本人に多い習慣と言われています。
もし、そうした日本独特の生活習慣が何らか「役立っている」のであれば、仮に「悪いシナリオ」が選ばれたとしても、日本では「オーバーシュート」に至らないかもしれません。
ただ、こうした「楽観的なシナリオ」には「認知バイアス」を気をつける必要があります。
「認知バイアス」とは、自分が推測する考えを支持する情報だけを探す「確証バイアス」、自分に都合の悪い情報は過小評価する「正常性バイアス」、自分とは反対の意見をメディアが優遇していると考える「敵対メディア認知」などです。
そうした「認知バイアス」を持つと、「状況の大切な変化(良い変化、悪い変化のいずれも)」があってもそれに気がつかず、誤った判断をする恐れがあります。
状況の判断がつかないときには、できる限り相反する二つの情報を見比べながら、その二つの情報の正当な部分と否定されるべき部分を探して検証することが大切でしょう。
そして自分なりの答えが出たら、さらに「第三の答え」を探して、もう一度、比較検証してみましょう。できれば「第三の答え」と比較する前に、一度睡眠を挟むと、客観性が高まります。
         
今回は、「良いシナリオ」と「悪いシナリオ」を紹介しましたが、それらのシナリオは「一つの方向性」に過ぎません。
「良い結果が望めないとき、悪い結果は最悪の結果に勝る」、という言葉があります。
今回の新型コロナウイルスの「騒動」は世界中を巻き込んで、さらに経済的な面に与えている影響も大きい、「異常な状況」となっていることは確かです。
「悪い結果」でも、目を背けずに受け入れなければならない時が来るかもしれません。
多くの情報が溢れる中、その真偽は、時がたって「歴史」が評価してくれるのを待つしかありませんが、自分で判断できる「材料」は(その判断が悪い結果だとしても)求めておくようにしましょう。

                            
おまけ★★★★東のつぶやき

おそらく多くの人が3月の初旬に、こうした状況になっていることは考えていなかったでしょう。
先月末は、まだアメリカはダイヤモンドプリンセス号の日本の対応を非難していましたが、今では世界で最も患者数が多い国になっています。
そして、1か月後、2か月後の日本が今のアメリカのポジションになっていても不思議ではありません。
恐れすぎることはパニックにつながりますが、正面から受け止めるべき事象には目を背けないようにしたいものです。

2020年3月28日

東です。

 

 

 

 

 

 

 

                       
今日は昨日の続きで、悪いシナリオを考えたいと思います。
       
        
▼悪いシナリオの場合
       
悪いシナリオは二つ考えられます。
一つは、軽症者を検査してこなかったことで水面下で市中感染が進行していた場合です。
ここ数日、東京では急激に患者数が増加しましたが、その患者は先週末に感染したわけではありません。潜伏期間を考えれば、おそらくは1~2週間前に感染した患者が表面化してきたわけです。
先週末の三連休は、人々が「ゆるんだ」ため人出が多くなったことが報道されていました。
もしその「人出」の中に無症状の感染者がいた場合、そこから広がった患者が表面化してくるのは来週でしょう。
とはいえ、ここ数日で全国で患者数が急増した、ということもありません。
        
▼新型コロナウイルス 国内感染の状況
https://toyokeizai.net/sp/visual/tko/covid19/
        
「感染者数」のグラフを見ると分かりますが、ここ一週間の新規の患者数は、その一週間前と大きな差は見られません。全国で患者数が急増しているならば、このグラフの頂点を線で結べば右肩上がりになるはずですが、そうではありません。
東京での患者数の増加のインパクトが強く、一気に拡大したイメージを抱く方も多いようですが、全国的にみればそうではありません。
もちろん、首都圏の首長が警告しているように、これから「大きな山場」を迎えようとしていることは確かかもしれません。しかし、「今週末の対策」は1~2週間後の患者数に反映するだけとも言えるのです。
       
そこで考えられるもう一つの悪いシナリオが、日本でこれまで流行していたのが、感染拡大が続く欧州、米国の新型コロナウイルスとは「違う型」だった場合です。
すでに、今回の新型コロナウイルスは大きく分けて、L型とS型(S型はさらに2タイプあることが分かっています)二つの型が確認されています。
L型の方が強毒性で、イタリアや欧州で流行しているタイプです。
アメリカが本格的な流行が始まる前は、S型の二つのタイプが地域によって分かれていたようですが、現在の流行後の状況はまだ確認されていません。
日本でも愛知県がL型、東京がS型と分かれていたようですが、心配なのはイタリア、スペインなど、一部の流行速度が著しいことです。
これは、さらなる変異が起きている可能性もあります。
         
