2019年2月18日

大田です。

 

 

 

 

 

                    
今日は、あとぴナビのケアアイテムを使った具体的なケアの方法についてみていきましょう。
            
          
●水分を上手に与える
         
浸みて痛みを感じる場合、どうしても水分系のアイテムを避けることは仕方がありません。
ただ、だからといって、水分を与えなければ、肌状態の改善を早期に望むことは難しく、痒みが「減らない」ということもあります。
そこで、水分をどのように与えていくのか、をしっかり考えていくようにしましょう。
掻き傷に浸みる場合、まずオイル系のアイテムで「プレケア」を行ってから、保水ケア→保湿ケア、を行うようにしてみましょう。
Aさんの場合であれば、具体的方法は次の二つです。
           
1.スキンオイルΩを先に塗布する
        
まず、スキンオイルΩを肌になじませます。
傷のある部位に、手にとったオイルを、肌に乗せてから、円を描くようにゆっくり広げていきましょう。注意点は、「ゆっくり」行うことです。あまり擦り過ぎると、それ自体が「掻く」行為になってしまい、痒みを誘発することがあるからです。
乾燥状態では、バリア機能が低下、外部からの刺激に弱い状態になっていますので、気をつけましょう。
オイルを広げたら、次に、APローション+SK20を適量とって、オイルの上から同じように円をかくように広げていきましょう。この場合、皮膚になじませることが目的ですので、少量で構いません。
お肌になじんだら、これでプレケアが終了です。
その上から、再度、APローション+SK20を、今度は多めに塗布して時間をかけて皮膚になじませてみましょう。
できれば、2~3度、この多めの塗布を繰り返すと、保水が多めに行えます。
最後に、スキンオイルΩを適量肌に乗せて、円を描くように広げていきましょう。
プレケア→保水ケア→保水ケア→保水ケア→保湿ケア、ぐらいに重ねたケアを行うことがポイントです。
         
2.オイルを混ぜたローションを塗布する
          
もう一つの方法は、オイルとローションをあらかじめ混ぜたものを作っておいて、塗布するやり方です。
100円ショップなどで入手できる「アトマイザー」に、APローション+SK20を入れます。そこに、スキンオイルΩを少量入れ、使用する際には、振って拡散させてから吹きかけます。
そうすると、オイルが混ざったローションが塗布できますので、ローションだけを塗布する場合よりも、浸み方が弱くなります。
混ぜる割合ですが、30mlリットルの容器であれば、ローションを25ml、オイルを5mlを基準にしてみましょう。浸みる体感度合いにより、割合を変化させると良いでしょう。
         
        
お肌の角質層のダメージ度合いが高い方(V字欠損など)の場合には、「2」よりも「1」の方法の方が浸みづらいようです。
いずれにしても、まずは、水分をしっかり与えること、水分が与えづらい場合には、オイル系アイテムを用いて、水分を与えられるような「工夫」を行うことが大切だと言えるでしょう。

最後に、Aさんの場合のワンポイントアドバイスとして、夜、寝る際、首の乾燥を和らげるために、チュビファースト(黄色タイプ)を併用するのも良いでしょう。
衣類で覆われていない部位の水分蒸散量は多くなりがちですのでその対策です。
また、使用する際は、正規の使い方(二重にする、一重目に水分を吹きかけておく)で使用しましょう。
夏場で汗をかく時期は、自分の汗で蒸れて、かえって寝にくくなる方もいますが、寒い時期は、首元が保温されることで寝やすくなる方も多いようです。
寒さを感じる方は、さらに乾いたチュビファーストをもう一重、重ねてみても良いでしょう。

以上、参考にしてみてください。

                
おまけ★★★★南のつぶやき

アトピー性皮膚炎の赤みや痒みは、先週、紹介した花粉皮膚炎とは、症状が現れる過程は同じであっても、症状が現れる原因そのものは多少異なります。
花粉皮膚炎の場合、炎症を引き起こす「花粉」が付着しなくなれば、つまり春の時期を過ぎれば、多くの方は自然と症状が治まります。
しかし、アトピー性皮膚炎の方の場合、炎症を引き起こしている根本的な原因はアレルゲンにあるのではなく、皮膚のバリア機能そのものにあるため、バリア機能を高められるケアが必須と言えます。
自分の症状に合わせて適切なケアを行うようにしましょう。
お困りの方は、お気軽にアトピー相談室までお尋ねください。