●欧米で流行中のコロナは今までより10倍以上危険
https://webronza.asahi.com/science/articles/2020032400001.html?page=1
         
今のところ、ウイルスが変異したというエビデンスは出ていませんので、可能性の問題に過ぎません。しかし、悪いシナリオを想定するならば、「これから欧米型の強毒性の新型コロナウイルスが流行する」可能性が該当すると考えられています。
ここ一週間ほど、欧米からの帰国者の感染例が相次いで報告されていますが、その中に欧米で流行中の新型コロナウイルスのキャリアがいた場合が問題です。
もちろん、欧米の感染者数が多いのは検査体制の問題だけで、死者数が多いのは急激な患者増加による医療崩壊が原因であり、元のウイルスが変異しているわけではない、ということの方が現時点では現実的かもしれません。
ただ、もし患者数、死者数の違いが「医療体制の問題」ではなく「ウイルス自体の問題」にあった場合が心配です。
「週末の外出自粛」程度の「要請」しか行っておらず、現在の欧米のような事実上の「封鎖」を行っていない日本の場合、強毒性のウイルスがこれから拡散する場合には、その拡大速度来月に入れば指数関数的なものとなり、4月中には、「現在の欧米」と同じ状況に陥ることも考えられます。
来週中に、一日の「全国の患者数(東京の患者数ではなく)」の増加が数百人レベルになった場合には、現在行われている感染拡大の対策では追いついていない、あるいは「悪いシナリオ」が進行していることも想定して、各自が行える準備を考えた方が良いかもしれません。
先週のメルマガでは備蓄の準備は最低2週間と書きましたが、世界各地で外出禁止措置の対策を行う期間はもっと長くなっています。すでに外出禁止措置の対象となった人々は、24日にインドで全国民を3週間の封鎖対象としたことで、世界の人口の20%を超えている状況です。
ちなみに、インドでは封鎖の発表をした24日時点の感染者数は519名、死者10名と、日本よりも少ない状況で措置を発表しました。
こうした他国が行う外出禁止措置の期間から想定するならば、最低1か月程度の備蓄は考えておくべきかもしれません。
          
         
明日は、これらの良いシナリオと悪いシナリオを踏まえたうえで、考えておきたいことについて見ていきます。

                          
おまけ★★★★西のつぶやき

悪いシナリオは、他にもいろいろと考えられるが、途中の過程がどうであれ、そこから得られる「結果」は似たものとなるだろう。
おそらく近代史において人類が経験したことがない状況も無視できなくなるかもしれない。
いち早い、ワクチンの開発が望まれる。

2020年3月27日

東です。

 

 

 

 

 

 

 

                    
新型コロナウイルスの状況は、東京での患者数の増加が大きな警鐘を鳴らしたような状態になっています。
とはいえ、諸外国からは、日本は現時点で、患者数、死者数ともに「持ちこたえている」と見られているようです。
          
●「日本のコロナの謎」 検査不足か健闘か、欧米注視
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200325-00000021-jij-int
          
この「謎」に対する回答は、現在分かっているファクターでは示しきることができません。
特に、ここ数日の患者数の増加は、状況を一変させる可能性もありますが、少なくとも、2月下旬から今月中旬の状況は、似た状況から「スタート」した他国と比較して違いがあることは確かでしょう。
そこで、両極端にはなりますが、この「謎」に対する回答から考えうる「良いシナリオ」と「悪いシナリオ」が示す、数カ月後の状況についてみていきましょう。
            
▼良いシナリオの場合
        
日本で他国よりも新型コロナウイルスの患者数、死者数が少ない原因が、
        
・重症者を中心とする検査体制が医療崩壊を防いでいる
・日本の習慣により(ハグや握手、キスなど)、拡散が防げている
・マスク、手洗い、うがいなどが他国よりも実践できている
・医療体制の根幹がしっかりしている
         
という部分にあれば、現在の対策を継続してオーバーシュートを防ぐことは可能でしょう。
今週は東京でも患者数が増えて自粛の要請も出ていますが、来週になって今週よりも患者数が減るようならば、世間の見方も落ち着いたものへと変わってくるでしょう。
そして、早ければ5月中には終息の見込みも立つのではないでしょうか?
本来、コロナウイルスは気温の上昇とともに活性化が弱まる性質もありますし、ウイルス自体が感染を繰り返すたびに少しずつ毒性を弱めることも多いため(ウイルスが適応して生き残るため)、そこに感染拡大の対策が適切に重なることで、自然に患者数の増加は減少します。
また、日本は入院ベット数、そして肺炎の判定に必要なCT、MRIなどのハードも世界でトップです。患者数の増加が抑えられれば、重症者に割り当てる医療のリソースも十分対応できますので、死者数も抑えきれるでしょう。
         
●先進諸国のCT、MRIの保有数
https://pbs.twimg.com/media/ETY8zDYU4AU0LS2.jpg
         
●各国の入院ベッド数
http://top10.sakura.ne.jp/IBRD-SH-MED-BEDS-ZS.html
        
ここで注意が必要なのは、現在、行われている感染拡大の三要素(換気の悪い密閉空間、人が密集している、近距離での会話や発生が行われている)を防ぐ対策を徹底して継続することです。
疫学上で見れば、感染拡大のピークは主に、感染経路が追えない状況になった後に訪れると考えられています。
現在は、感染経路が追えない患者ばかり、ということではなく、一定の濃厚接触者の管理も行われていますので、まだピークは先と考えた方が良いでしょう。
したがって、今、感染拡大を防止する対策(それが有効な対策の場合は特に)を怠るようなことがあれば、1~3か月後に訪れるであろうピークの山が「高くなる」恐れもあります。
感染防止は「接触しない」が大原則ですが、これは同時に経済活動に大きな悪影響を与えます。
「経済の崩壊」「医療の崩壊」の両方を防ぐためには、個々人が意識して感染拡大の対策を油断せずに実行することが大切でしょう。
         
        
明日は、悪いシナリオについてみていきましょう。

                       
おまけ★★★★博士のつぶやき

感染拡大が示す未来を考えると、なんとか、良いシナリオに向かってくれるのを願うばかりじゃ。
そのためには、まず各自が「感染を拡大させない」という心構えをしっかり持つことが大切じゃの。

2020年3月26日

大田です。

 

 

 

 

 

 

 

 

                
今日は今回のテーマの最後になります。
         
       
過去のブログでも何度か述べていますが、新型コロナウイルスの終息について望みがあるとすれば、気温と湿度の上昇によるコロナウイルスの不活性化(あるいは弱体化)、という部分でしょう。
しかし、春以降も終息の兆しが見えないときは、日本でも欧州やアメリカと同様の対策が取られることになる可能性は忘れない方が良いでしょう。

その「兆候」は、患者数と死者数の増加でしょう。
外出禁止措置などの強硬な対策が取られた国々の増加状況は、1週間ほどで、それまでの患者数を上回る勢いになっているところが多いようです。
日本でも、百人単位の患者数増加が数日続くと、これまでの方針を転換して、強い対策に切り替える可能性があるでしょう。
もちろん、日本の場合、法的な整備がありませんので、外出禁止措置のような強い対策は、欧州のような罰則を伴う強制力はなく、あくまで「要請」「自粛」という形になります。
しかし、人々の心理が集団としてのベクトルに集約されると、買い占めなどの動きは、わずか1日で広がることになります。
おそらく、日本での「強い対策」は、他国を見習って、「食料品や薬局、銀行など公的な機関以外の活動を停止すること」「不要不急の外出は行わないこと」という対策が2週間から30日の間で取られることになると思われます。

もし「兆候」が見られた場合には、最低2週間分の備蓄は早目に行うことを検討しておくと良いでしょう。
震災などに備えて、備蓄を行っている方もおられると思いますし、災害が多い日本において、今回の新型コロナウイルスの騒動に関わらず、一定の備蓄を準備しておくことは大切です。
できれば、その備蓄の量は2週間分は最低準備しておくようにしましょう。
また、備蓄が必要な必需品については、事前にリストアップして、必要な時にはすぐに購入できるように準備しておきましょう。

実際に、外出禁止措置が発表された際、食料品や生活必需品の「需用と供給」のバランスは大きく崩れる恐れがあります。
数時間待ちのスーパーの行列に並ぶことは、感染リスクも高めます。
しかし、1日前、2日前であれば、そうした行列ができることはありません。
早目早目の対応ができる備えは心がけておきたいものです。

もちろん、こうした「恐れ」が生じないことが一番ですし、生じることが確定しているわけでもありません。備蓄を行っても無駄だった、ということもあるでしょう。
春を迎えれば、何事もなく終息に向かう可能性もあります。
L型、S型の違いも、その疑いが強いとされているのであって、後の研究では見誤っていた、ということになるかもしれません。

ただ、世界各国の日々の状況とその対策を見る限り、生活に大きな影響を受ける「強い対策」が、この後、日本でも実施される可能性は低くはないように感じます。
「良いシナリオ」「悪いシナリオ」のどちらが来ても、あわてなくて済むような準備はしっかり行っておきましょう。

                         
★★★★大田のつぶやき

まとめると、

1.患者数や死亡者数が百人単位で数日発生した場合には「兆候」に注意する
2.「兆候」が見られた際には、最低2週間分の必需品は早目に確保する
3.最低2週間分の必需品については、事前にリストアップしておく。