●アトピー相談室 0120-866-933(受付時間 10時~19時)

2019年2月17日

大田です。

 

 

 

 

 

 

 

 

                           
今日は、昨日の続きで、改善のために必要なことを見ていきましょう。
       
        
1.水分
これは、アトピー性皮膚炎の方の場合、特に顕著といえるのですが、健全な角質層の状態と比較して、アトピー性皮膚炎の方の角質層の特徴は、「掻き壊しによる角質細胞の乱れが見られること」です。
本来、角質細胞はキレイにつみあがったレンガ状の状態なのですが、レンガの間をつなぎ合わせている「角質間細胞」の中の水分が減少してくると、角質細胞がきれいに積み重なった状態を維持できなくなり、レンガ(角質細胞)が崩れた状態になります。
アトピー性皮膚炎でない方の場合は主に、この状態が「乾燥肌」となります。
アトピー性皮膚炎の方は、その角質細胞が崩れた原因が、乾燥だけでなく、掻き壊しからも来ているため、複合原因によるバリア機能の低下(角質細胞が乱れた状態)から、炎症反応を増加させ、痒みを反復させる状況を生んでいます。
この角質細胞を「正しく積み上げた状態」に維持していくためには、角質間細胞内の水分が足りていることは必須条件となるため、まず「肌状態が悪い」場合には、「水分」を充足させることが不可欠になります。
         
2.オイル分
肌にローションなどで水分を与えても、水分自体は常に大気中に放散されます。特に乾燥状態が見られる冬の時期、その水分が放散される「水分蒸散量」は多くなりがちです。
そこで、水分の放散を抑えるために、皮膚表面にオイルで被膜を貼ることが大切になります。
         
       
上記の2点を、不足状態に合わせて適切に行うことがアトピー性皮膚炎の方には求められますが、水分自体は、掻き壊しが見られる肌に浸透する際、「浸みる」という感覚をもたらしやすく、無意識のうちに保水のケアが十分にできていないケースが多いようです。
Aさんの場合も、ローション系のアイテムが掻き傷に少し浸みることで、ローションの使用が「ときどき」の状態になっているようです。
ここがポイントとなります。

では、具体的なケアについては、どのように行えば良いのでしょうか?
明日は、あとぴナビのケアアイテムを元に説明しましょう。

                    
おまけ★★★★大田のつぶやき

乾燥時期、細かな掻き傷が皮膚表面にあると、水分系のアイテムは、ほとんどが浸みやすい状況となることがあります。
ローション系、ジェル系、クリーム系のアイテム、あるいは脂溶性のアイテムであっても、セラミドを含むものは浸みやすい傾向があります。
とはいえ、完全なオイル系のアイテムだけでは、水分補給ができず、「皮膚の問題が解決できない」状態となりますので注意しましょう。

2019年2月16日

大田です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                         
2月も半ばとなりました。
来週からは、少しずつ春の陽気が訪れてくる予報が出ていました。
前回、花粉皮膚炎について取り上げましたが、スギ花粉の飛散も本格化する予想となっているようですので、アトピー性皮膚炎と花粉皮膚炎の違いを認識し、そしてその対策について適切に行えるように注意しましょう。

さて、今日は、メルマガ読者の方からいただいた乾燥時期のスキンケア仕方の質問にお答えしたいと思います。

                                  

●Aさんからのご質問(成人女性の方)

スキンケアの仕方について質問です。
毎年、2月から4月の時期に症状が悪化します。
今年は1月の後半から、首と肩からお腹にかけて上半身に赤みが増えてき始めました。
赤みが出始めた時期から、首から体全体にピュアサージオイルにスキンオイルΩを混ぜたものを伸ばして塗っています。首はチクチクした感じがしたときには、ときどき、APローション+SK20をプラスして塗っていますが少し浸みることもあります。
でも、夜がどうしても痒く、首の掻き壊しが増えてきているように思います。また、赤みも増えています。
ケアの方法が、どこか間違っているのでしょうか?
教えてください。

                              
以上、Aさんからのご質問でした。
冬から春の季節の変わり目に、症状が悪化するアトピー性皮膚炎の方は多いのですが、主な症状の変化としては、「乾燥状態」→「痒みが増える」→「掻き壊しがみられる」→「赤みを帯びた盛り上がった炎症があちこちにできる」といったような状況が良く見られます。
これらの変化が一律にみられるのではなく、最初から炎症が現れる方もいるのですが、夏場と違って、ジュクジュクした炎症から始まる方は多くなく、乾燥が症状の中心になっている方が多いようです。
これは、今(冬)が乾燥時期であることを考えると、当然と言えるのですが、「痒みや炎症を生じた皮膚状態」がその改善のために必要としている要因には、共通項があります。

明日は、改善のためにどういったことを考えていけばよいのかを見ていきましょう。

                     
おまけ★★★★博士のつぶやき

アトピー性皮膚炎の症状は、ヒトによってその現れ方は千差万別じゃ。
Aさんと同じケアをBさんが行った場合、適していない、ということもある。
とはいえ、共通して「必要となる項目」というのもある。
それらをしっかり判断するようにしてケアを行うと良いじゃろう。

2019年2月15日

東です。

 

 

 

 

 

 

 

                         
衛生仮説という言葉をご存じでしょうか?
1989年に、Strachanの論文に登場したのが最初と言われています。
花粉症や湿疹の保有や既往の割合から、生育時における感染曝露頻度の違いであると考え、衛生仮説としたものです。
今日は、この衛生仮説に関わる記事を紹介しましょう。
         
          
●鼻や耳に疾患ある子 増加 文科省調査 衛生環境の良さ影響?
(朝日新聞  2018.12.22)
          
鼻や耳に疾患がある子どもが増えていることが、文部科学省が21日に発表した学校保健統計調査でわかった。文科省は、アレルギー体質の生徒児童が多くなっていることが要因とみている。
調査は毎年実施しており、全国各地の幼稚園や小中高校を抽出し、5~17歳の健康診断の結果を集計。今年度は蓄膿症やアレルギー性鼻炎など「鼻・副鼻腔疾患」の子どもが小学校で13.04%(20年前比で2.86ポイント増)、中学校で10.99%(同2.57ポイント増)、高校で9.86%(同4.02ポイント増)で、小学校と高校は過去最高だった。
中耳炎や外耳炎など「耳疾患」は小学校で6.47%(同2.82ポイント増)、中学校で4.72%(同2.59ポイント増)、高校で2.45%(同1.66ポイント増)で、小学校と中学校で過去最高だった。同省によると、幼児の頃に衛生環境がよい状態で育ったことなどが影響し、アレルギー体質の子どもが増えている可能性があるという。
また、裸眼視力が1.0未満の小学生が34.10%、高校生が67.09%を記録し、こちらも割合が過去最高になった。中学校も過去最高だった昨年度(56.33%)に続き、56.04%と高止まりした。文科省は、長時間にわたってスマートフォンやゲーム機を近くで見続ける生活習慣の影響が出たとみており、眼科の早期検診を促すほか、ゲームをする時間を限定することなどを呼びかけている。
一方、虫歯は中・高生で過去最低を記録。ピーク時の1960~70年代ごろは小中校生ともに9割を超えていたが、今年度は小学生が45.30%、中学生が35.41%、高校生が45.36%。家庭や学校で歯のケアの意識が高まっているからだという。
          
          
衛生仮説は、あくまで「仮説」です。その内容に対して反論の研究もあるようです。
ただ、環境要因がアレルギーに関わっていることは、多くの研究がそれを認めています。
もちろん、アレルギーの原因は「単独」のものではなく、個々人により異なっている、と考えて方が良いのは確かでしょう。
ただ、衛生的な環境が「免疫機能を育てる」環境には役立っていない、というのは、衛生的な環境が整うことで感染症が減り、ヒトの寿命を延ばすことにも貢献している現状から考えると、何か皮肉な面を感じる部分でもあります。

文明の発達は、必ずしも健康の発達と一致しないようですが、アレルギーを「防ぐ」ために必要なことは、「自らの免疫機能」に対するアプローチの仕方であることは確かなのでしょう。

                          
おまけ★★★★東のつぶやき

衛生仮説について詳しくは、論文で発表されていますので、興味のある方はご参考ください。

●衛生仮説
http://nrichd.ncchd.go.jp/imal/Publication/0604SaitoHygiene_Kokyu.pdf

指示しています。

2019年2月14日

ショウゴです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                         
今日は、Webで見つけた健康に関する、少し面白い記事を紹介するね。
             