※食品は、お米や麺類などの主食とお水、冷凍できる野菜やおかず(肉や魚、大豆製品などのタンパク類も)、野菜類がなくなった際のビタミンやミネラル剤、食品以外は洗剤、ペーパーなどの必需品、持病がある方は常備薬、アトピーの方はスキンケアのアイテムなど、乳幼児の方はおむつやおしり拭き、ペットがいる方は餌やシーツなど

といったことが挙げられます。
「無駄な備え」になることを祈るばかりです。

2020年3月25日

大田です。

 

 

 

 

 

 

 

 

                   
今日も続きになります。
「オーバーシュート」の状況になった場合の措置についてみていきましょう。
          
      
▼外出禁止措置時のパニックに注意を
      
日本では、医療崩壊を防ぐため、今のところ、検査数を抑えながら医療リソースが重症者に向くような対策になっています。
本来、この対策は、軽症者の拡散が抑えられる場合には非常に有効な方法と言えるでしょう。
しかし、懸念材料として、今の日本では欧州などで行われている法的な強制力を持った隔離政策(外出禁止など)は行うことができず、あくまで「要請」しか行えません。
現に、ライブハウスなど人々が集まる催しものの自粛は呼び掛けられていますが、東京では連日、小規模なライブは普通に行われています。
もちろん、経済活動を止める「自粛」は、その期間が長引くほど、多くの人に対して死活問題となりますので、経済の面からみればやむを得ない部分はあるでしょう。
しかし、防疫の面からみれば、人々が集まる以上、陽性の人が一人でもいれば、そこからの拡散リスクはどうしても生じることになります。
陽性の人が何の支障もなくそうした集まりに事実上参加できる「自粛要請」は、防疫の面からは不十分と言えます。
          
WHOは先日、「検査、検査、検査、疑わしきは検査すべき」という発表を行いました(その後、少しトーンを下げた表現に変えています)。
中国、イタリアなどは、検査のしすぎで重症者に対する医療リソースが不足することで医療崩壊が起きたとして、日本やイギリスでは、徹底的な検査は行わない体制でした。
      
そしてイギリスは先々週の末に、症状が出ていない人の検査はやめて、自然拡散させ緩やかなピークを迎えることで集団免疫獲得を行う対策を発表しました。
            
●英首相の「降伏」演説と集団免疫にたよる英国コロナウイルス政策
https://news.yahoo.co.jp/byline/onomasahiro/20200315-00167884/
          
しかし、その後、イギリス国内の防疫の専門家から、自然拡散させた場合、一定の割合の重症者の出現、そして死亡者の出現は止められず、最大25万人が死亡することになり、かえって医療崩壊が早まるとの警告が出され、当初の「集団免疫獲得」の対策は大きく方向転換することになりました。
18日には大半の学校が閉鎖されています。
さらに、19日にはCNNから、外出自粛の要請に従わない市民が多いためロンドンの一部封鎖を検討しているとの報道もありました。
         
●英政府、ロンドンの一部封鎖を検討 新型コロナ感染拡大で
https://www.cnn.co.jp/world/35151095.html
         
そうした180度の方針転換に対して、ロイター通信によれば、イギリスでは食料品などを買い占める動きがエスカレートしています。
         
●英で食料品の買い占めがエスカレート、スーパーの陳列棚が空に
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200319-00000095-reut-eurp
         
48時間以内に外出禁止令が出される可能性があると発表したニューヨーク州では、発表後にスーパーなどに数時間待ちの長い列ができました。
日本でも先日、トイレットペーパーの買い占め「狂想曲」があったことは記憶に新しいと思います。
感染拡大を止める最終的な対策は、「検査して患者を特定、隔離」「外出させずに感染を防ぐ」の二つです。
ここ一週間で欧州やアメリカで拡がる「外出禁止措置」の対策は、「対岸の火事」のように感じている方も多いようですが、日本でも、今後、感染力が強いとされるL型が拡散すれば、いつ「外出禁止措置」の方針が出されても不思議ではありません。
経済を考えれば、国を挙げての「外出禁止措置」は、かなり重い意味を持っていますが、それでもその措置を必要とした国は少なくありません。
18日までに、欧州を中心とした8カ国(イタリア、スペイン、レバノン、チェコ、フランス、イスラエル、ベネズエラ、ベルギー)で「外出禁止措置」に類する対策が取られています。
         
●世界で5億 「外出控える人」 新型コロナの封鎖や禁止令で
https://www.afpbb.com/articles/-/3274232
        
では、私たちはこうした状況にどのように備えればよいのでしょうか?
続きは明日です。

                      
おまけ★★★★博士のつぶやき

日本の対策が正しいのか、あるいは封鎖を中心とした外国の対策が正しいのか、今の時点では正解がどちらかなのかは分からない。
経済のダメージは、防疫から受けるダメージと同等以上に受けることがあるのは確かじゃろう。
ただ、防疫が根底から崩されれば、経済も回すことが不可能になることも忘れてはいかんじゃろうの。

2020年3月24日

大田です。

 

 

 

 

 

 

 

 

                    
今日は昨日の続きです。
         
      
▼L型が危険なのか?
         