            
●「ばかは風邪をひかない」が、単なる都市伝説とはいえない医学的理由
https://otonanswer.jp/post/32528/
            
「ばかは風邪をひかない」ということわざがあります。本来の意味は「ばか」と呼ばれる人間の鈍感さを、「風邪をひいても、その症状を自覚しないほど」とたとえて言ったものです。それがいつの頃か、読んで字のごとく「ばかは風邪をひかない」の意味で用いられるようになりました。医学的根拠があるようには思えませんが、広がり方を見ると、「ひょっとして」とも思えてきます。内科医の市原由美江さんに聞いてみました。
              
▼楽観的な人は免疫力が高い
Q.「ばかは風邪をひかない」の「ばか」は“楽観的”という意味にも取れると思います。ずばり「ばかは風邪をひかない」に、医学的根拠はありますか。
         
市原さん「楽観的な人はストレスを感じにくいため、免疫力が落ちにくく、風邪などの感染症にかかりにくい可能性は十分に考えられます。『ばか=楽観的』と解釈すれば、『ばかは風邪をひかない』にも医学的根拠がある可能性が考えられます」
            
Q.楽観的な性格が免疫力と関係するのですか。
             
市原さん「楽観的でストレスを感じにくい人は、そうでない人に比べて、免疫力が高くなるといわれています。ストレスを感じると、病原菌と戦う細胞である白血球の機能が低下するため、免疫力が下がり感染症にかかりやすくなるのです。
            
腸内環境が悪化しても免疫力は下がります。腸は食物を消化・吸収すると同時に、免疫をつかさどる器官でもあり、体中の免疫細胞の約60%を占めているからです。ストレスを感じやすい人は、コルチゾールというステロイドホルモンが増加する機会が多いです。これが増加すると、交感神経が刺激されて腸管の消化や排便の機能を妨げ、結果的に善玉菌と悪玉菌のバランスが崩れて腸内環境の悪化を引き起こします。
また、体内にはがん細胞やウイルスと戦うNK細胞という細胞があり、この強さを『NK活性』と呼んでいます。ストレスがかかると、このNK活性が低くなることが分かっており、ウイルスなどによる感染症だけでなく、がんにもかかりやすくなるといえます」
         
Q.楽観的なことが、免疫力を高めることにつながることを示す調査はありますか。
          
市原さん「楽観的な思考の人にワクチンを接種した後、心理的ストレスを与えたにもかかわらず抗体の数値が上がったという報告があります。いつも前向きで明るく笑顔でいることが多いのが楽観的な性格であり、笑うことが多いことで、免疫力を高めるNK活性が上がったとの報告もあります」
         
Q.楽観的ではない人が、風邪などの病気にかかりにくくするためにどのような対策ができますか。
        
市原さん「性格を変えることは難しいですが、ストレスをため込まないで発散する方法を習得している人は免疫力が低下しにくいと思います。また、不規則な生活、睡眠不足、偏った食生活などでも腸内環境が悪化するため、なるべく規則正しい生活を心掛け、腸内環境を整えるような乳酸菌やビフィズス菌、食物繊維を積極的に摂取することをお勧めします」
         
          
楽観的な性格が免疫力に関わるのは、笑いとアレルギーの研究などでも明らかだと思うけど、気持ちの持ちようが健康を左右する部分は意外と多いのかも。
常に前向きに、楽観的に、というのは難しいかもしれないけど、気持ちの持ち方が健康に与える影響を知ることで、少しでもそうした気持ちを維持させようとすれば、それでよいように思うよね。

                         
おまけ★★★★東のつぶやき

笑いなどがアトピー性皮膚炎の症状に与える影響について、医学的なエビデンスを取材した記事があとぴナビで読めますので、ぜひご覧ください。

●笑いと音楽、そしてKiss(キス)がアトピーを救う
http://www.atopinavi.com/navicontent/list?c1=care&c2=1&c3=4

2019年2月13日

東です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                       
腸内環境が、ヒトの免疫に深く関わっていることは、これまでの研究でも分かっていましたが、今回、その仕組みが解明された、という記事がありましたので紹介しましょう。
          