イタリアの致死率は、3/19時点で8.3%と非常に高い数値となっています(患者数35,713名、死者2,973名)。
近年、イタリアは財政面の理由などから医療体制を収縮してきました。
日本と比べると人口当たりのベッド数が4分の1(1000人あたり、日本は約13床、イタリアは約3床)と少なく、また、当初、新型コロナウイルスの影響を軽視したことで、院内感染が広がったことなども患者数の大幅な増加の要因として挙げられています。
ただ、医療崩壊があるにしても、死亡率をみると他の国と比べて明らかに高い状況です。

そこに、新型コロナウイルスの「型」が関係しているのでは?と考えられています。
イタリアは主にL型(CTC)の感染が多いことが分かっています。
S型と比べるとL型の方が、感染力も致死率も高いと言われています。
日本でも愛知県は死亡率が高いと言われていますが(3/17時点、11%。患者数125名、死者14名)、愛知県も同様にL型(CTC)の感染が多い状況です。
東京は、感染力の弱いS型(TCT)が主に流行していると言われていますが、死亡率は1.8%(3/18時点。患者数111名、死者2名)です。
日本では肺炎による死亡者が1日あたり約300名ほどいますので(年間約12万人)、現在の検査を積極的に行わない状況の中では、実は、肺炎死亡者の中に新型コロナウイルスの死亡者が含まれているのでは、という意見もあるようです。
これについては、1918年のスペイン風邪の流行時には、前年比で約2倍(205,533人)の肺炎死亡者が出ましたので、今年の肺炎死者の合計数から昨年の肺炎死者数を引いて、そこからさらに新型コロナウイルスの肺炎での死者数を引いた数を見れば、その意見に対する真偽はある程度は測ることができるでしょう。

ここで注意が必要なのは、隠れた新型コロナウイルスの拡散状況よりも、「型の違う新型コロナウイルスの拡散状況の把握」にあります。
急激な患者数、死亡者数の拡大を見る限り、欧州、アメリカで拡散しつつある新型コロナウイルスは、イタリアのL型が占めてきていると推測されます。
日本では今週に入り、相次いでヨーロッパやアメリカの帰国者からの感染が報告されました。
日本では当初、中国武漢のS型を中心に流行が始まったと言われています(そのため、患者数が急激に増加しなかった)そのため、緩やかな患者数の上昇でしたが、今後、ヨーロッパからL型が次々と入ってきた場合、現在のヨーロッパやアメリカのような拡散状況になっても不思議ではありません。

これまで行ってきた日本の対策は、事実上、強制力をもたず、その一部は「放置」された状態でした。
外国からの帰国者に対しても、自宅待機の「要請」はできても、「隔離」を行うことはできませんので、第三者との接触を「完全に避ける」体制は作れていません。

これが、先日の専門家会議で言われた「オーバーシュート」を生む恐れがある、ということでしょう。
では、日本が万一、そのようなオーバーシュートの状況になると、どういった措置が講じられるのでしょうか?
続きは明日です。

                   
おまけ★★★★南のつぶやき

現在、大きく分けてL型とS型の二つに分かれることが分かっていて、さらにS型は複数分類されています。
今後、この型はもっと多くの型に分類が増えていくこともあるでしょうし、その危険性の違いなども分かってくると思います。
ヒトの抗体はこうした感染症に対して非常に有効ですが、型が違うと抗体も違ってくることになることは忘れないようにしましょうね。

2020年3月23日

大田です。

 

 

 

 

 

 

 

                      
今日は新型コロナウイルス関係の話題を紹介したいと思います。

日本では、先日、専門家会議が行われ、イベント、自粛については主催者側の判断で行えるようになりました。
ただ、その翌日の情報番組では専門家会議のメンバーの方が出席されて「いつオーバーシュート(爆発的患者急増)が起きてもおかしくない状況。イベント開催をしてよい人数は、かなり厳しい数字だったため公表を差し控えた。経済面の影響を考慮した」との発言があった通り、感染拡大の恐れはまだ根強く残っていると言えます。

アメリカでは、すべての海外渡航の中止を求める勧告を出しました。「渡航の中止」は、国務省が出す4段階の渡航情報の中で一番上の「レベル4」で、過去、ソマリア紛争など戦時でしか出たことがない厳しい対応です。
イタリアの死者数は中国の死者数を超え、多くの国々で外出の制限を行うようになっています。
世界中で、拡大が続く中、先日、興味深い報告が中国からありました。
             
●新型コロナ再感染せず、中国 サルの実験結果
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200319-00000052-kyodonews-soci
              
新型コロナウイルスに感染していったん抗体ができると、その後同じウイルスに再感染しないことをサルを使った実験で確認したと、中国の北京協和医院などのチームが19日までに発表した。
実験ではアカゲザル数匹に気道を通じてウイルスを感染させた。3日ほどで排出されるウイルス量が増え、7日後には肺に病変も見つかった。しかしおおむね2~4週間で抗体が増加し回復した。
一部のサルに、最初の感染から4週間後、同じウイルス株を同じ手法で再感染を試みたが、症状は出ず、体内でのウイルス増殖も確認されなかった。また1回だけ感染させたサルにも再発はなかった。
先月、中国武漢での報告で、治癒後に再感染が見られた患者が14%だった、という報告がありましたが、今回の研究結果から、再感染したと見られた患者は、再燃(治癒していなかった)か、違う型の新型コロナウイルスに罹患した、ということが考えられます。
先週末の時点で確認されたのが、L型(CTC)、S型(TCC)、S型(TCT)の三つです。
インフルエンザでも、同じ香港型であっても香港A型に罹患・治癒後、香港B型に罹患するというケースは珍しくありません。
したがって、現在、複数の型が流行している新型コロナウイルスの場合、再感染とみなされた中には、違う型に罹患している場合もあるのでしょう。

いずれにしても、これまで心配されていた、抗体が獲得できないため同じウイルスに再感染するのでは、という懸念は少なくなったと言えます。
しかし、ここで改めて注意すべきする点があるとするならば、特定の型の流行は深刻度が上がる可能性がある、ということでしょう。
では、どういった「型」が危険なのでしょうか?
続きは明日にしたいと思います。

                           
おまけ★★★★博士のつぶやき

新型インフルエンザに対する医学の研究は、日々行われておる。
特に、感染が拡大している今は、そこにリソースも多く割かれているはずじゃ。
常に査読を受けた論文のみがネットにアップされるわけではないから、情報の真偽は見極める必要があるが、重要と思われる情報は覚えておいて損はないじゃろうの。

2020年3月22日

東です。

 

 

 

 

 

 

 

                   
アトピー性皮膚炎で、家族から「掻いちゃダメ」と言われたことがある方は多いのではないでしょうか?
今日は、一つの記事を紹介しましょう。
          
         
●皮膚科専門医から、アトピーの子をもつ親へ。どうか「かいちゃダメ!」って言わないで。
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200305-00230024-diamond-soci&p=1
          
アトピーは、かゆい。とにかくかゆい。かいてはいけないとわかっているのにかいてしまい、症状が悪化していく。その自己嫌悪こそ、アトピー患者の苦しみの1つだ。
アトピーは、大人だけの病気ではない。小学生の10%がアトピーに罹患しているというデータもある。小児皮膚科はいつも混んでいる。子どもが自分の肌をかきむしっていると、親としてはいたたまれない気分になる。なんとかやめさせようと思うのが親心だ。でも、やめさせられない。どうすればいいのだろうか。
本記事では、新刊『最新医学で一番正しい アトピーの治し方』の著者であり、京都大学医学部特定准教授・皮膚科専門医の大塚篤司氏が、専門家として、そして自分自身が「ある病気」にかかっていた経験を踏まえて、親が子どもにできる「工夫」をお伝えする。(構成:編集部/今野良介)
          
(中略)
       
●「そんなこと、言われなくてもわかってる」
       
子どもがぼりぼりと爪を立ててかきむしっている姿を、黙って見過ごせない気持ちはよくわかります。つい「かいちゃダメ!」と言いたくなる。ぼくも抜毛症だった頃、いろいろな人に「抜いちゃダメ」と叱られました。
ただ、こちらの意見を言わせてもらえば「そんなことはわかってる」のです。抜いちゃダメなのは十分承知の上で「抜いちゃってる」のです。事実、叱られてもケンカになるだけで、髪を抜くクセは治りませんでした。
かきグセもまったく同じだと思います。本人はかいちゃだめなことは十分にわかっていて、それでもかいてしまっている。「かいちゃダメ」と叱るのは本人を追い詰めるだけで、ケンカになることはあっても、決してかいてしまうクセは治らないでしょう。もし無意識にかいていたとしたら、「今かいてたよ」と気づかせてあげるだけで十分です。
さて、ぼくが抜毛症になった時、「このクセをどうしても直したい」と誓って取り組んだことがあります。これは、アトピー患者さんによくみられる「かきグセ」にも応用できる部分があるので、いくつか紹介します。
       