           
●乳酸で「快腸」仕組み解明 菌が免疫高める
https://www.yomiuri.co.jp/national/20190206-OYT1T50217/
          
乳酸菌などの腸内細菌が腸の免疫を高める仕組みの一端を動物実験で解明したとする研究成果を、大阪大の竹田潔教授(免疫学)らのチームが発表した。論文は、英科学誌ネイチャー電子版に掲載された。
小腸では、免疫細胞の一種「マクロファージ」が腸の細胞の間から突起を伸ばし、腸の表面にいる病原菌を取り込んで殺す働きがある。研究チームはマウスを使った実験で、マクロファージが、腸内細菌が作る乳酸やピルビン酸という物質と結合すると、腸表面に向かって突起を伸ばすことを確認した。
マウスに乳酸やピルビン酸を与えた後、人の病原菌でもあるサルモネラ菌を与えた実験では、40日後に100%生存した。乳酸もピルビン酸も与えないマウスや、両物質がマクロファージに結合しにくい体質のマウスに比べ、生存率が2~6倍ほど高いという。
長谷耕二・慶応大教授(生化学)は「腸内に多く存在する物質の中から、免疫に関わる特定の物質の働きを突き止めた画期的な成果だ」と話している。
          
         
腸内環境=腸内細菌が、ヒトの免疫に関わっている中で、乳酸やピルビン酸が関係していることが解明された、という内容です。
免疫に関わる物質が特定されることで、免疫活動の抑制、亢進への関与に対する研究も進むのではないでしょうか?
今後の研究を見守りたいと思います。

                         
おまけ★★★★大田のつぶやき

ヒトの免疫活動の7~8割は腸内で行われている、ということが研究で分かっていますが、今回のマクロファージとの関係は、かなり興味深いところです。
今後、他の物質でも同様の働きをするものが特定されることも考えられますが、免疫活動を高めるアプローチが行えるようになると良いですね。

2019年2月12日

大田です。

 

 

 

 

 

 

 

                        
今日は、今回のテーマの最後です。
花粉皮膚炎の対策として「保護」について考えてみましょう。

洗浄は、付着した花粉を取り去るのには役立ちますが、常に洗浄が行える状況にあるとは限りません。
例えば、外出して、洗浄の機会(時間)を持てない、ということもあるでしょう。
そのため、できれば花粉が付着した影響そのものを軽減できる方法も行うことが大切です。

そのために必要なのが、「保護」です。
健常な肌の方は、仮に花粉が付着しても、その花粉がバリア機能を突破できないので、基本的に「花粉皮膚炎」の炎症が生じることはありません(ただし、花粉症をお持ちの方で、鼻腔や結膜など粘膜に付着した場合は反応します)

そこで、アトピー性皮膚炎の方は、バリア機能を大きくアップさせて、付着した花粉の皮膚下への侵入を防ぐ「保護のケア」が大切になってきます。
つまり、健常な肌の方と「同じバリア機能」を保てるように、お肌の「保護」を行うことが大切になる、ということです。

アトピー性皮膚炎の方の掻き壊しの状態により、必要な「保護のレベル」が変わってきますが、基本的には「お肌を覆う」というケアが必要になります。
衣類なども、そうした「お肌を覆う」という役割を果たすため「保護」の働きをしてくれますが、顔や首などの露出部位全体を覆うことはなかなか困難でしょう。

そこで、スキンケアアイテムを上手に活用するようにしましょう。
保護効果を持つのは、被膜となるオイル系のアイテムになります。
注意点としては、乾燥する時期、オイル系アイテムだけ使用すると、被膜の下が潤わないため、痒みの神経線維の問題などもあり、痒みがひきづらい、ということがあります。
アトピー性皮膚炎の方のスキンケアの基本は「保水」にありますので、まずはしっかり保水した上から、「保護」のケアを重ねるようにしましょう。
また、オイルの種類にも注意すると良いでしょう。
ワセリンのような石油から作られた鉱物系の油、その他、動物系、魚系、植物系と、油脂の種類はいろいろとあります。
保護力が強いのは、鉱物系>動物系>魚、植物系、となりますが、皮膚の刺激度は逆に優しい順から植物系>動物系>鉱物系、となります。
自分の肌にあった適切なオイルでケアを行うようにしましょう。

                         
おまけ★★★★中田のつぶやき

商品開発担当の中田です。
あとぴナビのケアアイテムの中で、最も強力な保護ケアは「チュビファースト」ですが、顔全体を覆って外出することは困難です。そこでお勧めな保護ケアが「安然宣言スキンクリーム」を使ったケアです。
ヒトの皮脂に最も近いと言われる「ラノリン(羊毛から抽出された油)」が、強力な被膜で塗布部位を覆ってくれます。
なお、天然成分100%のため、冬の時期は固まりやすくなります。室温に置くなどしてお使いいただくか、同じラノリンを含んだ「安然宣言スキンオイルΩ」を少量混ぜて、柔らかくして使うようにすると良いでしょう。