●「他の癖に置き換える」という方法
        
理論上、両手がふさがっていれば、手でかくことはできません。ぼくの抜毛症であれば、両手がふさがった状態で髪を抜くことはできません。そこでぼくは、意図的に両手がふさがるようなクセに置き換える訓練をしました。
なかなか理解してもらえないかもしれませんが、実は、髪を抜くことはとてもが気持ちいいのです。抜ける瞬間が気持ちいい。しかし、抜いてしまった髪を眺めると後悔が押し寄せる。アトピー患者さんのかき癖も同じではないでしょうか。かいてはいけないことはわかっている。でも、かゆい部分をかくのは気持ちがいい。アトピーでなくても、かゆいときはかけば気持ちがいいでしょう。「もうどうにでもなれ」くらいの感覚でかいてしまう瞬間があって、一段落すると後悔してしまう。でも、血が出るまでかきむしってしまうのは、やっぱりよくない。どうするか。
ぼくは、抜毛症を治す手段としてペン回しを練習しました。両手で回すとちょっとしたサーカスみたいになります。髪の毛を抜きたくなったら、ひたすらペン回しをする。おかげでぼくは今、何パターンかのペン回しができます。
もちろん、ペン回しである必要はありません。たとえば、さわり心地のいいビーズクッションを手元に置くという手もある。ぷにぷにした感覚が気持ちいいスクイーズのようなおもちゃでもいいでしょう。ビニールのプチプチが永遠に楽しめるおもちゃもある。かくことより気持ちがよくて熱中できる、皮膚に害のない手クセに置き換えればいいのです。
小さなお子さんの場合なら、かき始めたら、その子の両手をもって踊り始めるのがおすすめです。ミュージカルのように踊って歌って、バカバカしいくらい大げさにやると、大人も楽しくなります。子どもとのスキンシップにもつながるし、「かいちゃダメ」と叱って傷つけて暗い雰囲気になってしまうより、親子で大笑いしながら歌って踊るほうがよっぽどよいと思います。
        
●「最悪の状態を避ければOK」と考える
       
そもそも、なぜ患部をかいてはいけないのでしょうか。かきむしってしまうことが引き起こす最悪の状態は、皮膚が傷だらけになって、そこからばい菌が入ってしまうことです。皮膚に傷があると、細菌感染だけでなくウイルスも感染します。ヘルペスウイルスが感染した「カポジ水痘様発疹症」という病気もあります。感染を起こせば熱が出るし、細菌が全身にまわると入院が必要になります。目の周りをかきむしると、その刺激で白内障のリスクが上がります。
ぼくの抜毛症で言えば、毛を抜きすぎてハゲてしまうことが最悪の事態でした。ペン回しのおかげで毛を抜く頻度は減ったものの、完璧に治ったわけではありませんでした。
そこで、「髪を触るのはOK」と決めました。「抜かずに触る」「髪の毛の根っこをいじるだけ」なら可。もちろん抜いてしまうときもあるけど、「触るだけならいい」とするとストレスを感じない。「抜いちゃダメ」と自分に言い聞かせていると、精神的に苦しくなります。少しハードルを下げて自分を許してあげて、ほどほどでいるほうが、少なくともぼくの場合はラクでした。
かき癖に関しても、「指の腹でかくのはOKとする」など、「最悪の状態を避けるための妥協案」を採用してはどうでしょうか。その代わり、爪はこまめに切る、時間があるときはやすりもかけるなど、かいてしまっても傷つきにくいように親が備えておくことはできます。
お子さんのひっかきグセには、「お父さんお母さんが代わりにかいてあげる」というのも一つの方法です。親が子どもの代わりに指の腹でかけば、子ども自らひっかくより被害は少なくてすむでしょう。
        
(以下、省略)
         
       
記事の全文は長いので、興味のある方はリンク先で確認ください。
アトピー性皮膚炎の痒みは「我慢できる痒み」でないこともありますので、「掻かない」こと自体が不可能、という側面があります。
一方、アニメを見ていた子どもがCMになると掻き始め、本編が始まると掻くのをやめる、といったように集中により「痒みを感じなくなる」といったこともあります。
ダメ、と言われれば子どもはかえって気になり、余計に掻いてしまう、ということもあるでしょう。
記事にあるようないろいろな工夫は行ってみると良いかもしれませんね。

                         
おまけ★★★★博士のつぶやき

痒みは痛みの下位互換の感覚、という話もあるように、痛みを与えることで痒みが上書きされる、といったことがある。
ただ、顔が痒いときに顔をたたけば、眼障害のリスクが高まるように弊害も多い。
代替案を模索するならば、他の影響を与える行為は注意した方が良いじゃろうの。

2020年3月21日

西だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

                          
新型コロナウイルスが世界中で猛威を奮っている。
深刻さを増すイタリアのニュースを紹介したい。
      
      
●新型ウイルス治療、80歳以上は切り捨て? 医療崩壊危機のイタリア
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200320-00010000-clc_teleg-eurp
            
新型コロナウイルス対応で病床不足がこれ以上深刻化すれば、80歳以上の患者や元から健康状態が悪い患者には集中治療を受けさせない──イタリア北部ピエモンテ州トリノの危機管理チームが作成した治療の実施要綱案を英紙テレグラフが入手した。医師らは集中治療を受けられない患者を事実上、死なせることになるのではないかと危惧している。
新型コロナウイルスの一大流行地となっている伊ピエモンテ州の市民保護局が作成したこの要綱案では、病床が十分でない場合にどの患者に集中治療を施し、どの患者に集中治療を施さないかを定めている。イタリアでは新型コロナウイルスの感染拡大が続いており、集中治療室が不足している背景がある。
要綱案は「緊急事態下の集中治療へのアクセス基準」を、「年齢80歳未満またはチャールソン併存疾患指数(患者が持つ他の疾患をスコア化する指標)の5ポイント未満」としている。また蘇生術からの回復力も考慮される。
ある医師は「(誰を生かし誰を死なせるかは患者の)年齢と健康状態で決まる。戦時中の方法だ」と語った。
また要綱案では「感染拡大が進む中、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)患者の臨床ニーズと、集中治療リソースの効果的な提供能力のバランスが崩れる可能性がある」と警告。「患者全員に集中治療を提供することが不可能になった場合、限られたリソースに頼っている集中治療へのアクセス基準を適用する必要がある」としている。
ピエモンテ州の医療担当審議官を務めるルイジ・イカルディ氏は「こんな経験はしたくなかった。(要綱は)拘束力を持ち、集中治療病棟が飽和状態になったときには、生存確率など一定の値に基づき集中治療へのアクセスに優先順位をつけることになる」と述べた。
この要綱案はすでに完成しており、病院に通達される前に必要なのは科学技術委員会の承認を残すのみだ。政府関係者によると、この基準はイタリア全土で適用される見込みだ。
新型コロナウイルス感染症により、イタリアではすでに3400人以上が死亡し、死者数は毎日増えている。全土にある集中治療室のベッド数は5090床で、当面はそれを必要とする患者を上回っている。また個人の診療所や高齢者福祉施設、テントまでも活用して病床数を増やそうとしている。しかし医師や看護師、医療器具なども必要になっている。
最も危機的なのは依然として、ミラノを州都とするロンバルディア州だ。隣り合うピエモンテ州も事態は深刻だ。
ピエモンテ州の新型コロナウイルス科学技術委員会のロベルト・テスティ委員長はテレグラフに対し、「誰を生かし、誰を死なせるかを決めざるを得なくなる段階が訪れるのを可能な限り遅らせたい。医療現場では時に難しい選択をしなければならないが、その選択のための制度を事前に用意することが重要だ」と述べた。
        
        
記事は、イタリアでは、集中治療室の不足による「医療トリアージ」を選択する可能性が高くなっていることが書かれている。
医療リソースの問題など、イタリア特有の課題が大きく関わっているとされるが、集中治療室、人工呼吸器、そしてそれらを操作する医療スタッフの有限数以内の患者しか対応できない、という現実は確かにあるだろう。
また、それらの医療リソースは、通常医療のためにも使われる必要がある。
新型コロナウイルスが蔓延している間も、他の疾病患者は増え続けるからだ。

ウイルスの型の問題なのか、あるいは対策が上手くいっているからなのか、日本人の抗体のおかげなのか、いずれにしても問題の発症時期がほぼ変わらない状況にも関わらず、患者数、死者数は日本が圧倒的に少ない。
ただ、イタリアで患者数、死者数が増加している根本的な原因が医療リソース以外にあった場合には、やがて日本も同様の状態に陥る可能性は考えられる。
いち早い、ワクチンや治療薬の開発が望まれるところだ。

                          
おまけ★★★★西のつぶやき

新型コロナウイルスの話題ばかりが続くが、後で全体を眺めた場合、まだ始まったばかりだった、という可能性は高い。
「山の頂」は雲に隠れて見えない状態とも言えるだろう。
終息しつつあると言われる中国の状態、そして、現在、暖かい地域での感染拡大の状況などを見極めながら、経済的な活動の自粛なども考えていく必要はあるのではないだろうか。