2019年2月11日

大田です。

 

 

 

 

 

 

 

                       
今日は昨日の続きで、花粉皮膚炎の対策として必要な対策の中で「洗浄」についてまずは見てみましょう。

花粉症に対する物理的な基本の対策は、マスクやゴーグルなどによって花粉が鼻腔や結膜に付着することを防ぐ、ということです。
ただ、顔から首、露出した部位全体を覆うことは事実上、困難でしょう。
資生堂のデータでは、花粉が飛散する時期、約1万個もの花粉が皮膚を直撃しているそうです。
そこで、花粉の付着を完全に防ぐことが出来ないのであれば、付着した花粉をスムーズに洗い流すことが大切になります。
具体的には、外出から帰宅したら、顔や首の洗浄をすぐに行うようにしましょう。
なお、花粉そのものを落とすだけならばお湯洗いでも十分ですが、アトピー性皮膚炎の方に必要な肌の洗浄を考えると、「古くなった」スキンケアアイテム(オイルなど)をしっかり落とすことも大切になります。そのため、何らかの洗浄剤を使用する必要があります。
しかし、市販の洗浄剤を使用すると、界面活性剤の働きにより、オイルや汚れを落とす際、同時に皮脂も落とすことで、バリア機能そのものを「弱める」ことになります。
特に、外出する機会が多く、何度も洗浄を行う必要がある方は、できるだけバリア機能を低下させない洗浄剤を選ぶようにしましょう。

なお、界面活性剤そのものが洗浄剤として悪い、ということではありません。
例えば、「安全」な洗浄剤として純石鹸を選択する方がおられますが、純石鹸は「界面活性剤」の固まり、と言えます。健常な肌の方であれば、純石鹸を選ばれることは間違いではありません。
問題なのは、「アトピー性皮膚炎のバリア機能が低下した肌」に対しては、合成か天然かを問わず、皮脂を強く落とす界面活性剤が、そのバリア機能の低下を促進するため、よくない、ということです。

明日は、「保護」について見ていきましょう。

                       
おまけ★★★★中田のつぶやき

商品開発担当の中田です。
あとぴナビで取り扱っているアイテムの中で、界面活性剤を含まない洗浄剤はAPゼロ・ウォッシュです。
界面活性剤を含みませんので泡立つことはありませんが、ローションをお肌につけて洗い流す、という感覚で洗浄を行います。
泡立つ洗浄剤に慣れている方は、少々、使いづらい点はあるかもしれませんが、数回使用すればすぐに慣れ、泡立たないことは気にならくなります。皮脂を取り去ることなく、皮膚の洗浄が行える利点を考えると、特に顔や首など限定の範囲を何度も洗浄する場合にはお勧めですよ。

2019年2月10日

大田です。

 

 

 

 

 

 

 

                     
暦の上では春を迎えましたが、強い寒気が流れ込んできています。
寒さによる乾燥や冷えの対策はしっかり行って欲しいと思いますが、これから春を迎える時期に注意して欲しいのが「花粉対策」です。
花粉症を抱えているアトピー性皮膚炎の方は多いのですが、花粉症の症状の中には、鼻炎だけでなく、「花粉皮膚炎」「花粉症皮膚炎」と呼ばれる皮膚症状を伴うことがあります。
特に今年は、昨年よりも数倍の花粉量が予想されており、すでに飛散が始まっている地域などでは、この「花粉皮膚炎」に困っている方も多くなっているようです。

高知大学医学部のホームページに花粉皮膚炎について書かれています。

「花粉が皮膚に接触することによって生じる皮膚炎を花粉皮膚炎と呼んでいます。花粉皮膚炎は春先に生じ、他の季節には生じないこと、顔・まぶた・首など露出している部位にでやすいのが特徴です。境界のはっきりした赤みの強い、少し盛り上がった赤い発疹が花粉皮膚炎に特徴的です。」
(高知大学医学部ホームページより抜粋)

おそらく、花粉症を抱えるアトピー性皮膚炎の方の場合、花粉症の症状が出始めて、皮膚症状も悪化した場合、元のアトピー性皮膚炎の悪化を疑うケースも多いかと思います。
もちろん、アトピー性皮膚炎そのものの悪化、という部分はありますが、皮膚に付着した花粉が元で悪化している場合には、まず付着した花粉への対策を行わなければなりません。
これからの時期、鼻がぐずぐずしたり、目が涙っぽくなり始めるのと同時に、顔を中心とした部位に赤み・発疹を伴う炎症症状が見られた場合には、この花粉皮膚炎も疑った方が良いかもしれません。

花粉皮膚炎の対策は、その基本はアトピー性皮膚炎の対策と同じと考えてよいでしょう。
まずは、皮膚のバリア機能を高め、皮膚に付着した花粉の侵入を防ぐことが基本になります。
ただ、元々のアトピー性皮膚炎の症状による皮膚の掻き壊しなどがある状態では、花粉の付着による影響は「避けきれない」ということもあるでしょう。

そこで、大切になるのが、「洗浄」と「保護」です。
詳しくは、明日、述べたいと思います。

                         
おまけ★★★★南のつぶやき

花粉皮膚炎で気をつけたい点としては、アトピー性皮膚炎の方の場合、アトピーなのか花粉皮膚炎なのかが判別しづらいことがある、という点です。
原因物質がはっきりしている場合、その対策はしやすいのですが、逆に花粉皮膚炎だと思って花粉の対策だけしていて、症状が落ち着かない、というケースも考えられます。
症状と状態に合わせてケアを考えるようにしましょうね。

2019年2月9日

東です。

 

 

 

 

 

 

 

 

                      
インフルエンザが相当な流行になっているようです。
受験を控えた時期、気になる記事がありましたので紹介しましょう。
            
         
●受験生に広がるインフル薬の予防投与 医師は弊害を懸念
https://www.asahi.com/articles/ASM254WVYM25ULBJ01T.html?iref=sp_new_news_list_n
         
受験シーズンとインフルエンザの大流行が重なり、受験生が発症する前に治療薬を使う予防投与の動きが広がっている。公的医療保険は適用されず、全額自己負担だ。学会が推奨するのは、高齢者施設や病院での予防投与に限る。耐性ウイルスが蔓延(まんえん)すると、治療薬が効かなくなるおそれがあるためだ。
千葉県市川市の女性(53)は、インフルエンザ治療薬を入手しようと奔走した。大学受験真っ最中の高校3年生の次女(17)がいるが、大学4年生の長女(21)がセンター試験前にインフルエンザになったからだ。次女への感染が心配で、長女とは別に知り合いの薬剤師に医療機関を紹介してもらい、治療薬の一つイナビルの処方を受けた。
幸い体調はよく、治療薬はまだ使っていない。母親は「一生に一度のことなので何とかしてあげたかった。薬はお守り代わりに大事に持っている」と話す。
       
(以下、省略)
       
      
予防薬が、必ずしも期待する効果を発揮できるかは分かりませんが、リスクは当然ながら存在します。
アトピー性皮膚炎の方も、プロアクティブ療法(症状が寛解したあとも、一定期間、予防のためにステロイド剤を使用し続ける方法)が最近、推奨されているようですが、炎症が生じていない状態で、「炎症を抑える薬」を使用することは、生体の働きに無影響とはなりません。
プロアクティブ療法を中断したらリバウンド症状が現れた、そのことを医師に尋ねたら、まだ炎症が残っていたから再燃したと言われた、という事例も良く聞きます。
炎症が残っている状態で使用する治療法はプロアクティブ療法ではなく、リアクティブ療法です。まして、プロアクティブ療法は、症状が現れていない状態で使用することで意味がある、としているわけですから、実はリアクティブ療法の状態だった、というのは、患者側からすれば、単なる言い訳に過ぎない、とも捉えられるでしょう。

予防とは、薬で行うことによって、薬が持つ「力」の良い面と同時に悪い面(副作用)も生じることがあることには注意が必要でしょう。

                            
おまけ★★★★博士のつぶやき

基本的に、ヒトの皮膚のバリア機能は「頑丈」じゃから、バリア機能が一定の状態に回復すれば、ステロイド剤の塗布を行っても、その吸収を「阻害」できるものじゃ。
もっとも、健常なバリア機能にステロイド剤を塗布して十分吸収されないならば、吸収されることで初めて薬効を示すことを考えれば、塗布すること自体に疑問が残るわけじゃがの。